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堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(44)

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(44)

 『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。

 略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
 優れたビジネス書を数多く執筆しています。



勝負事でも会社経営でも、負けが込むのが一番悪い事態である。だが負けは続くものだから、守りにいかなければならない

 ツキがないときはツキが変わるまで賭け金を減らすか、むしろ一回下りてしまったほうがいい。
 勝負事でも会社経営でも、負けが込むのが一番悪い事態である。だが負けは続くものだから、守りにいかなければならない。そんなとき誰しも一発逆転を狙いたくなるものだが、そんなときだから手堅く守りに入り、ダメージを決定的にしないことが大事である。
 逆に買っているときは守りに入らず、図に乗って攻める。世間の常識とは逆だが、勢いを味方にしなければ大きくなることはできない。

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 1 <130>                  


世の中には運のいい人も悪い人もいる。だが実は、人も企業も、一生の間で出会う幸運と不運の総量は、期間を長くとればとるほどある程度平準化されて、個々の間の差はあまりないのではないか、と私は思っている

「経営は九九パーセント運ですね」と、ある経営者は言っている。たしかに、企業が大きく伸びるためには追い風を受けなければならない。
 世の中には運のいい人も悪い人もいる。だが実は、人も企業も、一生の間で出会う幸運と不運の総量は、期間を長くとればとるほどある程度平準化されて、個々の間の差はあまりないのではないか、と私は思っている

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 2 <131>                  


組織にとってリーダーを選ぶ最大の条件は何かといえば、私は、人格やノウハウ、経験以上に運であると答えるかもしれない

 運がいい人は、ただ運がいいということではなく、日ごろから運がよくなるように切磋琢磨しているに違いない。
 唐突だが、組織にとってリーダーを選ぶ最大の条件は何かといえば、私は、人格やノウハウ、経験以上に運であると答えるかもしれない。それほど運はリーダーにとって重要なものだからだが、一方で、リーダーは運を単なる偶然と見なさず、できるだけ運に恵まれ、その運を十分に自分のものとするための努力をしているからでもある。

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 3 <132>                  


✔ 出典元

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社




✍ 編集後記

🔶  『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。

私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。

勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!

何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。

「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。

一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。


🔷「組織にとってリーダーを選ぶ最大の条件は何かといえば、私は、人格やノウハウ、経験以上に運であると答えるかもしれない」

同様な言葉を語った人がいました。
名前は忘れてしまいましたが、運のいい人、つまりツキのある人は本人の努力以上に良い結果をもたらすことがあります。頼まなくても周囲の人が全力で応援してくれるからでしょう。

この人のためなら全身全霊を懸けてでもやり抜きたいと思い、実際に行動するからだと思います。

そのような人物を後継者に選べば、成果を上げてくれるだろうと思うからです。おそらくそうした決断は理屈ではないと思います。

私の70年近い人生を振り返ってみると、あまり運がいいとは言えなかったなと思っています。

妻には先立たれ、両親も姉もこの世を去りました。
しかし、一人娘は20代後半で結婚しましたので、良かったと思っています。

特筆すべきことは、私には20代の頃から40年以上にわたって変わらぬ心遣いで接してくれる真友がいます。彼は早生まれなので1学年上でしたが、ふたりとも昭和30(1955)年生まれで、生活環境も似通っていたこともあり、親しくさせてもらっています。

今でも月に1度は会食をしていて、彼の話題にいつも刺激を受けています。
これからも長い付き(ツキ)合いになります。
この点で、私にもツキがあると言えます。



✒ 堀 紘一氏の略歴

ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)


✒ 堀 紘一氏の略歴補足

2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。




⭐出典元: 『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』


⭐回想録


⭐マガジン (2023.01.17現在)





























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