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プロ野球ファンを続ける上での悩み

鉄道趣味と四国遍路への向き合い方については、noteにまとめたこと、また友人・先輩諸氏から親身になってアドバイスをいただいたことにより、一時のように深刻に考えて自分を追い込むという事態から解放されつつあります。

ただ、この2023年は鉄道趣味、四国遍路だけでなく、もうひとつの趣味でも岐路に立たされる事態になりました。
それは、小学生時代以来30年近くに渡り親しんできたプロ野球です。
率直に申し上げますと、今の私は自分のことをプロ野球ファン失格だ、これ以上今までのスタンスで応援を続けたら、鉄道趣味同様に精神を壊してしまう結果に繋がりかねないとまで考えており、場合によってはこの日本シリーズを最後にプロ野球と距離を置こうということも視野に入れるほどでした。


私がここまで深刻に悩むようになった最大の原因とは、10数年にわたりパ・リーグでオリックス・バファローズと千葉ロッテマリーンズの掛け持ちファンを続けていることです。

事のあらましは以下のとおりです。

1999年秋 高校の同級生Aの誘いで、大阪近鉄バファローズ対千葉ロッテマリーンズの消化試合を大阪ドーム(現京セラドーム大阪)で観戦。応援スタイルが気になり、以降パ・リーグではマリーンズを応援すると決める。

※その後、Aとは別々の大学に進学、SNSでやり取りしていた時期もありましたが、現在は音信不通になりました。

2005年 大学の研究室で1回生からの親友Bに加え、同じ研究室に配属されることになってから仲良くなった親友Cとつるむように。
この2人が、大のオリックス・バファローズファンで、しかも千葉ロッテマリーンズびいき。彼らの影響を色濃く受けた私は、いつしかバファローズにも興味を持つように。

2006年夏 ANAとのコラボ試合として京セラドーム大阪で開催されたオリックス・バファローズ対埼玉西武ライオンズ戦を、「ANAのマイレージが貯まるから」という理由でぼっち観戦。
延長の末、谷佳知選手のタイムリーヒットでサヨナラ勝ち、西武時代から密かにファンだった清原和博選手も観られて感激し、以降パ・リーグではバファローズも応援すると決める。

では、千葉ロッテマリーンズの応援はどうするのか。
これについては、翌2007年夏にマリーンズファンの高校・大学の後輩Dからバファローズ対マリーンズの試合に誘われた際、簡単に答えが出ました。
「パ・リーグでは基本的にバファローズを応援するが、対マリーンズ戦はマリーンズを応援する。」

親友B・C、後輩Dからはすんなり理解を得て、以来このスタンスで10数年に渡りパ・リーグを見守ってきました。このスタンスに異議を唱え、私のもとから離れた方もいるにはいましたが、せいぜい1人か2人でした。
結婚後は義両親がバファローズも好きなホークスファンということで、義両親同伴の際のバファローズ対マリーンズ戦だけはバファローズ側で観戦するというのが慣例になりましたが、夫婦二人で、あるいは友人と観戦するときはマリーンズ側で観戦していました。

長らく続けたこのスタンスに大きな変化が現れたのは、2021年シーズンのこと。

コロナ禍で一部球場での試合が無観客試合になっていた6月、マリーンズの主力選手(もうお分かりの方は多いと思います)が不貞行為で契約解除となり、球界に激震が走りました。
この時、家内が「しばらくマリーンズの応援を控えたい」とこぼしたことで、2021年シーズンの残り期間はバファローズの応援に専念することに。
そしてこの年、バファローズは前身のオリックス・ブルーウェーブ時代から25年ぶりのリーグ優勝を達成。
クライマックスシリーズのファイナルステージで、マリーンズと対戦することになったわけですが、一瞬悩みはしたものの、バファローズ側で第1戦を生観戦しました。
かくして、「バファローズ対マリーンズ戦では基本的にマリーンズを応援する」という原則は、いつの間にかなし崩しになっていたわけです。

2022年シーズンはマリーンズの外野応援を再開したものの、コラボイベントや義父母との兼ね合いでバファローズ側でマリーンズ戦を観戦という日もありました。

マリーンズ側で観戦する機会がめっきり減ってしまった、さてどうしたものかと悩みが生じてきた中で迎えた2023年シーズンは、さらに私にとって試練続きのシーズンになりました。

まず、4月末の京セラドーム大阪でのバファローズ対マリーンズ戦、マスクなし応援解禁後初の観戦とあり悩んだ末、バファローズ側で観戦したのですが、同行者が羽目を外したこと、私がマリーンズ寄りの言動をしたことで隣席の客に強い調子で凄まれました。
私たちにも非はありましたが、相手の方も私の足元に脚を伸ばしてくるなど、ちょっと普通の状況ではなかったです。突然強い調子で責められたと感じたことに加え、ちょうど歯の抗生物質や発達障がいの二次障害を緩和するための薬の影響で体調が悪かったことも相まってパニックに近い状態になり、試合を最後まで観ずに帰宅の途に就くという何とも後味の悪い結果になりました。

