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❖冬至なのに服を脱ぐ輩❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2021年12月22日)

(長さも中身もバラバラ、日々スマホメモに綴る単なる素材、支離滅裂もご容赦を)

◆冬至なのに服を脱ぐ輩◆
今日は冬至である。一年で最も太陽の出ている時間が短い。さらにここ数日、一気に寒さが増したことがあり、家の中にいて暖房をつけていても外気の厳しさを感じる。それにも関わらず、私の家に居候している奴らは寒さ知らずのようである。現在、居候中の奴らの一方は、もともと最近集団で移住してきたが、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』の如く、時間とともに1人(?)また1人(?)と姿を消していって、最後に残った奴である。奴も仲間も東洋の伝統を重んじており、それぞれに琥珀色の甲冑を纏っていた。しかし彼らのディフェンス力も空しく、姿を消していった。だがこの出来事は決してホラーやサスペンスではなく、彼らよりも昔から居候している奴の仕業であった。古参の居候である奴は、見た目は朽葉色の岩のように表面がボコボコしているのでとても硬そうだが、実際触ってみると柔らかく、どうやら奴はコートを着ているらしい。普段はお気に入りの場所に腰を下ろしてのんびりしているが、獲物を発見するとピンク色のプロトンビームを発射する。

★カエルとコオロギ

琥珀色の武者たちは皆、このプロトンビームによって蹴散らされたようである。それはまるで映画『ラストサムライ』の中で、甲冑を纏い刀を持ち馬に乗って伝統的な戦を仕掛ける武者たち(ただし明治の世であの甲冑は違和感がある)が、西洋式のガトリング銃に屈する姿のようである。映画でトムクルーズが演じるオールグレン大尉が生き残ったのと同じように、甲冑武者の中で唯一生き残った奴を私はしばらく療養のため、別の容器に移しておいた。ある朝、容器の中を見てみると、そこに2人(?)いた。それぞれ琥珀色の甲冑と、白色の小袖の姿をしていた。その後も観察していると、小袖の奴は動いているが、甲冑の奴は全く動かない。どうやら小袖の奴が、甲冑を脱ぎ捨てていたらしい。こんなに寒いのにわざわざ甲冑を脱ぐというのは、命知らずなのか、健康体なのか。

★コオロギ

他方、古参の居候はある朝、挨拶がわりに割り箸でスキンシップをとってみたところ、岩のようなコートが脱げてしまった。こんな寒い日に悪いことをしたと思って、再びコートを着せようと思ったが、奴はそれを拒んだ。仕方なく私は脱ぎ捨てられたコートを回収した。別の日、奴はコートを脱ぐでは飽き足らず、両腕と両足を器用に動かして、インナーを脱ぎ始めた。結局、このインナーも回収することとなった。奴が再び着るかもしれないと思い、コートもインナーも洗濯しようと水に浮かべると、水面を軽やかに漂っていた。それはまるで映画『もののけ姫』のシシガミがデイダラボッチに姿を変えるときの半透明なうねりのようで、コートやインナーではなく羽衣であった。その後も奴は、さらに肌着まで脱ごうとしていた。奴の元気の良さには頭が下がる。

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