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プロ野球交流戦の思い出あれこれ~タイガース編~

【参考】プロ野球交流戦の思い出あれこれ~バファローズ編・マリーンズ編~


3部構成でお送りしたプロ野球セ・パ交流戦に関するコラムですが、最終回となる今回は、目下セ・リーグと日本シリーズの連覇を目指す阪神タイガースの交流戦にまつわる思い出を綴ろうと思います。

もともと、私がセ・リーグ、パ・リーグの通常の公式戦よりも交流戦で盛り上がるようになったきっかけの一つは、セ・リーグで日頃応援している阪神タイガースとパ・リーグ6球団の対戦を毎年観られるということでした。
阪神タイガースも好き、パ・リーグも好き、まさに夢の対決だということで、気が付けばタイガース主催のセ・パ交流戦を6カード全て観戦していました。
※ただし、過去3回観戦したオリックス・バファローズ戦については全てバファローズ側で観戦しています。また、過去2回観戦した千葉ロッテマリーンズ戦についても1回はマリーンズ側で観戦しています。

1試合1試合に思い出のあるタイガースの交流戦ではありますが、今回はそのなかでも特に印象に残った2つの試合の思い出を中心にお届けします。

甲子園での交流戦思い出の一打

タイガース対イーグルス戦(2017年6月16日)のヒーローインタビュー

前述のとおり、阪神甲子園球場で開催されたセ・パ交流戦を6カード全て観戦しているわけですが、一番印象に残っている試合は新婚時代の2017年6月16日に観戦した東北楽天ゴールデンイーグルス戦です。
先発はタイガースが岩貞祐太投手、イーグルスがルーキーの藤平尚真投手。
試合開始直後の2回裏、タイガースは原口文仁選手5号2ランホームランを放ち先制。原口選手の打球は私たちの座席のすぐ近くに飛び込み、その瞬間の熱狂は今も鮮明に覚えています。
その後8回裏にも鳥谷敬選手のタイムリーヒットで2点を追加、終始優位に試合を運び、4‐2でイーグルスを下しました。
岩貞投手は被安打1自責点1(三好匠選手のソロホームランのみ)の堂々の投球で3勝目を挙げ、試合後は原口選手と岩貞投手の2人がヒーローインタビューを受けました。
まだコロナ禍の前で、7回裏ラッキーセブンと勝利後のジェット風船も健在だったのは懐かしいです。

ちなみに原口選手ですが、実は一軍公式戦初出場となった2016年4月27日の読売ジャイアンツ戦も現地観戦しており、記念すべき初ヒットも見届けていたりします。この2つの試合がきっかけで、私にとって原口選手はタイガースで一推しの選手になりました。

札幌ドームまで行って負けた話

ファイターズ対タイガース戦(2012年6月3日)

セ・パ交流戦の阪神タイガース対北海道日本ハムファイターズ戦は過去に2度観戦しています。
このうち1試合はタイガース主催、もう1試合はファイターズ主催。
随分昔の話になりますが、「一度でいいから北海道でタイガースの応援をしてみたい」と思い、2012年6月3日に札幌ドームで開催されたファイターズ対タイガース戦を1泊2日で観戦しに行きました。

当日、新千歳空港からのリムジンバスで札幌ドームに到着。
いざ入場しようとしたら、「飲食物の持ち込みは禁止です」旨のアナウンスが繰り返されており、観戦のお供にしようと新千歳空港で調達した空弁をやむなく入場前にかき込む羽目になったのも、今となっては良い思い出です。

思わぬアクシデントに少々面食らいましたが、球場内で購入した大好きなサッポロクラシックの生を片手に、道内はもとより全国各地から札幌ドームに集結した虎党の一員としてタイガースを応援するという夢がようやく叶い、まさに感極まっていました。

肝心の試合ですが、先発投手はファイターズが武田勝投手、タイガースがランディ=メッセンジャー投手。
1回裏にファイターズ中田翔選手(現中日ドラゴンズ)の6号2ランホームランで先制を許してしまい、対するタイガース打線はなかなか思うように進塁できないもどかしい展開が続きました。
試合が大きく動いたのは5回表。鳥谷敬選手、金本知憲選手(のち監督)の連続タイムリーヒットで3点を返し、スコアは3-2。理想的な形で逆転に成功しました。
しかも金本選手はこのタイムリーヒットで、プロ通算1500打点を記録。大型ビジョンには祝賀メッセージが表示され、場内は大歓声に包まれました。

金本知憲選手通算1500打点達成の祝賀メッセージ

しかし、押せ押せムードは束の間でした。逆転直後の5回裏に相手打線に1点を返され、3-3。試合は振り出しに。
その後両チームとも均衡状態が続いた後、8回裏のファイターズの攻撃で同回から登板したタイガース2番手ピッチャーの筒井和也投手が崩れて4点を失い、最終的に3-7で敗戦。
縦縞ユニフォームに身を包んだ私たちはがっくり肩を落として、札幌市内や新千歳空港に引き上げました。翌日は札沼線非電化区間(2020年廃止)の乗り鉄を楽しんでから、夕方のフライトで帰阪したものです。

北の大地で悔しい思いをしたほぼ1年後の2013年5月25日、今度は阪神甲子園球場でタイガース対ファイターズ戦を観戦。
この日は先発・能見篤史投手が好投。9回裏にマット=マートン選手がサヨナラタイムリーを放ち、タイガースが2-1でファイターズに勝利しました。
勝利投手は、9回表の攻撃を3人で凌いだ筒井投手。
1年前、札幌での同カードで悔しい思いをした雪辱を晴らす勝利となりました。

こうして、対ファイターズ戦の勝ち試合を観るという願いこそ叶いましたが、結局その後渡道してファイターズの主催試合を観戦する機会には恵まれず、とうとう2023年のファイターズの本拠地移転までついぞ札幌ドームでは勝てずじまいでした。
可能ならば、ファイターズの新本拠地であるエスコンフィールドHOKKAIDOで札幌ドーム時代のリベンジを果たしたいと思っていますが、それがいつになるかはまだ分からない状況です。

結び

「タイガースとパ・リーグの対戦を見たい」
「バファローズとセ・リーグの対戦を見たい」
「マリーンズ対ドラゴンズの日本シリーズの感動をもう一度」
この3つが、私をセ・パ交流戦の虜にした最大のきっかけであり、理由でした。

家庭や仕事を持つ身であり、そうそう頻繁に遠征できる身分ではないですが、今後機会があれば、今までに行ったことのない球場でセ・パ交流戦を観戦したり、今までに観戦したことのないカードを楽しんでみたいと常々願っているところです。
たとえば、先述のエスコンフィールドHOKKAIDOのほか、みずほPaypayドームや楽天生命パークでタイガースの試合を観たいですし、バファローズやマリーンズの交流戦でも、今までに行ったことのない球場に行きたいものです。

長くなりましたが、これからもせ・パ交流戦で数多くの名勝負が生まれ、また1つでも多くの試合を生観戦できることを願いつつ、結びとさせていただきます。

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