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【コラム】脱スマホ-デジタルデトックス旅-
ようやく秋らしい季節を感じられるようになりましたね。
9月末で弊社も2期目を無事みなさまのおかげで終えることができました。
心よりお礼申し上げます。
托口出版からの発刊物を楽しみにしてくださっている読者の方々がいらっしゃることで、日々諦めずに書籍を作り続けられております。
近刊に『釜芸、井戸を掘る』がございます。よろしければこちらの記事も合わせてご覧いただければ嬉しいです。
さて、上記の書籍を作り終えて自分へのご褒美を兼ねた旅行にでも行きたいなと思っておりましたが、普通にどこかへ行ってもなということで、スマホを家に置いて二泊三日間おもむくままに車を走らせてきました。
なぜ、スマホを置いていったのかというと、職業柄かよくSNSをチェックするほうですが、それを必要以上に行なっていることに気がづいたからです。
通知が来ているわけでもないのに、スマホを開いては閉じを繰り返している自分はまさに「スマホ依存症」一歩手前(なんならスマホ依存症)なのでは!?と……
それに加え、よく寝たとしてもなんだか頭の疲れが取れていなかったり、ちょっとした物忘れが増えたように感じていました。
そんな中、PRESIDENT Onlineでこんな記事を目にしました。
川島 隆太(東北大学加齢医学研究所教授)
『スマホ中毒になると「小6の脳」で成長が止まってしまう…東北大の3年間の追跡調査が示す恐ろしい事実』
https://president.jp/articles/-/63638?page=1
スマホは子どもたちにどんな影響を与えているのか。東北大学の川島隆太教授は「5~18歳の児童・生徒224人を対象に3年間、脳の発達をMRIで調べた。その結果、毎日スマホを使う子は脳の発達が止まっていることがわかった」という。川島さんの著書『オンライン脳 東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題』(アスコム)からお届けする――。
スマホに限らず、何かを過剰に行うことは良くないですよね。記事の内容を全て鵜呑みにするわけではないものの、体感として概ね合っているように思い今回のデジタルデトックス旅を計画したわけです。
1日目
スマホを持っていかないからといって、綿密に計画を立てて行くと偶然の発見が失われてしまうので、行程はスタート地点のみを決めて出発することにしました。
とはいっても、北陸・四国あたりは前職で2ヶ月に一度は訪れていたし、関西・中国地方もよく知った場所ばかりでした。
それに、高速道路が張り巡らされている地域だと、ふらっと何処かに立ち寄ることも出来ないなということで、行ったことがなくて高速道路の少ない山陰地方の中でスタート位置を決めました。
以前、インスタグラムで竹野浜海水浴場が綺麗だと目にしたのを思い出したので、とりあえず日本海を目掛けて北へ北へと進むことにしました。
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それにしても、朝行く準備をしていると無意識にスマホの充電ケーブルを用意して自分が怖かったです。
今回の旅は、スマホを持っていないので「写るんです」とメモを片手に記録を取りました。
撮影した写真の確認も出来ないですし、取り慣れていないので見にくいですがご容赦ください。
なお、「写るんです」で撮った写真をデータ化してくれるサービスを今回利用しております。
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高速道路は春日まででしたが、以降も高速道路ではないもの北近畿豊岡自動車道を走っていたので13時に竹野浜海水浴場につきました。
本当は、いろんなところに立ち寄るつもりが、信号がない道をひたすら北上していたので、次は脱カーナビですかね……笑
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海開きはどうやら8月末までだったので、泳いでいる人はあまりいませんでした。
曇っていたので、SNSで見たような透明感はなかったですが、綺麗な海であることに違いはなかったです。
初日は特に他の場所に行く予定はなく、竹野浜にてゆっくり泊まろうと思っていましたので、車を停めて街を散策しましたが、営業している宿が見つかりません。
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お昼ご飯を食べられる店も見つからなかったので、たけの観光協会を訪れると、やはりシーズンオフというのと定休日のところが多く昼食や宿もやっている場所が少ないとのことでした(今回の旅はど平日に実施しました)
