記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

劇場版「きのう何食べた?」感想

劇場版「きのう何食べた?」を観てきました。

「きのう何食べた?」は弁護士・シロさんと美容師・ケンジのカップルが一緒に食卓を囲んで食事をしながら、色々な悩みや考えを交わしてお互いへの思いやりを深めていくホームドラマ。

よしながふみさんの人気漫画で、西島秀俊さん・内野聖陽さんダブル主演でドラマ化もされました。今回の劇場版はドラマ版全12話、正月スペシャルドラマのその後のストーリーです。

ネタバレしないように感想を書くのが苦手なので、これからご覧になる方もいらっしゃると思うので多くは書きませんが、ドラマと同じくあたたかい雰囲気で映画館を出る時にはこちらまで幸せな気持ちになっていました。

特にりんごのキャラメル煮を並べたトーストにバニラアイスをのっけて頬張るシーンの、ケンジとシロさんの幸せそうな表情が忘れられません。本当に美味しそうでした。(初日舞台挨拶で西島さんと内野さんが絶賛されていたので、かなり美味しいのではと想像しています。)

穏やかな中にもシリアスな場面はあって、シロさんが両親からケンジには実家に来ないでほしいと言われる件はやるせない気持ちになりました。しかしお父さんはお母さんの体調を心配して言ったのだろうし、お母さんも好きで体調を崩してしまうわけではないから責められない…。受け入れて向き合うということは、本当に難しいです。

全編通してよかったのですが、ジルベールが孫ができたと喜ぶ佳代子さんに冷たく当たっていたので、そこには少し違和感がありました。原作では、身内には自由に振舞っていても他人や知人にはシロさん以上にきちんと気遣いできるキャラクターです。普段とのギャップも魅力的なのでもったいないなと思い、少しフォローしたくなったので書いておきます。

タブチ君の名言(「一番近い人間に思ってること言わないで、じゃあ誰と本音で付き合うんですか?」)も、忘れないようにメモ。本音で付き合える存在は貴重です。

「きのう何食べた?」は誰かのためを想いながら料理を作ったり、食べたり、暮らしてゆくのって素敵だなとしみじみと思えるお話です。「人を思いやる」という気持ちの大切さを思い出させてくれました。

原作はまだまだ続いているので、映画が好評でドラマ第2弾に繋がるといいなと期待しています。

※登場人物みんな魅力的な作品なので、映像から入って原作未読の方はぜひ読んでみてください。個々のキャラクターの細かいエピソードも楽しめますし、レシピ本としても素晴らしい漫画です。おすすめ。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?