見出し画像

気仙沼での対話の1週間「対話と。(2024/2/8~2/14)」イベント告知文

「仙台たき火ティー」という、焚火と対話のコミュニティー創りをしてきました。

2021年の秋口に少人数で場づくり(というか単なる焚火)を始めて2年強、その多くを仙台・秋保の山奥で、時に仙台駅前で、時に仙台市街の広場で、時に学校で、時に子どもと、時にママと、時に学生と、時に経営者と、時に行政や政治に関わる方と、数えて110夜、共有して来しました。

僕自身が普段はビジネスにとぷっと身を置いている身です。なんなら「コンサルタント」と呼称されることもあるような仕事をしていて、ある意味で「資本主義の極北」に身を置いている、とすら感じることがあります。

日常的には、ZOOMで「”スプシ”やら”パワポ”やら」を開いて、全員で「ロジカル」に考えて、期限までに、スピーディーに、MECEに(抜けなく漏れなくダブりなく)目的を完遂するような日々を、葛藤をしながらも、送っています。

と、同時に焚火の場では「火守」と自称しながら、ただ焚火の場を作り、その場に人を招き、マシュマロなんかを焼いたりして、その場で出てくる声にただただ耳を澄ませ、あるいは耳を澄ませすらせずに、何の目的もゴールもおかずに、その場に身を浸す、そんな場を作ろうともしています。

議論と対話(あるいは対話未満のもの)の両方に片足ずつ突っ込みながら、というよりも両方を行き来しながら、僕はこう事を考えてきました。

「街に焚火の火を渡したい」と。

それでいて、同時にいつもこんなことを考えてもいました。
「自分は現代に生きるビジネスパーソンでもあり、世を疎みながら仙人になりたい訳でもない」と。ていうか「経済、つまり今ココの暮らし、を一生懸命に生きている人たちの世界から離れてはいけない」と。

二宮尊徳の言葉が頭をよぎります。
「道徳なき経済は悪である。経済なき道徳は寝言である。」
うん。そうなんだ。

いたずらに自然礼賛だけしたくない。経済が間違っていると思いたくない。
同時に、企業は、経済は、多分、このままじゃない方が良い気がする。

なんか、そんな雰囲気、気配、ギリシア人ならエートスとでも言いそうなもの、が立ち上がってきている気がする。2年で110回の焚火の場を囲んできて、確かにそれは感じる。それは多分間違いない。僕は今、自分に問うています。
「だが、それは一体何なんだ?」

ビジネスの現場で嫌や事もある、でも嬉しいことや楽しいことだってある。
逆に焚火の場でだって嫌な事は起きるし、それ以上に奇跡のような場が現れることもある。
ビジネスもしたい。焚火もしたい。
それに今まで通りじゃないことがしたい。出来たら面白い。
あえてこの言葉を使うのなら、
「資本主義」は資本主義で乗り越えないといけない気がする。

みたいな。

今、思うんです。
議論と、対話は、別物なの?
それぞれに交わらないの?
街と森って別なの?地続きじゃないの?
成長か脱成長か、しかないの?
資本主義か、アンチ資本主義か、しかないの?
ウェルビーイングの反対語は何なんだろう?
議論するか、対話するかしかないの?
そもそも世界は二項対立なの?
時間は本当に過去から未来に流れるているの?(行き過ぎか(笑))
ビジネスアジェンダを、焚火を囲むように扱うことは出来ないの?
そもそもビジネスアジェンダのディスカッションに(自分自身が)抵抗、反応が出るのはなぜ?
自分は今、本当に自由か?

で、思いました。
ああ、そうか。とりあえず、それを、いつも通りに火にくべてみりゃ良いんじゃね?
議論を焚火に見立てて、薪のようにテーマとしてくべりゃ良いんじゃね?
焚火囲めばいいんじゃね?世界中の人と一緒に。

ということで、たまたまではあるけれどご縁のあった「対話と。」のこの期間で、それをやりたいんです。

「KUBERU」場を。
言葉を薪にくべる場を。

資本主義とアンチ資本主義の間で。
議論と対話の間で。
日本と世界の間で。
僕とあなたとの間で。
「みずから」と「おのずから」のあわいで。

一時は、日常の営みの中に、悲しい切断としての非日常を余儀無くされた世界的漁港、この気仙沼、という世界の「あわい」で。

テレビでの芸人さんのおしゃべりに掻き消されながら、
いまだに悲しみが再生産され続けるこの世界の片隅で、
たった1つの焚火を灯してみる。
そこで言葉を分かち合ってみる。
とりあえず、今は、「KUBERU(薪をくべるように話す)」営みを実践してみる。

ご縁から生まれた、気仙沼「対話と。」の期間で、
何が生まれてくるかは分からないけど、焚いてみます。
対話と森を、それと同時に経済を生きてきた仲間である中村一浩(カズ)と一緒に。

では、気仙沼で、オンラインでお会いしましょう。

仙台たき火ティー 火守
大石豊(ユタカ)

場をもつ人
大石豊(ユタカ) 仙台たき火ティー 火守
中村一浩(かず) 対話を通じて風をとおす人

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?