いざこざの後、野球観戦自体は再開したのですが、一度不快な思いをしたせいなのか、3時間以上満員御礼の球場で拘束されるのが辛く感じるようになりました。
さらに追い打ちをかけるように、発達障がいの二次障害緩和のために処方されている薬の副作用で、以前にもまして肉体的・精神的両面で疲労を感じやすい状態になってしまったこと、夏の異常な猛暑に苦しめられたことも、私を球場から遠ざける結果になりました。

そして、パ・リーグの優勝争いの主役はバファローズとマリーンズ、ホークス。
バファローズを取るか、マリーンズを取るか。
両チームが毎年のように一騎打ちに近い形でリーグ優勝を争うようになって以降ずっとそうだったわけですが、2023年シーズンになりこの問題はそれまでになく深刻なものとなり、私の前に立ちはだかりました。
この3年間はバファローズファンの友人に対しても、マリーンズファンの友人に対しても、不義理を続けてしまったように思い、どうやって後始末をしようかと考えていたりもします。

体調の問題で球場から足が遠のき、二つ、あるいは三つの贔屓チームの間で板挟みになった2023年シーズン。
皮肉なことに、このようなシーズンにセ・リーグの贔屓チームである阪神タイガース、パ・リーグの贔屓チームであるオリックス・バファローズが揃って優勝、クライマックスシリーズを突破して日本シリーズ進出を決めたわけですが、これがさらなる精神的な苦悩を生む結果となりました。

優勝記念ヘッドマーク付きの阪神電車
京セラドーム大阪のリーグ優勝記念エンブレム

まず、阪神タイガースの優勝で、親会社の阪神電鉄は電車に記念のヘッドマークを掲出し、各種記念グッズを発売しました。
ところが、この記念ヘッドマーク付き電車の撮影は天候だ家族との兼ね合いなどで思うように楽しめず、また記念グッズも大半が早々に品切れとなり、購入することができませんでした。
ちなみに他の鉄道ファンの方はみないい天気の日に素晴らしい写真をたくさん撮られており、またグッズもあらかた揃えられている様子。
彼らとの競争に惨敗したことは、ただでさえ低かった自己肯定感を大きく削ぐことになりました。
そして、日本シリーズのチケットの抽選販売も見事にすべて落選。

バファローズとマリーンズの間の板挟みで苦しんでいた上にこの仕打ちはないだろうというわけで、数日前までプロ野球ファン自体を辞めてしまったほうが良いのではとまで思いつめていました。

一連の出来事をきっかけに、プロ野球への向き合い方を変えるべきなのではと思っている私は、来季以降の身の処し方について次の4つのパターンを考えていたところです。

1.プロ野球ファン自体をやめる。
2.オリックス、ロッテの所属するパ・リーグのファンを辞め、セ・リーグの阪神タイガースのファンだけを地道に続ける。
3.パ・リーグから撤退するのは「2」と同じだが、阪神タイガースについても、鉄道関係で振り回されたトラウマからの回復に時間を要するため、しばらくファンを休止。当面は東京ヤクルトスワローズ、横浜DeNAベイスターズのいずれかをセ・リーグの推し球団とする。
4.パ・リーグについては2007~2020年と同様、基本的にオリックス・バファローズと千葉ロッテマリーンズを応援するが、バファローズ対マリーンズ戦については義父母・大学時代の親友Bが同伴の時以外は、原則としてマリーンズを応援する。セ・リーグは基本的に阪神タイガース単推しとするが、関西のマスコミの偏向報道や優勝商戦に疲れた時に備え、セ・リーグの他球団(特にスワローズ・ベイスターズ)にも興味の幅を向けておく。

いろいろなしがらみや課題を考えると、一番現実的な方法は「4」だと思います。
推しチームが絞られているサッカーの応援の方が気が楽なので、基本的にそちらの比率を高めつつ、プロ野球については「4」のスタンスで楽しもうかと思います。

特に、ここ3年間不義理を続けてしまったマリーンズについては、京セラドーム大阪・ほっともっとフィールド神戸での開催試合については独身時代同様1カード1ゲームは外野席での生観戦を再開できればと思います。
家族がアルバイトを入れていたり、家でのんびりしたそうな日は、何とか言い訳を作って、しれっと1人で観戦できればと考えています。

もちろん、バファローズについては、マリーンズ戦以外での応援を基本とし、ここ2年行けていないライオンズ戦、イーグルス戦あたりを観戦できればと考えています。

タイガースについても、コロナ禍以降は年1試合行ければ良い方なのですが、大竹耕太郎投手という新しい贔屓選手も見つけたことですし、2024年シーズンは2023年シーズンの分も生観戦できればと考えています。

そして、もう一つしたいのが、2023年シーズンにバファローズの交流戦で訪れたバンテリンドームナゴヤへの再訪です。
ここのビジター席で、次はタイガースかスワローズ、ベイスターズ、マリーンズ、ホークスあたりを応援できればいいねと家内と話していたところで、2024年シーズンの日程発表が待ち遠しいところです。

交流戦で訪れたバンテリンドームナゴヤ

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