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肩が弱点の人

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 肩が弱点の人は二通りある。ひとつは元々の体質、即ちテストステロンが生まれつきあまりなく、骨格、筋肉共に上半身が発達しにくいタイプである。このタイプは反対に脚が鬼太い事が多い。

 もうひとつは手首が硬く、ダンベル等を正しいポジションで持てないタイプの人である。このタイプの人はプレスではダンベル、バーベルを握りきれなくて肘が内側に入りすぎてしまい、サイドレイズ等では逆に握り込みすぎて手首だけが上下し、肝心の肘が動いていない。

 尚上記の二つに当てはまらない場合は以下の二通りが考えられる。
1 二頭筋群の神経系が発達しすぎていて、フロントデルトが全然使えない人……この手の人は以前の筆者の記事、「どうしても弱点になってしまう部位」を読む事をお勧めする。

2 骨格にエクササイズ、マシンが合っておらず、僧帽筋ばかりに効いてしまう人……この手の人は以前の筆者の記事、「肩、肩、とにかく肩だ」の購読をお勧めする。

両方購読済みで、それでも肩が弱点、という人は本記事必読である。それではスタートゥ!!


 筆者のトレーニング指導の基本だが、筆者はフォームを矯正する、という事は行わない。人それぞれ骨格は違うのであり、無理にフォームを正しても違う箇所に効くだけである。例えば骨盤が極端に後傾している人にいくらデッドリフトを教えても大腿四頭筋にしか効かない、骨盤が極端に前傾している人にいくらスクワットを教えてもハムケツにしか効かないのと同じである。

 ではまずは何故それぞれのタイプで肩に効かないのかを解説しよう。


1)生まれつきテスト不足の人の場合

 このような人は上半身のトレーニング、特に胸肩腕が苦手である。背中はそうでもない。そもそも上半身の骨格が未発達なので重いウェイトが持てない。

 更に骨格が未発達ということは神経系も未発達である。このタイプの人は上半身のトレーニングすべてどこに効いているのか実感があまりない。一番の見分けるポイントは上腕筋のトレーニングである。このタイプの人はすべからくプリーチャーカールがクソ弱い。

 他種目に比べてプリーチャーカール、特にダンベルのプリーチャーだけ極端に弱いのならば間違いなくこのタイプである。ベンチプレスは100kg出来るのにプリーチャーだけ12kg以下とかそんなタイプである。

 また、ベンチプレスに比べてインクラインが50kg以上落ちるなんていうのもこのタイプの特徴である。インクラインになるとスティッキングポイントで大胸筋上部のみにフォーカスすることが要求される。しかしこのタイプは神経系が未発達なのでうまく大胸筋上部だけを動かす事が出来ないのである。

 このタイプ、具体的にどの種目がどこに効いてしまっているかというと、例えばダンベルショルダープレスは僧帽筋とレッグドライブで挙げてしまっている。バーベルのプレスは大胸筋上部とサイドデルトばかり使っている。
 サイドレイズはほぼ僧帽筋とサイドデルト、リアレイズは菱形筋及び僧帽筋下部、アップライトロウは僧帽筋と脊柱規律筋、フロントレイズは上腕二頭筋に効いている。

 要は無意識にチートの達人、即ちチー達になってしまっているのだ。


2)手首が硬い人の場合

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