『ファートンいきもの記』【16】
今日の「いきもの」は≪フードファイター≫である。
自然豊かな国であるラオスで活動する奴は、日々その恵みを受け取って楽しく元気に暮らしている。奴を含め、様々な生き物が生息するラオスにあって、昆虫類の多さは特筆すべきものがある。ラオスの大部分は熱帯雨林気候とサバナ気候の間に属する「熱帯モンスーン気候」であり、雨季と乾季(特に3月から5月は暑季と呼ばれることが多い)がはっきりしていて、雨が降らない時期の夜になると外灯に信じられないくらい羽虫が集まってくる。うっかり窓を開けていたりすると、室内の明かりに導かれて羽虫が次々に侵入し、部屋の照明の周りがとんでもないことになる場合もある。夜行性である奴はそのように明りに集まってくる大量の羽虫を求め、明りの近くに陣取って、時間の許す限り羽虫を胃の中に送り込んでいく。その姿はまさに「フードファイター」である。
奴の「とくしゅ(特殊能力)」は「ドカ食い」である。(ドカ食いの動画も以下で紹介)
奴の食欲には限界がないのかもしれない。発見した羽虫を次から次へと追い回し、食べていく。ペースを守るという意識はないのだろう。奴は野生なので、ラオスの豊かな自然全体が食糧庫のため、食べ物が足りなくなるという心配はない。ラオスに住んでいたとき、うっかり窓を開けたまま明りをつけて出かけた際に、帰宅すると部屋の照明やら壁やら床やらが羽虫だらけでゾッとした経験がある。そのときは、洗面所の照明だけをつけ、羽虫たちを洗面所に誘導して、家にある箱や袋を駆使して、羽虫を退治せざるを得なかった。しかし、ちょうど奴やその仲間を一時的に捕獲していて、その大量の羽虫を与えてみると、勢いよく食べてくれたので、こちらも嬉しくなってしまった。
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(以下で今日の「いきもの」をスライドにて紹介)
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