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上司と部下の最大の違いは視野の広さ
部下が上司の意思決定に不満を持つ場面って結構ありますよね。部下が上司に何かを進言したとしても、上司はその意見を採用しないことがあります。そうすると部下としては「上司はわかっていない」と不満を漏らします。
これは上司と部下の視野の違いで起こることが多いと思っています。
■ 上司と部下の対立の構図
部下の立場として上司にこう言います。
設計書やソースを書いたが改善の余地がある。今のままでも不具合にはならないが、もっと保守性の良い方法を思いついた。レビューは終わっているが、改善をした方が絶対に品質は良くなるし、今後のためにも改善しておくべきだ!だから改善させてほしい!
上司の立場としてこう返します。
レビューも終わっていて不具合にならないなら改善はしない。
つまり部下の意見を却下します。
そうすると部下はこんな不満を持ちます。
上司は分かってない。
絶対に品質が良くなるし、保守性も高まるのに改善しない意味がわからない。
上司は間違っている!
■ 上司と部下には見ている範囲が違う
部下は「品質」しか見ていない
上司は「品質」「コスト」「納期」を見ている
ここのポイントは「今のままでも不具合にならない」というところですね。確かに「品質」だけ見れば改善した方が良いのでしょうが、部下は「品質」しかみていません。上司は「品質以外の要素」もみて意思決定をしているのです。
意思決定の要素として「品質」「コスト」「工期」があります。いわゆるQCDです。現状のままでも顧客の求めている品質は担保できているのに、利益を削り、プロジェクトを遅延させてまで品質改善はしないと思います。
このように「品質」しか見ていない部下と、「品質」「コスト」「工期」を見ている上司では意思決定の判断基準が異なるのです。これが上司と部下の視野の違いです。
■ 上司と部下の意見の対立は視野の違いで起こる
私の経験上、部下が偏った「べき論」を言うときはだいたい視野が狭いことが起因しています。
部下の立場として上司に対して不満を持つなら、まずは上司がどのような世界を見て意思決定しているのかを聞いてください。自分の視野が狭いから意見の食い違いが起きているんだと思えば、このような意見の食い違いに腹を立てることもなく、素直に話を聞けるはずです。
上司の立場として部下の不満を解消させるなら、自分が見ている世界を教えるようにしてください。自分の意思決定を押し付けるのではなく、その意思決定の背景を説明しましょう。
このような会話が上司と部下の間でされることによって、部下の視野は広くなっていき、次第に上司と部下の意思決定基準は近づいていきます。
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