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うつ病なので服を断舎離したらあることに気がついた

うつ病が酷くて頭の中がごちゃごちゃしている。
部屋の中のごちゃごちゃを見て、さらに頭がごちゃごちゃしてくる。
うつ病とは長い付き合いだが、頭の中がごちゃごちゃするのはあまり好きではない。ほんとに脳みそをかき混ぜられているような感覚だからだ。
どうせ引っ越しも近いことだし、この際服を断捨離することにした。

結果からいって持っていた服の3分の2を処分できた。
手放した服を観察してみると、あることに気がついた。
それらはトレンドの商品ばかりだった。

私はたぶん世間的には服が好きな部類に入る。
割と服は定期的に買うほうだ。

うつ病がひどくなる前はトレンドとかもちゃんと確認はしていた。
しかし今回手放した服は、そういうトレンドの服ばかりだったのだ。

トレンドというのは、言い換えれば情報である。
情報は多くの場合、新しいから価値があるし、珍しいから価値がある。
なので、皆が持てば価値が薄れる。
トレンドを常に追いかける人は、次の流行りを予想してどんどん投資していく。
それはもうトレンドという情報が服という形になって流通しているだけだ。

私の手元に残った服はヴィンテージのミリタリー服とデザイナーズのブランドが少々だった。
これは、マルジェラやOAMCがミリタリーのデザインの影響を受けていると知ったとき「それならもうルーツのミリタリー着ればいいんじゃん!」と思って買ったものだ。
デザイナーズの服は大学生の頃からずっと憧れていて、大人になって初めて東京に行ってお店を巡って買ったものだった。
両者とも自分の中で感動を通して解を導き出したものだった。
だから、自分の中では価値が薄れないんだと思った。

もちろんトレンドのものではないからモテ服ではないのだけど。
もううつ病で誰に合うわけでもないし、せめて人間らしく自分が感動したものを身に着けようと思った。

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