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2024年に観て印象に残った映画

◆はじめに

今日は、2024年に映画館や航空機内で鑑賞した映画のなかで、特に印象に残った5本の作品についてまとめさせていただきます。

1.「あまろっく」

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阪神尼崎駅構内に掲示されていた「あまろっく」のポスター

まずご紹介するのは、2024年4月12日に兵庫県内で、同19日に全国で封切られた中村和宏さん監督の映画「あまろっく」

私の地元である兵庫県尼崎市が舞台となり、制作にあたっては市が全面協力。地元の駅や自治会の掲示板にポスターが掲示され、大盛り上がりとなった作品でした。
本作は、仕事を失って尼崎市南部の実家に転がり込んだ39歳の女性(近松優子)と65歳の父親(近松竜太郎)、父親の再婚相手である20歳の女性(近松早希)によるハートフルコメディ。
主演江口のりこさん(兵庫県姫路市出身)・中条あやみさん(大阪市阿倍野区出身)で、他の主要キャストや脇役にも関西出身の演技力に定評のある役者さんが数多くキャスティングされており、他の関西を舞台とした作品と比べてもひときわ関西弁のクオリティが高かったように思います。

早希を演じた中条さんは私の神推しの女優さんですが、本作では初の母親役に挑戦。自分の倍近い年齢の再婚相手の娘・優子(江口さん)と何度も衝突しながら、本当の家族としての絆を育んでいく姿で新境地を切り拓いていました。
竜太郎を演じたのは笑福亭鶴瓶さん、竜太郎の青年時代を演じたのは松尾諭さん(尼崎市出身)
普段は寝転んだり遊んだりしてばかりで、一見頼りない父親に見えますが、いざという時は家族を、会社を、そして地域を守るため一生懸命頑張る素敵なお父さんでした。

そして、一番私が感情移入した登場人物が、江口さん演じる優子です。
彼女は1984年生まれの39歳、私と同世代。
尼崎市立の小学校を卒業した後、最終的に某国立大学に進学したという進路は私と同じ経歴です。
さらに言うと、協調性がないと誤解されやすく、周りから浮き気味というのも似ています。
そして、優子の小学校時代からの理解者の一人が、駿河太郎さん(鶴瓶さんの御子息)演じる同級生の鮎川太一ですが、彼のような情に厚く懐の大きい同級生は、私の通っていた小学校にも実際にいました。

作中では、関西国際空港の開港阪神・淡路大震災といった、現在30代以上の関西人の多くがリアルタイムで経験した出来事も題材となっており、なおさら登場人物と彼ら彼女らの暮らしている空間に親近感を覚えたのは言うまでもありません。

ちなみにタイトルの「あまろっく」とは、尼崎港の出入り口にある防潮堤に設けられた船舶の通り道「尼崎閘門(こうもん)」の通称です。
市内臨海部の0メートル地帯を高潮から守ってきたこの門は、ある意味本作のテーマとなっており、主人公父娘の生き様に重なっているように思います。

2.「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」

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エバー航空の個人用モニターより

この映画は2023年秋に公開された作品ですが、いろいろあって上映期間内に映画館で鑑賞する機会がなく、2024年7月、台湾に渡航する際に利用したエバー航空の機内でようやく目にすることができました。
監督が武内英樹さん、主演がGACKTさん・二階堂ふみさんというのは2019年公開の前作「翔んで埼玉」と同様ですが、主な舞台として埼玉県に加えて関西地方が登場します。
前作で埼玉県が受けていたのと同様の冷遇を受けていたのは、滋賀県・奈良県・和歌山県。
大阪府・兵庫県(神戸市・芦屋市)・京都府(洛中)からの迫害に対して杏さん、堀田真由さん、くっきーさん(野性爆弾)らが演じる「滋賀解放戦線」のメンバーが立ち上がるというのが主なストーリー展開でした。
大阪府知事役の片岡愛之助さんや神戸市長役の藤原紀香さん、京都市長役の川崎麻世さん、京都の茶屋の女将役の山村紅葉さん悪役ぶりは見事でした。藤原さん演じる神戸市長ですが、実はとある秘密を抱えており、作中終盤にそれが明るみに出てしまうという設定です。
また、作中には関西地方の数多くの地域が登場しますが、そのなかでも和歌山県白浜町や大阪府岸和田市、三重県の扱い方がツボだったように思います。その一方で、神戸市と芦屋市以外の兵庫県、京都市以外の京都府の扱いが小さかったのは少し物足りないように思いました。
欲を言えば、便宜的に関西地方に含まれることが多い徳島県や福井県、鳥取県といった地域の出番もあれば良かったのにと思いましたが、これについては今後の続編に期待したいと思います。

