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異世界音楽集 #我は冒険者

(下に解説風小説があります)
♪♪♪
我は冒険者
恐怖と戦い、一攫千金を夢見る、希望の光
仲間と共に、一致団結して戦う、勇気の結晶

我は冒険者
ゴブリンごときには負けはしない
オークたちにも一歩も引かない
我は冒険者
コボルトごときには負けはしない
オーガたちにも一歩も引かない

勇気ある職業、それが冒険者


──────────


この歌は「我は冒険者」という歌だ。
まんま、中級くらいの冒険者のことを歌ったものだ。
冒険者たちのなかでは、比較的人気が高い歌らしい。
ゴブリンやコボルトが弱いこともわかるし、オークやオーガはそれよりも強いこともわかる。
初心者はオークなどは相手にせず逃げろという、教訓の歌でもある。こうやって歌に入れておけば、いやでも酒場で聞くことになり、知識も得られて一石二鳥だ。
問題があるとすれば、どのモンスターがなんという名前か直接見たり絵を見せてもらわなければ、わからないということだろう。
モンスターの特徴を歌った歌も必要になりそうだ。やれやれだ。

俺も駆け出しの頃、ゴブリンには散々お世話になった。
緑色で背が低く、不潔で醜いといいことがない。ある意味可哀想なゴブリンに、最初は苦労も多い。慣れてくるとゴブリン程度は簡単に倒せるようになる。
基本的にゴブリン討伐は常時依頼というやつで、一年中いつでも倒して持っていけば少ないがお金になる。
ゴブリンで御殿が建つことはないが、日々の生活費くらいには稼げるので、生活が安定しない初心者には大変ありがたがられる。
逆に考えるとゴブリンがそのへんにいるような土地はあまり治安がいいとは言えないので、農民などからしたら、どっちもどっちなのだろう。

農民が冬の農閑期にお小遣いとして、冒険者をすることもある。
この辺の地域では雪は降らないのだ。
半農半冒険者とでも言おうか。
そういう場合にも、ゴブリンやコボルト狩りは、大変人気だった。
ただし肉は食えたものではないほど不味いらしく、肉目的の者はイノシシなどを狩って食料としている。
農民の生活も大変だ。

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