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★我楽多だらけの製哲書(34)★~何となく懐かしい景色とC・W・ニコル~

去年のちょうど今頃、部活動の引率で浦安へ行ったのだが、目の前に広がる景色がとてもきれいで思わず写真を撮っていた。こうして水上の世界を見るのは本当に久しぶりだった。コロナ禍であり、また平日ということもあって、周囲にはそれほど人はいなかったので、景色を独り占めしたような不思議な優越感に満ちていた。

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また、空を見上げると存在感たっぷりの雲に圧倒されてしまった。

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そんな水上の世界と雲の大きさに、何となくシンガポールのウエストコーストパークで眺めていた景色が重なり合った。それはあくまで何となくであって、ウエストコーストパークからの景色は浦安ほど広々と水上の世界が広がっているわけではない。だが、かつてシンガポールに住んでいた時に、頻繁に訪れたウエストコーストパークの雰囲気のようなものを感じたのは間違いがなかった。

シンガポールに住んでいた時ならば、少し歩けば水上の世界をすぐに眺めることができたわけだが、今はそうではないことに改めて気づいた。今、私が住んでいる場所は住宅などに囲まれ、簡単には水上の世界にたどり着くことはできない。公園などが近くにないわけではないが、そこには自然が申し訳なさそうに存在しているだけである。

シンガポールは近代的な建築物や施設のイメージが先行しているものの、貯水池や自然保護地域などが計画的に配置されており、またコンクリートで地表を覆う部分をできるだけ少なくするように歩道が作られていたり、自然というものを大切にしようとする側面があるのも事実だと私は思っている。ウエストコーストパークの中にも森があり、できるだけそのままにしているためなのか、公園にはサルがいたり、ウォーターリザード(ミズオオトガケ)がいたりした。

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「素晴らしい森がよみがえるには、まず自然が見えること、感じることができる人が必要。しかし自然音痴の人が今増えているのが心配です。」

これはウェールズ生まれの環境保護活動家、ナチュラリストであるクライヴ・ウィリアム・ニコル(C・W・ニコル)の言葉である。

(以下、考察は続く)

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