組織で何かに挑戦する場合は、変化のキャパシティを見極めよう!
組織活動の中で新しいことに挑戦しよう!という目標を立てた時、組織のモチベーションは高くなり、やる気に満ち溢れています。
しかし、だんだんとモチベーションは落ちていき、やる気も失せて、まるで挑戦なんかしなかったかのように元の状態に戻ってしまった・・・ということは往々にして起こるものです。
今回は、私が組織改革の中で失敗した経験をご紹介します。
■ あれもやろう!これもやろう!できることは全部やろう!
やる気に溢れる組織は改善意欲や、新しいことに挑戦しようとする意欲が高いため理想が高くなります。
その結果、研修で得た知識であったり、書籍に感化されたものであったり、とにかく、あれもこれもと夢を詰め込みます。
さぁ、全部やるぞ!
と、ここまでの勢いは良いのですが、これが失敗の始まりです。
■ あれもできない!これもできない!結果全部できない!
教わったこと、本に書いてあることを忠実に実行しました。イメージとしては本1冊全てを忠実に再現しようとしました。
想像がつくかと思いますが、そんなことをしたら組織の大改革です。ほとんどが新しいやり方になるわけですから、そのやり方を覚えるので精一杯になります。
そして、うまくいかない部分を改善する余力がありません。「教わった通りにやっているのに」「本に書いてある通りにやっているのに」と、うまくいかないことに苛立ち始めます。
最終的にはやりたいことの全てが中途半端になりました。
■ 以前のやり方で良くない?
このセリフが出たら終焉は近いです。
モチベーションには制限時間があります。この時間を過ぎた時に「揺り戻し」が起こります。つまり「以前のやり方で良くない?」と思い始めます。
挑戦には必ず壁があります。その壁をモチベーションの制限時間内に乗り越えられなかった時、組織は以前の状態に戻ろうとします。
成功するまではすべて失敗である
これを意識して粘り強く挑戦し続けられる人は意外と少ないのです。
そうこうしているうちに、モチベーションの制限時間になります。過半数が「以前のやり方で良くない?」という意見に同調したら挑戦終了です。
■ 組織のキャパシティを超えた挑戦は出来ない
私の敗因は、夢を詰め込み過ぎたことです。
組織が受け入れられる変化の量には上限があります。つまり「キャパシティ」です。それを超えた大きな変化を求めたことで、変化に対応しきれなかったことが敗因です。
つまり、挑戦を促す場合には組織のキャパシティを見誤ってはならないということです。
■ 成功のコツは小さな変化の積み重ね
失敗の経験を踏まえて思ったことは「一足飛びでの成長を目指すのはやめよう」ということです。
地道ですけど、小さな変化を積み重ねていくことが大きな変化につながる唯一の道なんだということを痛感した経験でした。
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