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『夢の中』 シーズン2 第69話 悟史の死

第69話 悟史の死

*BAD END2・詩音のルート(6日目へ)*
■綿流し
 
私は祭具殿へは入らなかった。祭具殿の扉の隙間からは、光が漏れているようだった。中で灯油を燃やしているんだ。たぶん、もうそろそろ儀式を始める時間なんだろう。こんなところに居続けるべきじゃない。

そう思った私はその場を離れようとした。だけどふと、あの時の光景が、フラッシュバックのように頭の中に蘇った。

燃え上がる炎の中で崩れていく御三階。そして、真っ黒になって焼け爛れた死体。あれとそっくりの光景が目の前で繰り広げられたら?
 
そんなのもう、とても正視していられるとは思えない。その時私は思い出したんだ。

昨晩、お婆が死んだとき。沙都子は取り乱しながらこう言っていたじゃないか。
「叔父はいつも通り。何も変わらず、今日も元気そうでございますわ」
その、沙都子の言葉の意味するところ。その言葉から導かれるひとつの結論に思い当たった時、私の背筋には寒気が走った。悟史くんは死んでいるんだ。全身の血の気が引いて行くのを感じる。
 
 
■悟史の死を受け入れる
 
(7日目1)■悟史の死体を見つける

私にとって一番大切な人は、詩音じゃなくて悟史くんだ。それは揺らぎのない私の真実であり、絶対に変わることのない私の真理なのだ。
だからこそ、悟史くんと詩音の幸せを考えることができたんだ。詩音だって言ってくれたように。

私にとっての世界は、悟史くんを中心に回っていて、私は悟史くんの幸福を願っていて、そして私は、悟史くんと一緒にいたかった。ただそれだけのシンプルなものだったんだ。

でもそれは詩音も同じなんだよ。詩音だって私と同じように悟史くんを想っていて、私よりももっともっと純粋に、それを望んでいたはずなんだよ。私と同じにね。

でも、それを選ぶことができないでいた。選べなかったのではなく、選びたくなかったからかもしれない。そう思った時に私はハッとした。そう。私達はいつからだったろうか。私達自身が気付かぬ間に、自分達を偽り始めていたんだ。

それは例えば、魅音への嫉妬だったり、悟史くんとの絆を深めたい想いや独占欲だったりしたんだと思う。それらは、私達が気付かないうちに、私達の心に染み込み、根を張ってしまっていたのに違いない。

それに、詩音は自分のことを"私と対等の相手である"というふうに見てくれていなかった。それは私にも責任があるのだと思う。詩音は最初から私を立ててくれたからね。だからきっと詩音に頼っちゃうことが多かった。

詩音も同じように頼りにしているからこそ、それが当たり前になっていた。だから、詩音が私を頼ってくれることが嬉しくて仕方がなかった。詩音が困ってる時には助けてあげたかった。

でも本当は違ったんだ。詩音は私に甘えることが、本当は嬉しいことだったんだよ。悟史くんに何かしてあげようとすると、決まって、詩音が横槍を入れてきたことがあった。悟史くんのことは何でも知ってるんだぞって、見せ付けてくるような振る舞いが、本当は羨ましかった。

悟史くんのことで、自分以外の人間と張り合うことができることが、詩音は誇らしかったんだと思う。それがいつしか、自分が悟史くんを支えているんだって錯覚するようになってしまって。
 
だから悟史くんの世話をしたがったんだと思う。だから、悟史くんの身に危険が及んだら、今度は悟史くんを守ろうと、躍起になって戦おうとするに違いない。
 
そして、その戦いが終わってしまえば、きっと詩音はこの雛見沢を捨てていなくなる。そう、詩音は、自分の幸せを選んだわけじゃない。
きっと、私のため、私の心を守るために、悟史くんを選んだだけ。

詩音はきっと悟史くんを守って、幸せにすることができるだろう。
詩音の幸せは、悟史くんと一緒にあるということだったはずだから。
私は悟史くんを守ることはできない。
 
でも、私は、それでもいい。
それでよかった。私が守れるのなら、この胸でも腕でも足でもなんでも差し出した。
でも、私は詩音みたいに戦うことはできても、守る力はないんだよ。そして何より、私では悟史くんを助けることもできない。

もし、本当に、もしも、万が一、私のせいで悟史くんが死んでしまったのだとするならば、私はどうしたら償えるだろうか。

私は、私自身を殺せば済むのかもしれないけれど、それすらできなくなってしまった今となっては、悟史くんを生き返らせることくらいしか思いつかない。

そうだよ。私だって、死んだ人間が生き返ったなんて話は聞いたこともないけど、神様はきっと居るよ。

だからどうかお願いです。悟史くんの命をお返しください。私の命と引き換えになってもいいんです。私から全てを奪い去ってくれたように。
悟史くんだけは、お返し下さい。

私はふと思いつくと、祭具殿の裏口へと向かっていた。あの中へ入れば……。



続く……


<編集後記>

最初の「夢の中」(シーズン1と仮に命名)は299話で話が中断してしまいました。AIのべりすとが意味不明のテキストを出力し続けたためです。

2023年1月3日にプレミアム会員「ボイジャー会員」に登録したことを機に、過去に遡って再度AIのべりすとにテキストを生成させてみました。

AIのべりすとによる一貫したテキスト生成がいつまで続くかは定かではありませんが、続く限り継続していきます。

言い換えれば、意味不明なテキストを生成し始めた場合には、一旦中断し、再度遡りテキストを生成させるか、新たな小説に挑戦するか決定します。


🔴お知らせ


2022/11/19 23:00頃に突然AIのべりすとのサイトに接続できなくなりました。
しばらく様子を見ることにしました。

20分程経った後、AIのべりすとのサイトに接続できました。
よく見ましたら、言語モデルがバージョンアップしていました。
使用中の言語モデル: とりんさま6.8B beta V2  とりんさま7.3B V3
2022/11/19 23:25頃

接続が切れた時、もうこれで終わりかと一瞬思いました。

AIのべりすとが旧言語モデル(とりんさま6.8B beta V2)でテキストを生成していた時、バージョンアップが行われたため接続できなくなったことが分かりました。

言語モデルは (とりんさま7.3B V3) から とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)に変更しました。


「AIのべりすと」の設定


「AIのべりすと」の言語モデルは下記のものです。
2023年1月3日にプレミアム会員の1つの「ボイジャー会員」(970円+税/月)に登録しました。
プレミアム会員の詳細については「AIのべりすと プレミアム」をご覧ください。

使用中の言語モデル: とりんさま7.3B V3(2022/11/19 バージョンアップ) → とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)

このモデルを使い、テキストを生成してもらうのですが、3種類の設定のどれかを選ぶとあとは自動的に生成します。文章が途切れることがあるので加筆修正が必要です

1. デフォルト  AIに好きに書かせます
2. セリフ    台詞を優先
3. ナラティブ  地の文を優先

この3つの設定の中から一つを選び、AIにテキストを生成させます。
設定を変更することは任意です。

いつでも変更はできますが、ストーリーがつながらなくなる恐れがあります。その際には、修正が必要になります。
「2. セリフ  台詞を優先」から
「3. ナラティブ  地の文を優先」に変更しました。

✅文章を単調化させないために、2023年2月17日から「2. セリフ  台詞を優先」と「3. ナラティブ  地の文を優先」を併用することにしました。


⭐ 実際に出力された画面

使用したAI

AIのべりすと



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⭐マガジン (2023.03.15現在)



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