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〜今月のウイスキー(2022年4月)〜 ウィレット バーボン ポットスティルボトル

読書以外の僕の趣味の記事です。日曜更新。
毎月オススメの○○をご紹介していきます。

第1日曜 映画
第3日曜 ウイスキー


前回紹介したノアーズミルを生産しているウィレット蒸留所の製品。
ポットスティルの形になっている特徴的なボトルは酒屋やバーで一度見かけたら忘れられない見た目だ。サンフランシスコ・ワールドスピリッツ・コンベンション、ボトルデザイン部門(2009年)で最高金賞受賞しており、何かとボトルの見た目に注目されがちな一本である。

いざ自分で買ってみると、そのボトルデザインにテンションが上がるが、まぁこの形状だと、手に持って傾けた時のバランスが取りにくく、適量を注ぎにくい。
靴の形をしたジョッキでビールを飲んだことがある人はわかるかもしれないが、下部の膨らんだ形状の所に空気が入ると中の液体が一気に流れ込んでくるため、その瞬間にドバドバ〜とウイスキーが溢れてくる危険を常にはらんでいる。
知り合いのバーテンダーさん曰く、「上の部分を持つんじゃなくて、下部を底から支えて入れるのがコツ」との事だ。

さて、入れ方のコツを教えてくれたバーテンダーさんとこのウィレットポットスティルに関する話がもう一つある。
ウィレット蒸留所は1980年代に環境問題対策によって蒸留を一時停止(2012年に再開)しており、停止中は他の蒸留所から原酒樽を仕入れて自社のウェアハウスで熟成させる、という生産方法をとってきた。
このウィレットバーボン ポットスティルボトルはラベルに「reserve」が冠されているので、他のウィレットバーボンと比べ品質の高いものであるはずである。
個人的に味について、強い特徴はないものの甘くまろやかな味わいがあり、好きなのだが、これをバーで飲んでいる時にバーテンダーさんがこんな事を僕に言ってきた。
「このウィレットバーボン、原酒はジムビームだと思うんですよ」

真偽は確かめようがないが、割と高価格なこの一品をどちらかというと低価格で流通しているジムビームだと言われた事で、僕自身も「たしかにジムビームに似ているかも…」と考えるようになってしまった。今回、少し安く手に入れられる機会があったのでこのウィレット ポットスティルボトルを買ってみたのだが、いくらか飲んでみても「ジムビームに似てるかなぁ…?」という気持ちは拭えない。

いやはや、言葉の呪いというのは強くて、人間の味覚も適当なものだなぁ、と思った出来事である(誤解のないように言っておくが、僕はジムビームは普段飲みしているほど好きなバーボンで、決してジムビームを下に見ていたりするわけではない)。

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