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「誰一人取り残されない」情報設計とアクセシビリティ──Takram Night #5レポート

2021年12月24日に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」。この重点計画には、これからの日本が目指すべき社会の姿と、それを実現するためのビジョンや具体的な施策が記されています。重要な情報が記されながら専門的な表現も多い閣議決定文書や網羅性が重視される概要資料。デジタル庁とTakramは、この資料に興味をもった人たちが気軽にアクセスできるよう、さまざまな工夫や配慮をした紹介資料を制作しました。デジタル庁デザインチームの横田結さんと、Takramでプロジェクトを担当した伊東実、松田聖大、田中尚とでそのメイキングストーリーをお届けします。

Text by Takafumi Yano

「2021年12月24日に閣議決定された『デジタル社会の実現に向けた重点計画』(以下、重点計画)。その紹介資料のリリースに向けて、デジタル庁のデザインチームでこれまでにない挑戦のための制作方針を決めるところからプロジェクトがスタートしました」とデジタル庁のデザイナー横田結さんは、今回のプロジェクトの背景を説明します。

1つめの方針が、ターゲット読者を絞るということ。「デジタル庁は、そのミッション・ビジョン・バリューに掲げるように、取り組みについて国民にわかりやすく説明することへの意識が強くあります。ただ、ひとつの資料で国民全員に理解いただくことは難しいので、ターゲットをしっかり設定することが重要です。今回の資料は、メインの読者をコミュニティのなかで情報をわかりやすく噛み砕いで説明してくれる翻訳者や先生のような役割を果たす方を想定し、そうした方々から裾野へと伝搬させていければと考えました」

「デジタル社会の実現に向けた重点計画」は、デジタル社会実現の羅針盤となります。

2つめが内容を要点に絞ること。「行政の資料では多くの場合、網羅性が重視されます。ただ今回の紹介資料は興味をもっている方がまずは導入として見て、おおよその方向性がつかめるように要点をピックアップすることを方針に掲げました」

3つめが表現。「スローガン的な固有名詞や専門用語がとても多いので、わかりやすくするために、閣議決定資料の言い回しをそのまま置くのではなく、噛み砕いた表現を用いることとしました」

そして最後は、ウェブアクセシビリティへの配慮。「ウェブサイトに添付されたPDF資料は、機械判読ができなかったり、スマートフォンで非常に読みづらかったりします。HTML版を用意してウェブページ上で直接読めるように配信方法を設定しました」

誰一人取り残されない情報設計の裏側

一方で、今回のプロジェクトのディレクターを務めたデザインエンジニアの伊東実は、「オリエンで、いま横田さんにお話ししていただいたことをご説明いただいたり、デジタル庁としてしっかり取り組んでいきたいという思いを受けて、ぜひ日本のデジタル化推進のお手伝いができればと考えました」と振り返ります。

「重点計画は大量の文字が書かれた140ページぐらいの文書などから構成されていて、短時間で読み解くのが難しい。ただ、繰り返し読むと、どういう思いを伝えたいのかの理解が少しずつ進んできます。それをいかに短時間でわかるものにするかが今回の紹介資料の役割。そこにフォーカスすると自ずとページ数を減らし、シンプルなページ構成へと向かっていきました」

思索の骨子となる6つの分野。

重点計画はデジタル社会を実現していくためにどういう施策を展開するのかを6つの分野に整理し、冒頭に重点的にまとめられています。紹介資料のメインコンテンツになるこれらに1ページずつ使い、重要なメッセージや具体的な施策をレイアウトしていくことが、初めの大きな編集方針として決まりました。

実際の6つの分野のタイトルは、「デジタル化による成長戦略」「医療・教育・防災・こども等の準公共分野のデジタル化」というように書かれています。一つひとつのメッセージは理解できるけれど、「準公共分野」というような聞き慣れない言葉が見出しに出てくると、そこでクエスチョンマークが頭の中で浮かんでしまいます。そのクエスチョンマークが増えていくと、最終的な印象として「よくわからない」となってしまうので、すっと理解できる言葉選びで見出しをつくることに配慮しました。

