読書をしたいから、Twitterをやすみますと行って消えた私、気がついたら鬼滅の刃のアニメを全見して、単行本大人買いしていた。
今ごろになって、鬼滅の刃のアニメをぐんぐんと観ていました。
もともとは、自分があまりにも集中力が散漫になっており、すぐにスマホをいじりはじめて映画やドラマの動画を観続けることが出来ず、その気楽なトレーニングのつもりで観始めました。
はじめこそ「主人公が、なんだかずっと怒られていて可哀相!」とか「ご飯どきに観るには、ちょっと血なまぐさいかも」と思っていた気がするのですが、最終的にごはんを食べる手は完全に止まり、ちょちょぎれる涙はすっかり使い果たし、動画を観る集中力が無いって、どういう状態だったっけ?となるレベルでかじりついてました。
小学生になった気分で、燃える手の平を握り込んでがんばれー!がんばれー!と応援する気持ちにもなるし、神さま、どうかこの子たちを幸せにしてくださいと跪いて祈るような敬虔な気持ちにもなるし、
おばあちゃんになって、子供たちを残らず、あったかいごはんとぽかぽかお風呂とふかふかの布団にくるんでしまいたくもなる。
1話みるごとに、自分の心の座標が目まぐるしく動き、へとへとになるほど消耗するけれど、とにかくおもしろくて夢中になりました。
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絵は滑らかな達者さというより、硬さを残した味わいのある線が、切り絵のように美しく、アニメで動くとコントラストがぱっきりとしてとにかく映える。
うわさの神回、19話は、なるほどすごいものでした。鬼のデザインの禍々しさと紙人形のような繊細な美しさの調和。孤独な寒々しい絵と、熱く猛るようなアクション、それを包み込むあまりに優しい音楽が圧巻で、涙が間欠泉みたいにあふれてきて、もう人生終えたようなきぶんになりました。アニメを観たあと、多くの人がたどったように私も、粛々と原作を揃えて続きを読むひとの中に仲間入りします。
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キャラクターはもう、みんなみんなが好きなので、書けるだけ書いちゃいます。
看取られたい主人公オブ・ザ・イヤー。炭治郎くん。
「俺は長男だから我慢できたけど、次男だったら我慢できなかった」という台詞の奇妙ないじらしさ。子供っぽい甘え全部を長男という看板ひとつで、我慢してきたんだなあ。成人したらきっと忘れてしまいそうな子供の泣けなしの矜持と虚勢を感じて、胸がいっぱいになってしまう。炭治郎くんが、長男とかしっかりものの全部をかなぐり捨てて、わんわん甘えて泣ける日が来ますように。
同期の子たち。
みんな人生がハードモードすぎて、だけどポップでなんて可愛らしいんでしょう。ずっと藤のお宿の修学旅行みたいな日々を見ていたかったです。しんどい場所に行って、恐い思いをしなくていいよ。あったかいところでぬくぬくしていてほしいよ。という気持ちと、バトルシーンはそれはそれで楽しみでわくわく。という気持ちが両立していて悩ましいです。
善逸くんの必殺技のばちばちの格好よさ。あれを眠らず意識があるままに、繰り出すシーンがこの先あるかな。猪之助くんのうつくしすぎる顔面は実写にしたら、誰に似てるかな。広瀬すずかな。池田エライザかな。
女の子たち。
毎秒、禰豆子ちゃんの幸せばかりを祈っています。素足が寒そうで、戦いのときにも危ないので、レギンス的なものをはかせてあげたい。あったかくあったかくあったかくしてほしい。木箱の中にじゅうたんを敷き詰めて、ふわふわで誰より居心地よくしてあげたい。
しのぶさんのあのお声のトーン、こわくてすてき。にっこりしていても、全然にっこりしていないような、早見沙織さんの底冷えする声が恐ろしくて本当に大好き。羽織はふわっとしているけど隊服がズボンなところ格好よくて素敵です。
カナヲちゃんにはとにかく、いいことばっかりあってほしい。黒く塗りつぶされたような過去が、屈託のないボーイミーツガールでしゅわっときらめいてしまうところがまぶしくてたまらなかった。
ワンミニッツレスキュー上司の冨岡さん、クールで大変に格好いい。でも、とみおかさんだけ、ものすごく名字らしい名字なところがおもしろい…。他の方々はわりと、キャラクターらしいばっちり珍しい響きがあてられているけれど、とみおかさんだけ、冨岡…。なんだかとても普通で、そこがいいなあとおもっています。
ジャンプ作品をみるたびに思うことは、「見渡すかぎり、自分より年上のひとが誰もいなそう」ってことです。鱗滝さんや鋼鐵塚さんもぱっと見は壮年や中年にみえるけれど、大正時代だと思うとばりばりの師範!みたいな方々も年下の可能性、ぜんぜんありそうです。藤の家紋のおうちのおばあちゃんが、もしかしたらいちばん歳が近いかも。もうそれでもいい。ぜんぜんいいです!!
もうなんでもいいから、みんな幸せになってくれー!という気持ちしか無いんです。この先いろいろ大変であろうことは、月曜日になるたびのトレンドで、ぼんやりと知っている。心ちぎれるようなことがあっても、読者としてかじりついて行けるだろうか。
でも一度この修羅の沼に足を踏み入れてしまったので、見届けようとおもいます。がんばれー!がんばれー!!
(その後、ぶじに単行本も全部購入し、出てるぶんは読了しました。どうすればいいでしょうか?わたしは出家すればいいでしょうか?出家したらこの子たち助かりますか?というくらい、とてもとてもしんどい気持ちです。もういやだ。読みたくない!!でも、メチャクチャにおもしろいです…)
Twitterをおやすみした頃は、30分どころか5分アニメすらもじっと見ていられないくらい、わたしの集中力は死んでいたのですが、気がつけば、あらんかぎりの集中力を発揮して視聴していましたし、息を止める勢いで漫画読んでいました。
今では3時間半のNetflix作品も余裕で一気見できるようになりましたし、なぜか読書もできるようになり、ドストエフスキーを読んでおります。これは鬼滅を集中して観て読んだ日々のおかげさまです。すてきな作品に感謝&血のなみだです。
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