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クラフト○○

ここ数年、クラフト○○というのをいやほど耳にする。

クラフト・ビール、クラフト・ジン、クラフト・バーボン、クラフト・サケ、クラフト・コーヒー、クラフト・ティー(クラフティー)、クラフト焼酎、などなどなど。

大量生産品へのカウンターとしての手作り感、職人やアーティストの手による特別なモノ感をアッピールするために、特に個人の趣味嗜好がその選択に大きく影響する品々に「クラフト」の冠を付けるのが流行っているようだ。

所謂クラフトビールに興味を持ちはじめた7年前、物珍しさもあって「クラフトビール」という表現を好んで使ってきた。
しかし、最近はあまりにありふれていて、「クラフト」という言葉に抵抗を感じるようになってきており、自分ではあまり使わなくなった。

「クラフト」の定義が曖昧なのも良くない。
たんなるイメージに過ぎない、ふわふわした言葉だ。

ビールにおいては、一応、Brewers Association という組織があって、その組織が「クラフト」を定義しているが、すべての自称「クラフト」がこの定義に従っているわけでもなく、また、この定義も組織の都合で変わる。

日本のクラフトビール業界(あえてこう呼ぶ)はもっと困った感じで、「地ビール」の英訳語に "Craft Beer" をあてるという無茶をした。
いいのかそれで。

ごく個人的には、わざわざ「クラフト」とつけなくても、「ビール」といわれて誰もが「クラフトビール」を思い浮かべるような、「クラフトビール」がなんら特別でないありふれたモノになっていることが望ましいと考える。

まーでも、「クラフト」ってついてると、ナンカ良さげな感じがスルヨネー。
マーケティング的にも大正解ですよ!

というわけでビール飲む。

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