他人の顔が写った写真をアップしていいのか --- 写真と知的財産, 肖像権 vol.1~3 ---

↓前回の記事↓


【自己紹介】

カメラや写真が好きで、子育て中の30代。
メインはYoutubeで、ch登録1万人くらい。
企業で知的財産の仕事をしている。


【前置き】

Vol.0ではLiitというアプリをきっかけに「写真×知的財産」の話をした。Vol.1で言いたいことは「知的財産権制度および法律の上流に倫理や道徳が存在する」であり、上記結論に至る理由とか、肖像権の話とか、裁判官の考え方とか、そのあたりを話していきたい。

なお、
・グレーな話が多く、下手に拡散&誤認されることを防ぐため
・個人のモチベーション維持のため
上記理由より有料記事としましたm(_ _)m


前回の記事にて全体感は

vol.0 例の白枠アプリについて
vol.1 知的財産権制度、および法律の上流に倫理や道徳が存在する
vol.2 謝罪という最強のコミュニケーション
vol.3 知的財産権の目的は産業や文化の発展を促すこと

としたが、vol.2,3はそんなに長くないし、せっかくお金を払って頂くので本noteではvol.1~3をまとめて記載した(それぞれ7500文字, 1500文字, 2000文字くらい)
文体や雰囲気はvol.0を参照のこと。


読後に解決できそうな悩みとしては、

・通行人の顔が入った写真をアップしてよいのか
・人の作品をどこまで真似してよいのか
・Youtubeの動画で有名映画の1シーンを入れてよいのか
・上記を判断する上で、何を根拠にすればいいのか

等々が挙げられる。いずれも難しい話なので「このnoteを読んで白黒はっきりしました!」ってことは無いと断言するが、「自分なりの指針ができた」くらいにはなるはず。(そうだったら嬉しい。)


【注意事項(前回同様)】

・専門は特許法なので肖像権は半ば専門外とも言えなくもないが「知的財産権制度、法律、憲法、司法」といった広い視点から述べる
・グレーな行為を推奨したり非難する意図はありません
・本記事内容に関連して発生した損失・損害について一切責任を負いません


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