第四次中東戦争を通じて米海軍が見直した空母機動部隊の戦術運用
1941年から1945年まで続いた太平洋戦争を通じて、アメリカ海軍は空母を中心に編成された機動部隊の軍事的な重要性を深く認識するようになりました。しかし、第二次世界大戦が終わってからは、アメリカ海軍に空母機動部隊で対抗できる国家は見当たらなくなっていました。アメリカ海軍は潜水艦発射弾道ミサイルとそれを搭載した原子力潜水艦から成り立つ核戦力を重視するようになり、空母打撃部隊の運用に対する関心は低下していきました(Rubel 2014: 68)。
しかし、1973年の第四次中東