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下駄華緒の弔い人奇譚

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怪談最恐戦2019の怪談最恐位、送り人ミュージシャンの下駄華緒が送る連載企画です。火葬場・葬儀屋の赤裸々事情、日常生活では知り得ない葬礼やご遺体の話、はたまた不思議な体験まで、余…
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2020年8月の記事一覧

【第21話】とっても悲しい赤ちゃんの火葬、お骨あげの骨壺はどうするの?元職員が教える最適赤ちゃん用骨壺代替品オススメ7選【下駄華緒の弔い人奇譚】

【第21話】とっても悲しい赤ちゃんの火葬、お骨あげの骨壺はどうするの?元職員が教える最適赤ちゃん用骨壺代替品オススメ7選【下駄華緒の弔い人奇譚】

―第21話―

赤ちゃんの火葬は大変です。
何が大変かと言うと、例えば生後間もない赤ちゃんだと大きさで言うと手のひらの半分……いや、それよりももっと小さい事も多々あります。
それだけ小さいと骨も勿論、小さく非常に軽い。そうなると火葬中の際の火の勢いで遺骨が散らばったり飛んで行ったりする可能性があります。なので大人を火葬するのとは全く別の手法で火を限りなく小さくして火葬します。
そして、とても小さい

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【第22話】引き取り手のいない遺骨が並ぶ一室で起きた怪奇な出来事とは? 元職員が独白する斎場保管のリアル【下駄華緒の弔い人奇譚】

【第22話】引き取り手のいない遺骨が並ぶ一室で起きた怪奇な出来事とは? 元職員が独白する斎場保管のリアル【下駄華緒の弔い人奇譚】

―第22話―

亡くなった方の遺骨は、多くが遺族さんが引き取ります。当然といえば当然ですよね? 
ですが、必ずしも全ての遺骨が引き取られるとは限らないんです。引き取り手の居ない遺骨は火葬場で一定期間預かります。これを斎場保管と呼んでいました。

斎場保管の遺骨の数は相当で僕の勤めていた火葬場では300人分程の遺骨が小さい骨壺に納められ、安置室に保管されていました。その安置室には何台もの事務所用のよ

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【第23話】あわや絶体絶命!火葬場元職員が実際に体験した、命にかかわる怪奇現象の恐怖!【下駄華緒の弔い人奇譚】

【第23話】あわや絶体絶命!火葬場元職員が実際に体験した、命にかかわる怪奇現象の恐怖!【下駄華緒の弔い人奇譚】

―第23話―

火葬場は火を扱う場所です。
火と言っても小さい火ではありません。バーナーから吹き出す火は轟音と閃光を出しながら1000度近い熱を発する火柱と言っても良いでしょう。
そんな火を扱う現場ですから、「安全」に関しては他の様々の職種の中でもより徹底して行なっていると思います。なので、滅多なことでは事故など起こらない、起こり得ないのですが、もう少しで…ということがありましたのでお伝えします。

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【第24話】軽い遺体、重い遺体の違いとは!? そして元職員が語る、軽すぎる棺の哀しいヒミツ【下駄華緒の弔い人奇譚】

【第24話】軽い遺体、重い遺体の違いとは!? そして元職員が語る、軽すぎる棺の哀しいヒミツ【下駄華緒の弔い人奇譚】

―第24話―

棺の重さはそれこそ10人十色です。棺自体の重さというより、その中の人の大きさもさることながら状態によっても大分左右されます。
仮に体重90キロの大柄な方が収まっている棺だと、4人で棺を運ぶのも一苦労です。棺に取っ手でも付いていれば話は別ですが、もちろんそんなものは付いてません。なので、火葬炉に運ぶために棺の四つ角を持って4人で運ぶのがいつものスタイルです。時々人手が足らず3人で運ぶ

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