伊東はそのなかで「いちばん意義があったと思っているのは4つめの見出し」と話します。「重点計画を読み進めていくと、Takramでは馴染みのあるUXやUIにしっかり取り組んでいくことが重要という政府の方針が書かれています。UXという言葉をこの紹介資料の見出しにすることで、言うなればデジタル庁や政府がUXを非常に大事に考えているとメッセージングすることができます。これが後々さまざまなところで意味が出てくるのではないかという気がしたので、UXという言葉をまず採用しました。ただ、UXだけだと分かりにくく、誰一人取り残されないというメッセージが薄れてしまうので、『アクセシビリティ』という言葉をつけて、4つめの見出しを『UX・アクセシビリティ』という見出しにしました」

疑問が生まれないように見出しの言葉を選んでいきました。

こうした編集的視点がもてたのは、デザインエンジニアとしてコーディングをするために、プログラミングやデザインの基礎が備わっていたこと、それに加え複雑な情報を整理することが苦手ではなかったからではないかと伊東は言います。

コーディング的編集手法

伊東が中心となって考えた全体の方針に対して、タイトル、リード文、目標、施策のまとめを、どのようなレイアウトで流し込んでいくのかというページ構成を担ったのが、デザインエンジニアの松田聖大でした。

「各項目それぞれに課題と目標が書かれています。それを右側に構成して、ここに本文で書かれていることを最終的に3〜4つにまとめるという構成を取りました。いくつかパターンを試しましたが、認知的に4つが限度だろうといった議論をしながら構成の方針を考えていきました」と松田。

タイトルやリード文、課題と目標などをどのように配置するのか定めた「構成の方針」。

ポイントの1つは、平易な言葉で書くこと。「デジタルファースト原則」や「オープンデータ原則」といったフレーズは、一読しただけでは意味がわからない。ただ、実際にはそういう言葉もメディアで取り上げられたり、政府からも発信されたりするので、まったく載せないと探索性を下げてしまいます。そこで松田は、「タグ」として残すことを提案しました。

2つめのポイントは本文の各所で、何を目指すかではなく、何を実現するのかを明確にすること。紹介資料で取り上げていることが、自分からは遠いところの話と感じてしまわないための工夫です。例えば、「皆で支え合うデジタル共生社会を目指す」を「情報機器に不慣れな人でもデジタルを活用できるようにするための環境整備を進めて、推進委員の取り組みを2022年度にスタートします」と言い換え、政府やデジタル庁が「何をするのか」を中心に記載していきました。

そして、3つめが、トートロジカル(同義語反復)ならないようにすること。「実際にはそうは書かれていませんが、マクロに見ると『デジタル改革に必要なデジタル人材がデジタル就労できるように、デジタルスキルを向上してデジタルを実現します』のような構造で書かれている文章があります。これらについてもかみ砕いて書いていく方針を取りました」

資料を分野ごとに色分けして情報を整理していきます。

編集方針とも言える「構成の方針」が決まったところで、140ページある重点資料本文のどこに何が書かれているのか、それぞれに色づけをして特定し、ボリュームを見ていきました。そして、デフラグメンテーション(整理作業)をして、赤であれば赤のものを4つに分割するということを進めていきます。各パラグラフの重要なセンテンスにはハイライトをし、それらを要約してパラフレージング(言い換え)はしていきました。140ページを15枚程度にまとめるので、どこをどうまとめればいいのかを見定めるときに、この全体の色分けは非常に重要に役割を果たしました。

「プロセスのなかで、どう練り上げられているかの透明性が高かったので、庁内に説明もしやすかったですし、逆にわたしたちの意向もスムーズに伝えられました」と横田さん。

普段はコードを書くことが多い松田曰く、「常識的にコードは構文ごとに色分けをして書いていきます。場合によっては、数万行にも及ぶコードを扱うこともありますが、色分けされた箇所の並びや全体の色、インデントのパターンなど、視覚的な要素を駆使してどこに何が書かれているかを把握することはよく用いられる手法です。そういう意味では、今回のプロジェクトも普段と近いことをしていたのだと思います」