いただいた観光マップを見ると、近くに休暇村があったのでそちらに連絡を取ってもらいました。
空きがあるとのことで、後に向かうことにします。
その前に、海岸沿いに「北前館」という温泉施設があったので、入っていくことにしました。
800円で日本海を眺めながらの温泉は格別でした。
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北前館から車で5分ぐらい走らせて休暇村竹野海岸へ。
お昼ご飯代わりに北前館で買ったちくわや、売店で買った地酒と乾き物を食べてからお散歩して夕食を待ちました。
お散歩をするにしても、お酒を楽しむにしてもスマホが手元にないので「ながら」ではなく、シンプルにそれらを楽しむことができました。
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夕食は早めに設定したので、17時半からいただきました。
季節折々の食事を楽しめました。色々なものを食べたいので選びませんでしたが、香住蟹のコースも始まっておりました。
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気になる方は是非自分の目と舌で楽しんでください。
なんだかんだで、夕食を済ませて再びお風呂に入ったりしていたら就寝の時間になったので、フロントにモーニングコールをお願いして寝ました。
スマホがないと朝も起きれない生活を送っているんだなと実感しましたよね。
2日目
初日の夕方から時折雨が降っていたんですが、朝起きた時は一時的に止んでいました。
以降2日目、3日目と雨が降ったり止んだりだったんですが、あまり気にはならなかったです。
過去の旅行も軒並み雨の雨男なので慣れっこです。
朝食はバイキングでした。部屋に備え付けの雑誌に取り上げられていたものと同様で嘘偽りなく豪華でした。
二日目以降のことは、何も考えていなかったのでどうしようかと思いましたが、
島根県に行ったことがないなと思い、出雲大社を目指すことにしました。
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カーナビがあるので、地名さえ分かれば行けてしまいますからね。
前職では連続で300km以上運転していたことも多々あったので、これぐらいの移動は何のこれしきです。
出発してすぐに給油したんですが、ガソリンの値段ってこんなに違うんですね。
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鳥取県に入るまでに、聞いたことがない温泉地をいくつも通り過ぎました。出雲大社に着くのが遅くなってしまうので、個々に楽しむことが出来なかったのですが、知らない温泉地ってたくさんあるのだと再認識しました。
令和3年度と少し古いものですが、環境省の温泉利用状況では、兵庫県内だけでも温泉利用の公衆浴場数が236件(温泉地数81件)あるそうです。
ずんずん、進んでいると「北上砂丘」あたりでは大きな風力発電?用の風車が立ち並んでいました。
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なんだか映画のセットのよう。
途中何度かPAを挟みながら、14時半頃に出雲大社に到着。
観光客で賑わっていました。せっかくなのでお昼に出雲蕎麦を食べました。
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ぱっと辺りを散策したところ、泊まれそうなところが見つからなかったので、松江市内まで戻ろうかと車を走らせていたら案内標識に「石見銀山」の文字が見えたので、西へ向かって車を走らせることにしました。島根県にあったことは記憶に定着していませんでしたが、中学校?の授業で習いましたよね。
一度車を停めてナビに石見銀山と入力すると、約50kmありましたがこの方31年生きてきて島根県にきたことがなかったので、この機会を逃したら次いつ来れるかわからないと思い向かいました(案内標識に書いてあったので、てっきり10kmほどかと思っていました)
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石見銀山は山全体が世界遺産登録されているとガイドの方に教えていただきました(実際に訪れるまでは、一つの坑道だけが観光地として存在しているものとばかり思っていました)
江戸時代から残るの街並みを見てから、龍源寺間歩を歩きました(600箇所を超える間歩[まぶ](水抜き・通気用、試掘を含む)がありその内のひとつ。間歩とはいわゆる坑道です)
