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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(1)

『即戦力の磨き方』(1)

今回から『即戦力の磨き方』を取り上げます。

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。

私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。

私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です

 

私はホリエモンの功績は功績として、きちんと評価すべきだと思う


彼(堀江貴文氏:注 藤巻)は単に時代の徒花(あだばな)だったとか、時流に乗って儲けただけという言い方は当たらない。

私はホリエモンの功績は功績として、きちんと評価すべきだと思う

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈337〉                              



21世紀は下剋上の時代だということを、身をもって教えたのは、間違いなく堀江貴文という人間の、いちばんの功績だと私は思っている


21世紀は下剋上の時代だということを、身をもって教えたのは、間違いなく堀江貴文という人間の、いちばんの功績だと私は思っている

さらにニッポン放送株の取得と、その後のフジテレビ買収を巡るバトルでは、会社の規模は地方のスーパーと変わらなくても、時価総額がPER50倍や100倍になれば、苦もなく7百億円もの現金を調達できるという、かって私が『新・資本論』(東洋経済新報社)に書いた「マルチプル経済」の威力を世間に知らしめてくれた。

また、そのバトルが連日ニュースやワイドショーで報道されると、家庭の主婦までがTOB(株式公開買い付け)やMBO(経営権の買い取り)といった専門用語の意味を知るようになった。

そうした株式市場に対する関心の高まりが、多くの個人投資家を生み出すきっかけになったことも忘れてはいけない。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈338                             
                                  
         







これからはホリエモンたちが破壊してくれた土地を地ならしして、そこに新しいモデルを自分で構築できる経営者であり、ビジネスパーソンでなければならない


ライブドアが脚光を浴びていたころは、私の経営するビジネス・ブレークスルー(BBT)大学院大学でも、学生に将来どんな経営者になりたいか尋ねると、ホリエモンという答えが返ってきた。

だがホリエモンではもうダメなのだ。

これからはホリエモンたちが破壊してくれた土地を地ならしして、そこに新しいモデルを自分で構築できる経営者であり、ビジネスパーソンでなければならない

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈339〉                           



➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。

私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔷 元ライブドア社長の堀江貴文さんが、証券取引法等違反の罪で逮捕され、起訴されたライブドア事件後、堀江さんを正当に評価し発言した人は、
私が知るかぎり、大前氏を除き、著名人ではいません。

「罪を憎んで人を憎まず」
という法諺(ほうげん)がありますが、間違っていることは間違っている、
社会の悪癖を修正し、社会に変化を起こす、という方向性に間違いがなかったら、正当に評価するという態度は大切なことです。

体制と異なる発言をすると、自分が不利になるとばかり考え、体制に与する発言を繰り返す「エセ評論家」が、当時、たくさんいました。

そのエセ評論家は姿を消しました。
体制や大衆に媚びるような「エセ評論家」は、日本社会に不要です。
害を及ぼすだけです。

堀江さんは、模範囚となり刑期を短縮し、出所後は、日本初の「キュレーター(情報を収集・分析し、自己の情報を加え、情報を再発信する人)」として、活躍しています。


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。




⭐ 参考になるデータをご確認ください。

大前研一 × 堀江貴文 「日本のテクノロジー」対談(完全版)

大前研一氏と堀江貴文氏が対談したことに驚きました。
しかし、この対談の内容を観ると納得できました。
大前氏は堀江氏を正当に評価し、大前氏が専門的な話をしていても堀江氏はきちんと理解し、受け答えしています。

ぜひ一度ご視聴ください。

⭐出典元: BBT ビジネスチャンネル 2013/12/18






大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-07-21 22:13:11)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。












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