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テーブルホップの手順構成と考え方 - 陥りがちなミスと解決法を解説!

こんにちは、TAKKiです。

今回は、「テーブルホップの手順構成を解説!」
というテーマでお話ししていきます。


マジックを演じる機会がある方は必ず悩む
「手順」や「ルーティン」の構成。

ぼくも上京してから4年ほど、ずっと悩んできました。
だからめちゃくちゃ気持ちがわかります。

特にこだわってる方々の中には、

・ルーティン内に「伏線」をはったり
・はじめと終わりの見た目を合わせてスッキリさせたり。
 (例:初めにトランプが出現して、トリでトランプが消える)

いろんな工夫をされている方も少なくないと思います。


これからテーブルホップを始める方は、
自分の構成力のなさにショックを受けることもあるでしょう。

でも大丈夫!

今回紹介するテーブルホップの考え方は、
めちゃくちゃシンプルでとても簡単です!

それでもお客様からは、

「やっぱりプロは違うね!」
「この人すごいんだよ!」
「You're best magician!」(外国人の方。笑)

などなど、悩んでいた頃よりも
圧倒的に好評をいただけるようになりました!


もしかしたら皆さんの想像とは違った考え方かもしれませんが、
ちゃんと結果を出せる内容ですので
参考にしていただけると幸いです!


✅この記事を書いた人

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・「ルーティンは必要ない」


結論から先に言うと、「ルーティンは必要ない」です。

待って待って!
ブラウザ閉じないでください!笑

確かにみなさんの想像とは違った結論かもしれませんが、
これにはちゃんと理由があるんです。

逆に考えてみてください。
「ルーティンは考えなくていいよ!」
これってめちゃくちゃありがたい話じゃないですか?!

今まで手をわずらわせていた工程が一個減るんです。

その分、よりマジック単体を高めることに時間を割けるなんて
最高じゃないですか!


ではなぜ、ルーティンを考えなくてもいいのか?

ルーティンを思い切って手放してみると、
次のようなメリットがあるんです!

✅臨機応変に対応できる
✅観客の期待に応えることができる

特に2つ目なんて
「そんなわけ!」案件かとは思いますが、
この記事を読んでいただければ納得していただけると思います。

それでは詳しく解説していきます。


✅メリット1:臨機応変に対応できる


臨機応変に対応できるとはどういうことなのか?

テーブルホップは、
現場によって条件や要望が変わっていきます。

・「1テーブル1分で回ってください!」
・「この人が誕生日なので祝ってあげてください!」
・「さっきそこのテーブルでやってるの見てたから
  違うマジックが見たい!」
・お酒を飲む場と飲まない場     などなど

ステージの現場だと、主に「営業」と呼ばれるショーの場合
だいたい持ち時間は10〜30分。

なので10分、20分、30分と3パターンのショーを持っていれば
ある程度の現場は事足ります。

しかしテーブルホップの場合は、レギュラーの仕事でない限り
要望も時間も毎回バラバラ。
しかもそれが当日になって発覚することも少なくありません。


ルーティンを持っている人のほとんどは、
ここの変化に圧倒的に弱いのです。


こんなことを言っているマジシャンを見たことがあります。

「このマジックは伏線になってるから削れません。」
「1テーブル1分だとお客さんが楽しめない。」

正直に言ってしまうと、
「テーブルホップの現場のメインは『お食事』とか『パーティー』。
 マジックはあくまで『余興』なのに何を気取ってるんだ・・・」
なんてぼくの中の老害が出てきてしまうんですが……笑


とにかく、このような融通が効かないマジシャンに
ほぼ100%共通しているのが「ルーティンに依存している」ということなのです。


ルーティンを決めてしまうと、
それぞれのマジックに役割を見出してしまいます。

・オープニング
・中ネタ
・トリネタ

ざっくりと分けてみましたがこのようなかんじです。

そしてこの概念に従ってルーティンを構成してしまうと、
少なくとも3ネタはやる必要が出てくる。
とてもじゃないですが1分の現場には対応できません!笑


何が言いたいのかというと、
「単品のマジックでは戦えない思考」に陥ってしまうんです。

これめちゃくちゃもったいないですよね。

そして融通の効かない人は、共通して
「マジックを単品で見せるスキルがない」です。

それもそのはず。
ルーティンに固執することで、
単品を強くすることを考えてこなかったからです。

なにより先に、
「マジックを単体で強く見せるにはどうしたら良いのか?」
を考えてみましょう!