龍源寺間歩と駐車場の間にも、いくつか間歩の痕跡があったでの覗こうとしたときに、無意識にポケットに手を忍ばせてしまいました……(持っていないのにスマホのライトを使おうと)
龍源寺間歩までは、手前で車を停めて歩いて行く必要があるんですが、環境を守るための配慮だそうです。というのも銀山というのは世界的に見ても禿げ山が多く、緑豊かな銀山は無いようです。
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時代を考えると重労働かつ危険だったことが見てとれます。
また、山中の電柱は木に模されていました。街中でも電柱を見ることはなかったので、景観に配慮されているのがよくわかりました。
あとは、駐車場がなんと無料でしたね(お金取ればよいのにと利用する側からは少し申し訳なくなります)
石見銀山の良さおよび価値を、真っ直ぐに伝えていこうという思いがよく伝わってきました。あまり時間を取ることができなかったので、今度はゆっくり訪れたいです。
17時を回りあたりも薄暗くなってきたので、宿泊地を探すべく一度松江にまで戻ることにしました。石見銀山周辺で泊まれる場所を探してもよかったんですが、翌日大阪まで帰ることを考えて少しでも東に進んでおきたかったので。
途中、道の駅キララ多伎で休憩しました。ここもまた眺望が素晴らしかったです。この辺りではイチジクが名産とのことでイチジクのシュークリームを食べました。(暗くて撮影できなかったため以降の写真は翌日に撮ってます)
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キララ多伎を出発すると松江への行程は山間の道が表示されていたんですが、海岸線を走れそうな道があったのでナビを無視して進みました。
すると直ぐ、右手の小高い丘にログハウスが立ち並んでいるのが見えました。一度通り過ぎましたが、Uターンしてダメもとで聞いてみると空きがあったので泊まることに。
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素泊まりだったので、夕食は近くのコンビニで済ませて早めの就寝。
モーニングコールもスマホのアラームもないですからね。
3日目
なんとか、チェックアウトの時間までに起きることができました。
帰ってきてから案内をよく見るとJAF会員はお値引きがあるそうです。
次行く時は忘れずに出そうと思います。
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最終日は距離的にも帰るだけになるだろうなということで、キララ多伎で朝食を簡単に済ませました。
てっきり松江から高速で帰れるものと思い込んでいましたが、高速道路は米子からだったので、松江には寄らず米子市内で給油と昼食を兼ねて一時休止。
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市役所や金融機関が集まっているエリアで繁盛していたお店があったので、簡単に定食を食べて大阪へ戻りました。
あとは、ひたすら帰っただけで特に記録していないんですが、途中大山PAで食べてソフトクリームが過去一番に美味しかったのでついつい写真を。
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結局、加西PAで寝て西宮から大渋滞に捕まり、家に着いたのは夜遅くでした。
土産話を母にしたら「足立美術館」に行かなかったの?(後日友人にも指摘されました)と言われて調べてみると確かに綺麗な場所だったので、知らなかったことを後悔しましたが、これによってまた島根に行く機会ができたようにも思います。スマホ片手に網羅してしまっては再度の訪問から足が遠のいてしまいますからね。
以上、スマホ無しで3日間を過ごしましたが、いかに日頃スマホに頼り切ってしまっているのかと思い知らされましたし、それによって自分の目で確かめてから享受するという行為が欠落してしまっていたと実感させられましたね。
(15年ほど前まではそんなことなかったんですよね……)
あと、スマホで調べた情報より、実際にその場で相対して聞いた話はしっかり覚えていますね(石見銀山の話等)
また帰ってきてからは、スマホ断ちの影響か以前と比べて無意識に触ることがなくなりましたし、集中力や思考力が回復したのがはっきりと実感できました。
みなさんも、旅行に行く際はスマホを家に置いて行ってみてはどうでしょうか?
案外なんとでもなりますし、そうした旅のほうが記憶にも残るかと思います。
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