また、政府関連のプロジェクトに携わることが多い松田は、「文章を書くのは政府の専門家の方々なので、わたしたちはその領域に対する素人的な発想で向き合わなければなりません。ただ同時に他の分野では専門家ではあるので、それを資料にどう活かすかを考えていました」と話します。

アノニマスなデザインが伝搬を加速させる

構成やテキストに加え、紹介資料の世界観、トーン&マナーをつくるビジュアルもまた、紹介資料が受け入れられるか否かを決める重要な要素。わかりやすい紹介資料づくりのデザインを担ったのが、デザイナーの田中尚です。

「今回は、特別な注文はなく、Takramなりの解釈を通して横田さんたちデザインチームと紹介資料の世界観をつくり上げていきました。そのなかで、どう親しみやすくするか、見やすくわかりやすくできるかが、自分のなかに設定した課題でした」

デジタル庁は、当然のことながら公の組織。その前提を踏まえると、特定の図柄を用いたり、何かのサービスを連想させるようなビジュアルではなくジェネラルな表現が適切ではないかというチームの共通の理解にたどり着きました。

汎用性の高さと親みやすさを両立したトーン&マナーでデザインしました。

「紹介資料で象徴的に用いたのが、青と白のグラデーションです。図柄や模様、オブジェクトではなくて、シンプルなグラデーションを資料全般を通して使うことにしたのは、Takramが資料をつくって終わるのではなく、今後もこのような資料をフォーマットにデジタル庁のみなさんが新たな情報を発信していくために、誰でも扱いやすい素材になっている必要があると考えたからです」

「行政でデザインをしている目線でいうと、誠実に中身を説明して、紹介資料として伝わりやすいことはもちろん、行政っぽくないと感じてもらうところから入っていただき、興味をもってもらうこともすごく大事だと考えていました」と横田さんも田中の話を受けて話します。

「横田さんのお話しと交差するところとしては、例えば背景のざらざらとしたテクスチャーも狙いのひとつです。アナログな肌触り感のあるノイズを用いることで、デジタルに親しみがない人でも親近感を覚えてもらうことを意図しています。資料全体を通して、こうしたビジュアル表現の一つひとつの選択が『誰一人残されない』につながるよう配慮しました」

紹介資料自体の世界観をつくるデザインは重要ですが、難解な内容を文字だけで伝えるのは非常に困難。それを視覚的に補ってくれるのがイラストです。「視覚と文字が一緒にあることで内容がより頭に入りやすくなります。ただ一方で、今回の紹介資料は『官民の相乗効果を発揮する』というように、イラストで明確に描ける対象が多くはありませんでした。そこは逆にイラストに文字が添えられることでイメージは補完されていきます」と田中。

イラストとテキストで相互を補完することで内容への理解を深めます。

「正確性を求めると、図柄はどんどん複雑になり、かえって伝わらないものになってしまいます。どれだけシンプルにしていくかが重要でした」と横田さん。

「あとは、特定のイラストレーターにしか描けないイラストでなく、誰でも描けそうと思えるようなイラストを採用したのは、デジタル庁や関係各所のみなさんが、そのトーン&マナーを利用して新しいイラストを描いたり、他の資料で似たような表現がしやすくなることを狙ったからです」と田中。

はじめから完璧を目指さない

「デジタル庁でプロダクトをつくっていても、はじめから完璧を目指さないとか、正解が何かを追求し過ぎないという話をします。この紹介資料もまずは30%ぐらいの目的を達成して、継続してどんどん良いものにしていこうという話を、オリエンのときに期待値としてお話しさせていただきました」と横田さん。

こういった資料をアウトプットし、国民に情報を伝え、サービスを行き渡らせるということが重要になってくるなかで、デジタル庁はどういうところを目指し、現在地がどこにあるのでしょうか。

