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人間を変える三つのこと

人生は必ず途中で終わる

今週は、引き続き、小林秀雄全作品柳宗悦全集『白痴』(ドストエフスキー)を読みつつ、『クック諸島とニュージーランド』(ニック加藤)『幸福に死ぬための哲学 池田晶子の言葉』(池田晶子)『幸せについて』(谷川俊太郎)などを読みました。

ニック加藤さんの本は、この前『ヘブンリー・インタヒチ』も読んで、彼の書く本のテイスト、彼の旅のスタイルはやっぱりかっこいいな~と思うのです。ニック加藤さんからは、ポリネシアの不思議についてちょっとだけお話を聞いて、面白いな! と思って、話を聞いた後に彼の本を読んでみたくなって早速読んでしまいました。また、ポリネシアに含まれてはいませんが、ニックさんとお話しした時に、北海道のアイヌ、そして、ニュージーランドのマオイとの類似点(繋がり)についても話をして、世界の繋がりの不思議について最近は思いを馳せています。やっぱり行ってみないとわからないので、そのうち行ってみたいと思いますが、でも、思考という名の旅、メタフィジカル・ジャーニーも面白い。次回の海外はハワイ経由でポリネシアの旅かな?

<ポリネシアとは>
ポリネシア(Polynesia)は、オセアニアの海洋部の分類の一つである。太平洋で、概ねミッドウェー諸島(北西ハワイ諸島内)、アオテアロア(ニュージーランドのマオリ語名)、ラパ・ヌイ(イースター島)を結んだ三角形(ポリネシアン・トライアングル)の中にある諸島の総称で、2017年の人口は約700万人。
(ウィキペディアより)

そして、最近たまたま本屋で見かけた本の表紙の言葉が目に留まりました。その言葉は・・・

人生は必ず途中で終わる──だから誠実を尽くさねばならない。

これは、『[NHK「100分de名著」ブックス]内村鑑三 代表的日本人 永遠の今を生きる者たち』(若松英輔)の表紙に書かれていた言葉です。

なんて当たり前なことだろう! と思いましたが、でも、人はその当たり前のことをすぐに忘れてしまう。僕たちはいつの間にか永遠に生きるように考えてしまう。そして、何かを完成させたい。こういう人生にしたいという夢や目標のようなゴールを設定してしまう。でも、人生は必ず途中で終わるし、いつ終わるのかもわからない。そのことを改めて考えてみると、今の生き方でいいのだろうか? と考えてしまう。

僕も昔は、夢や目標のような人生のゴールを目指して頑張っていた時期がありましたが、でも、目標を達成すればまた新しい目標が生まれますし、夢も叶えば、新しい夢が生まれます。しかし、人生にはいつか終わりがある。僕は一体何を目指しているのか? 夢に夢中になることが人生だ、と思っていたこともありますが、それはそれで面白い。でも、どこか常に山の頂上を目指すような生き方になっている。そういう生き方をしていると、途中で終わってしまった時に後悔はないだろうか? 後悔というものが生まれてしまうのでは? という疑問を感じていました。

最近は、人生は「道だ」と感じるようになりました。「道」という言葉を直覚した人はすごいなと思いますが、人生は「道」なんだと。歩いているこの道が人生なんだと。どこに続くのかも、どこで終わるかもわからない。行けるところまで歩いて行くことが人生そのものなんだと。そして、それは逆からみると、その人が生きるということが道になる。その人が歩んだからそれは道になるのだと。そう思うと、人生とはなんぞや、という謎に少し近づけたような気がするのです。

でも、「人生は必ず途中で終わる」と真正面から言われると、ドキッとしてしまう。どこかに後悔したくないとか、あれだけは達成したいとか、自分の欲が透けて見えてしまう。だからこそ、この言葉を常に胸に抱いておく必要があるのではないかと思うのです。

まだ、中身を読んでいないので、本の話はできないのですが、本を読んだ後、またこの言葉を考えた時にどのように感じるのか楽しみです。

メタフィジカル・ジャーニーは続きます。

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