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生産性のメトリックス「E係数」

休日出勤をした日。

なんだか今日は仕事がはかどるな!

逆に平日。

仕事はしているはずなんだけど進んでいない・・・

このような経験はありませんか?
これは気のせいではありません。E係数というのをご存じでしょうか?

■ 生産性の指標=E係数

知識労働者の生産性は「机の前に座っていた時間」ではなく「精神集中時間」に比例する

これがE係数です。精神集中時間は作業環境に左右され、その作業環境を「E係数」といい、以下の式で求めることができます。

E係数 = フロー状態の時間 / 机の前に座っていた時間

フロー状態の時間とは「15分以上仕事に集中できた時間」のことです。フロー状態に入るまでに(つまり仕事に集中し始める状態)に、一般的には「15分以上」かかります。そして、電話等の割り込みが発生するとフロー状態は解けます。再びフロー状態になるまでにはまた15分以上かかります。

つまり、20分集中できた場合のフロー状態時間は5分です(最初の15分はフロー状態になっておらず16分~20分がフロー状態)。常に15分以内に割り込みが発生すると、フロー状態の時間は0分です。

■ E係数の具体例

以下に1時間の作業をした場合(机の前に座っていた時間が1時間)の例を示します。なお、わかりやすくするために、割り込み時間は0分とします。

Aさん:60分間、割り込みなく作業。
Bさん:20分ごとに割り込み発生。
Cさん:10分ごとに割り込み発生。

上記の場合、E係数は以下となります。

Aさん:0.75 (45/60)
Bさん:0.25 (15/60)
Cさん:0.00 (0/60)

E係数は0.4以上であれば良好な環境と言われています。従って、Aさんのみが良好な環境であるということになります。

■ 生産性を高めたいならE係数を高める

上記を踏まえると、最初に述べた休日出勤の仕事がはかどる理由は、電話等で割り込まれないためにE係数が平日より高くなるからです。多く話しかけられる人の作業が進まないのはE係数が低いからです。

つまり、生産性を高めたいならE係数を高めればよく、その手段は「割り込まれない環境を作る」ことです。

なお、私はプロジェクト内で「会話禁止タイム」を設けました。電話も雑談も全て禁止です。こうすることでE係数を高めて生産性を高めることができました。

なお、E係数については以下の本に書かれています。


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