「今回の紹介資料の延長でお話しすると、結果がどうだったかはしっかりと検証したいと考えています。読者になり得る方に、この紹介資料を読んでどう思ったか、普段どのように行政の資料をたどり着いて読んでいるのかといったことを、インタビューやお問い合わせフォーム、SNS上でのフィードバックをもとにリサーチし、今後どうあるべきかを考えていきます。『誰一人取り残されない』という言葉は広く深いので、まずはターゲットに伝えながらデジタル庁に対する信頼を得て、どうすればユーザーとして使いたい、事業者の方であれば協力したいと思っていただけるかを考えています」と横田さん。

左2人目から、Takram田中尚、松田聖大、伊東実、デザイン庁デザインチームの横田結さん。

伊東もそれを受けて、「オリエンのときに当時CDOを務められていたデジタル監の浅沼尚さんも、前例をつくることに意味があるとお話をされていました。わずか15ページの資料ですが、デジタル庁はもちろん、ほかの省庁でも読むのが難しい資料を分かりやすく伝えるためのひとつの参考事例として倣ってもらうことで、分かりやすい資料づくりの気運が広がっていけば、すごく喜ばしいこと」と話します。

松田は、「個人的には『誰一人取り残されないデジタル社会』を『UX・アクセシビリティ』と名付けて、多くの方に理解してもらいやすいように情報を噛み砕いた内容になっているのではないかと感じています。これがもっと世の中を広がる取り組みになっていくといいなと思います」

「国として出す資料をきちんと形に残していくことの重みを感じたプロジェクトでした。その一端をお手伝いできたのがよかったのと、これをきっかけにデジタル庁のみなさんに頑張っていただきたいと思います」と田中は話します。

そして、最後に横田さんは今回のプロジェクトを「Takramにはデジタル庁のコミュニケーションデザインへの共感のもと、さまざまなかたちでご協力いただけました。設立したばかりのデジタル庁において、コミュニケーションデザイン領域における、ひとつめの成果と今後への礎となったのではないかと感じています」と振り返りました。

ここからは、当日いただいた質問にお答えしていきます。

Q:Takramからの提案を受けて、デジタル庁内でコミュニケーションで工夫した点などはありますか。
デジタル庁・横田さん「行政の仕事のプロセスやスピード感が大きく異なるので、Takramとデジタル庁の仕事ができるだけ円滑に進むよう、事前の期待値コントロールは先回りして行っていきました。省庁の場合、現場でほぼ100%完成したものを上層部へ展開していくのが基本のようですが、閣議決定の直前までその基となる閣議資料の内容自体が動いている状態だったので、例えば田中さんがイラストをぎりぎりまで描けるように、『恐らくこういうトーンのイラストになります』と庁内に先回りして仮の図案を共有したり、『最終的にはこのような感じでわかりやすくなります』『これはまだ50%の段階で、この先にこういう工程があります』ということを期待値調整しながら、最終的なクオリティを上げるための時間を確保していきました。通常とはだいぶ異なるプロセスを踏んでいきました」

Q:今回のプロジェクトを推進するうえでいちばんの障壁はなんだったでしょうか。また、その障壁をどう乗り越えたのでしょうか。
Takram・伊東「障壁らしい障壁を感じることは正直あまりなかったです。強いて挙げるなら、時間ですかね。15ページ弱のアウトプットとはいえ、140ページもある重点計画本文の内容を理解し、テキストとイラストをゼロから仕上げて落とし込むのは、冷静に考えるとよくできたと思います。ただ、ゴールは明確だったのでマイルストーンを細かく設定して、一つひとつ確実にクリアしていく感じでした。普段も同じプロセスで進めますが、今回は特に意識的にやった印象があります。あとは、デジタル庁内にデザイナーの横田さんをはじめとしたデザインチームがいたのが大きかった。内部確認など、見えないところで難しい調整をしてくださったと思うし、そのおかげでぼくらの作業時間が確保できたのだと感じています」

