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まわる土器・まわらない土器

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縄文土器を「まわる」「まわらない」という観点で分類してみました。意外に見つかる「まわる土器」を紹介してゆきます。
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まわる土器・まわらない土器

まわる土器・まわらない土器

縄文土器には、まわる土器とまわらない土器がある。少し前からそんなことを考えています。

「まわる」「まわらない」の定義どういう土器が「まわる」のか、どういう土器が「まわらない」のか。まず、そこを説明したいと思います。私が考える「まわる」土器とは、簡単に言えば、真上から見た平面図が下のようになる土器です。

これらは、次の条件を満たします。

左右非対称の、複数の突起(把手)をもつ

(360°未満

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続 まわる土器・まわらない土器  浅間縄文ミュージアム編

続 まわる土器・まわらない土器  浅間縄文ミュージアム編

2024年5月に「まわる土器・まわらない土器」と題したnote記事を投稿しました。最近、長野県御代田町の浅間縄文ミュージアムなど、長野県内の博物館・資料館の縄文土器を見て歩いているうちに、新たに気づいたことがいくつかありましたので、記事を追加したいと思います。

前回の記事の概要前回は縄文土器のデザインの指向を、「まわる・まわらない」という基準で分類してみました。「まわる土器」というのは、真上から

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続々 まわる土器・まわらない土器  縄文後期の土器も意外にまわる編

続々 まわる土器・まわらない土器  縄文後期の土器も意外にまわる編

2024年5月に「まわる土器・まわらない土器」、6月に「続 まわる土器・まわらない土器  浅間縄文ミュージアム編」と題した記事を投稿しました。その後またいろいろな土器に出会って認識を改めた点がありましたので、さらに記事を追加したいと思います。

これまでの概要5月の記事では、縄文土器を「まわる・まわらない」という観点で分類しました。「まわる土器」とは、真上から見た形が、図1(上)のように一定の角度

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