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ざっくり不動産動向 2023年9月

2023年9月時点の都内不動産市況は、投資意欲に衰える気配なし。

ただし当社販売住宅用戸建て・マンションは案内が減少。夏休みや暑さが原因とも考えられるが9月入ってからもあまり回復していないという業者もおり回答はまちまち。

築1年西国立駅徒歩8分9900万円、利回り6.7%。西国立駅は駅前開発の見込みがありそうだが現状は地味。立川駅から20分の距離だが、18㎡~27㎡とワンルームでも競争力のある間取り。買い付けを入れたものの某投資系銀行の審査が下りず。擁壁がある場合は越境の覚書が必要になるとのこと。売主は覚書所有なし。越境している擁壁部分は5cmにも満たない程度だった。あっても意味ないよ、、、というのが本音。
バーゼル規制の影響か、どの金融機関も審査・融資条件が厳しくなっている印象。

西新井駅徒歩8分足立区関原利回り6.3%9490万新築アパート。販売1週間たたず即売れ。下見途中に他決ということ知った、ショックだった。個人的にはL字型の土地形状をしていて売りづらいと思っていたのだが投資家は利回り重視で購入判断しているのかも。で、なければこのスピード感で購入を決断できない。
本題から逸れるが西新井駅周辺はすごくよくなった。駅前に商業施設が建設され、周囲には大手デべのファミリーマンションも目立つ。地価が急上昇する地域はほぼ全てにおいて商業施設・インフラが充実している。

【取引事例】
豊島区目白5.5%2億強の新築アパートを取引。個人投資家にはなかなか手の届かないロット・利回りだが正直物件を抑えるのも大変困難。確認が下りたら即投資家に買ってもらうスピード感が必要。最近のライバルは中国人投資家。彼らは現金購入のうえ、立地だけで判断しているようでスピードが早い。

【仕入れ】 
・三郷ガレージハウス 8600万 利回り7.7% 築3年
・国立市富士見台中古 6650万 利回り6.5% 築7年
・平井建築条件付き土地 土地&建物1.2億 6.1% 9世帯 17㎡前後/戸

【まとめ】
先月に引き続き市場は堅調。来年完成予定のアパートは利回りが5%台だがそれでも売れている。購入者意識はデフレからインフレに方向転換しており現金保有をリスクと考えている。来年から始まる新NISAも資産運用しろという政府のメッセージ。
アメリカのインフレターゲット2%達成は現実的に難しく、インフレは高止まりするとの意見に賛同。戦争・中国・オイル高のワードは全てインフレにいきつき、日本もこの波に巻き込まれていくのではないか。

【気になった記事】
・自然利子率
https://jp.reuters.com/article/column-mcgeever-idJPKBN2ZS00N

・移民
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2023/09/post-1324.php

・窃盗
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c41a38e1a40efcad32b6bf9ab44f5f7632902e7

【おまけ】
売却時に購入時の売買契約書や残代金の領収書がない場合、売却金額の5%を取得費とみなすことができる。しかしたった5%程度取得費に計上したところで大幅な譲渡税を避けられない。しかし鑑定評価を用いて購入金額を計算し、その評価金額を購入金額とする方法がある。

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