Q:政府の仕事とそれ以外の仕事でいちばんの違いはなんですか。
Takram・松田「いちばんの違いはターゲットがいるか、いないかだと思います。基本的に、政府の仕事は全国民が対象になるので、ターゲットは存在しません。一方で、普段、ぼくらが手がけるプロジェクトは、民間企業がクライアントなのでターゲットはあります。そこが戦略になってきます。ただ、今回は冒頭でお話ししたように、ターゲットを定めました」

Takram・伊東「ディテールの話になりますが、田中がぼそっと『国の仕事で日本地図を描くのがいちばん難しいんだよな』と言っていたのが、印象深かったです。今回の日本地図は、結構デフォルメしたイラストになっていますが、例えばこの県のこの場所がないみたいなことが起こると、そこに住んでる人からすると確かにショックなので、そういうことに配慮しないといけないということが知れたのは勉強になりました」

Takram・田中「過去に教科書の制作で日本地図を扱ったことがありますが、国土を定義することになるので、実はかなりセンシティブな作業なんです。今回は明確な地図ではないのですが、ぼんやりと日本であることが分かる形状にしています。そこを別に議論したいわけではなく、日本ということがわかればいいので」

過日開催いたしました「Takram Night #5」では、配信のトラブルにより、視聴してくださったみなさま、デジタル庁関係者のみなさまにご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫びいたします。
視聴環境の改善を行いながら、これからもみなさまにイベントをお届けできればと考えております。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

伊東 実|Minoru Ito
抽象と具体をつないで想いをカタチにするデザインエンジニア。ものづくりの領域を限定せず、ハードウェアプロトタイピング、クリエイティブコーディング、UI/UXデザイン、新規事業開発、ブランディングなど多様なプロジェクトを横断的に手がける。北海道札幌市出身。公立はこだて未来大学で情報デザインを学んだ後、GKデザイングループのGK TECHにてエンジニアリング・デザイナーの岩政隆一氏に師事。企業との研究開発や日本科学未来館など博物館の展示物制作を通じてインタラクションデザインの経験を積む。触れる地球小型版の開発をきっかけにビジュアルプログラミングツールvvvvを愛用し、国内外のコミュニティ発展に貢献。2014年には著作『vvvvook』〈BNN新社〉を発売。2人の娘が自慢できる父親になるべく日々子育てに奮闘中。

松田聖大|Shota Matsuda
インタフェースデザインからソフトウェアエンジニアリング、プロダクトデザインなどを手がけるデザインエンジニア。1986年京都生まれ。文字の技術に興味を持ち、デジタルタイポグラフィにおいて未踏IT人材発掘・育成事業スーパークリエータ認定。慶応義塾大学環境情報学部卒業。東京大学大学院学際情報学府中退。大学研究員、ITスタートアップなどを経て、2013年よりTakramに参加。主なプロジェクトに「TAMRON New SP Series」のプロダクトデザイン、ベネッセの「関数サプリ」のUIデザイン、日本政府の「RESAS Prototype」とそのフレームワーク「Theodolite」の設計・開発、「Planck」の制作、受賞歴としてグッドデザイン賞、Red Dot Design Award、iF Design Award などがある。

田中 尚|Sho Tanaka
量産レベルの製品デザインから事業ビジョンの構築まで手がけるデザイナー。具体・抽象を横断した価値開発を得意とする。高校時代にデザインの基礎と技能の習得に没頭。東京藝術大学、同大学院を修了したのち、産業領域を横断したデザインを実践する場の必要性を感じ、2010年東京にオフィスを構え独立。自動車領域、スポーツブランド、食品ブランド、オフィス機器、医療機器、デジタルコンテンツのUIなど、メーカーとの製品開発・ブランド開発を中心に多岐にわたって経験を積んだのち、2015年Takramに参加。主なプロジェクトに「Chair Neue」、タムロンのレンズシリーズなどがある。あだ名はタナショー。

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