GigEカメラで使うイーサネットケーブル
GigEカメラで使うイーサネットケーブルについて、まとめておきます。カメラメーカのHPでもあまりケーブルについては説明がないように思います。
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GigEカメラはCAT5eかそれ以上のカテゴリのイーサネットケーブルが必要です。これは、GigEカメラの性能を最大限引き出すために必要という話で、画像の撮像に時間が掛かってもよいのであればCAT5e以下のケーブルを使用することもできます。画像を1枚撮像するのに1秒近くかかったりしますが…。
コネクタ
非防水のGigEカメラはRJ45コネクタ、防水のGigEカメラはM12 Xコードコネクタになります。RJ45コネクタはオフィスで見るような樹脂コネクタの周りが板金で覆われていてアースが取れる構造になっています。M12 Xコードは大型ですが防水構造となっていて耐環境性能が高いコネクタです。価格も高いですが…。
ホスト側は防水ハブを経由する場合を除き、ほとんどの場合RJ45コネクタですね。
シールド
CAT5eのケーブルは線材にシールドが無いUTPが一般的ですが、GigEカメラではシールドがあるイーサネットケーブルが必須です。というか、産業用イーサネットケーブルはカテゴリによらずシールドがある場合が殆どです。シールドを補強する目的でドレインワイヤ(アース線)が入っている場合もあります。
シールドはコネクタに正しく接続されている必要があります。
可動性
動く部分にイーサネットケーブルを配線するためには、可動ケーブルを使用する必要があります。可動部で可動性の無いケーブルを使うとあっという間にケーブルが切れたり、切れなくても通信不良が多発します。
可動ケーブルといっても、「どのような動きに、何回耐えられるか?」はメーカ毎に異なります。機械の動作とケーブルの配線経路でケーブルが曲がる動作になるのか、捩じる動作になるのか、などが変わってくるので、機会に合わせて選定する必要があります。ただ、この手の情報は殆ど開示されていないので各ケーブルメーカに問い合わせる必要があります。情報出てこない場合もあります。
耐ノイズ性
GigEカメラを使う場合、ノイズに対する耐性は殆ど使用するケーブルに依存します。
ノイズ耐性はケーブルのカテゴリとリンクしません。確かにCAT7は、ツイストペア毎に個別シールドがあり、さらに全体を覆うシールドがあるのでシールドが強いです。ただ、同じシールド構造をCAT5eのケーブルで採用してもよいので、CAT5eのケーブルだからと言ってノイズに弱いということにはなりません。
工場環境は強いノイズ源となる機器が多く、オフィス環境よりも高いノイズ耐性が求められるのですが、ケーブルがどれだけノイズに強いかは実際に使ってみないとわからないというのが、正直な感想です。
可動ケーブルを使用する場合は、さらに厄介でケーブルを動かすとノイズに弱くなる場合があります。
イラストは
イラストは妻に描いてもらいました。良かったら妻のnoteも見に行ってください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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