3.「がんばっていきまっしょい」

詳細は昨年11月に上記リンク記事に記している通りですが、以前から実写映画化、テレビドラマ化されて人気の高かった作品が櫻木優平監督の手によりアニメ映画となって帰ってきました。舞台となる愛媛県松山市・今治市玉川地区の風景が忠実に再現され、地元の民謡もBGMとして登場するなど、鉄道旅行や遍路旅でたびたび愛媛県を訪れている身としてはこの上なく嬉しい作品に仕上がっていたように思います。
来月にでも、愛媛県松山市とその周辺で聖地巡礼を行おうと思っているところです。

4.「六人の嘘つきな大学生」

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「六人の嘘つきな大学生」ポスター

11月22日(金)公開の浅倉秋成監督映画「六人の嘘つきな大学生」は、神推しの山下美月さん、浜辺美波さんが出演するということでどうしても鑑賞したい作品でした。
就職活動の選考過程で知り合った6名の主人公を演じたのは、山下さん、浜辺さん、赤楚衛二さん、佐野勇斗さん、倉悠貴さん、西垣匠さん。
西垣さんを除く5人は、近年のNHK朝の連続テレビ小説で主要キャストを演じた経歴の持ち主で、朝ドラファンにはたまらないキャスティングなのではと思いました。
作品自体は世界的に見ても異質なものである現在の日本の就活事情を風刺している内容で、他人の足を引っ張りいがみ合う人間の汚い一面が表現されている部分もありましたが、最終的には鑑賞して前向きな気持ちになる映画なのではと思いました。

5.「【推しの子】The Final Act」

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「【推しの子】The Final Act」ポスター

昨年最後に鑑賞した作品が、スミスさん監督の「【推しの子】The Final Act」
アニメ版を少しだけですが観ていたこと、星野アイ役に齋藤飛鳥さん、有馬かな役に原菜乃華さんがキャスティングされていたこともあり、年内の映画鑑賞納めはこの作品にしようということで夫婦間の意見は一致していました。

主演の星野アクアを演じるのは、「Mr.children」の桜井和寿さんの御子息である櫻井海音さん星野ルビーを演じるのは斉藤なぎささん
この他、苺プロダクション社長・斉藤壱護役に吉田鋼太郎さん、MEMちょ役にあのさん、黒川あかね役に茅島みずきさん、産科医・雨宮吾郎役に成田凌さん、天童寺さりな役に稲垣来泉さん、物語のカギを握る悪役・カミキヒカル役に二宮和也さんと豪華なキャストが目を引く作品でした。

すでにこの作品をご覧になられている方も多いかと思いますが、星野アイに関する描写がアニメ版と大きく異なっていたことが興味深かったです。
結末についても、漫画版を読まれていた方はお分かりかと思いますが、かなり衝撃的な内容でした。

◆おわりに

以上、2024年に鑑賞した映画の中でとりわけ印象に残った作品を5本紹介してみました。
2025年に入ってからはまだ一度も映画館には出かけていませんが、たくさんの素晴らしい映画との出会いがあることを願うばかりです。


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2024年に観て印象に残った映画|takewaniphoto