もしルーティンを作るならその後。
この順番が逆だと、
ルーティンに依存してしまうマジシャンになってしまいます。

大丈夫!
4年間ルーティンに依存していたぼくでも変われたんだから!
手遅れなんてないはずです!


✅メリット2:観客の期待に応えることができる


2つ目のメリットは「観客の期待に応えることができる」です!

先ほどもお話ししたように、
テーブルホップの現場では、メインが他にあることが多い。
あくまでマジックっておまけなんですよね。笑


そんな状態で

・「オープニングなにするんだろう?!」
・「トリネタが早くみたい!!」
・「どうやって伏線回収するんだろう?」

なんて考えてワクワクしてる人がいたら、それは同業者です。笑


ではテーブルホップにおいて「観客の期待」とはなんでしょうか?

それは非常にシンプル。

「すごいマジックが見たい!」

これに限ります。


ルーティンというものの性質上、「中ネタ」にあたる部分って
どうしてもオープニングやトリネタと比べて劣ってしまうんです。

それもそのはず。

ルーティンを組む上で、
一番すごいネタを真ん中に入れるわけないですもんね!

それではオープニングやトリの価値が下がってしまうからなんです。


これは、やはりルーティンという考え方で手順を組んでいるからこそ
起こり得ることだと思います。

先ほども言ったように、
ルーティン思考になってしまうと、
それぞれのマジックに役割を見出してしまいます。

つまり、マジック自体を

・オープニング用のマジック
・中ネタ用のマジック
・トリネタ用のマジック

とジャンル分けする思考になってしまいます。

それゆえにやはり「中ネタ」にあたる部分って
どうしてもオープニングやトリネタと比べて劣ってしまうんですね。


でも観客は「すごいマジックが見たい」。
オープニングとかトリとか気にしてないんです。

そんな観客を相手にルーティンをやったところで、
中ネタを見たときに思うのは
「最初のマジックの方が凄かった」です。

ルーティンを全部見終わってからも、
「途中でやってたマジックは微妙だった」になるんです。

誰も「中ネタだからしょうがないよね」なんて配慮はしてくれません。


ではどうしたらいいんでしょうか??

観客に期待に応えるには、これしかない。

「次から次へとすごい手品をする。」

「全部が一撃必殺パンチ。」

なんかワンパンマンみたいですね。笑


もう一つアドバイスをするとすれば、
「いろんな」マジックを見せましょう。

特にこれといったこだわりがないのであれば、
・全部トランプ
・全部コイン
はおすすめしません。

後から観客に思われるのは
「トランプしかやってくれなかった・・・。」

ケチなマジシャンになってしまいかねないのです。


・大事なのは「ゴール」を見据えること!


ルーティンよりも大事になってくるのが、
「ゴール」を見据えることです!

たとえばぼくのパフォーマンスのゴールは

「マジックって面白いよ!楽しいよ!」を伝えること。

この理念に従ってマジックを演じています。

ぼくの場合は「面白い」の中には

「どこかにタネがあるはずだけど分からない。不思議。」

という根本の面白さも含まれます。


このような「ゴール」を設定してから一撃必殺パンチを繰り出すと、
ルーティンほどではないですが大体の流れが固まってきます。

たとえば

・1つ目のマジックで現象までに3分もかかったら
 「つまらない」と思われる → 1つ目からは除外

・このマジックは自分の「ゴール」に最適な後味を
 残してくれる → おのずとトリネタに。

・自分のゴールは特殊だからいきなりだと受け入れてもらえるか
 分からない →  マジックらしいマジックを1つ目にする

みたいな感じです。

「役割」というよりは、
それぞれのマジックが持つ「能力」を基準に流れが決まってくる。
といったイメージですね!

1つ1つのマジックの「能力」を正しく把握できているからこそ、
ルーティンに固執せず
その場の状況や要望に応じて
「最も適切な一撃必殺パンチ」を繰り出すことができる。


こう考えてみると
ゴールを設定して、1つ1つのマジックを強くするする方法を考える方が
よっぽど融通の効くテーブルホップが出来そうじゃないですか?!


ということで今回は「テーブルホップの手順構成」の解説でした!


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本日のオススメ記事


テーブルホップにおいて、
ぼくはほとんどの場合トランプマジックをやりません。

その理由が詳しく書いてある記事も
併せて参考にしていただけると嬉しいです!


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今回も参考になれば幸いです!

それでは!

TAKKi

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