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アンラーン💣リラーン📚ためらわん♫run63

⭐専門外だからこそ発揮できる異なる領域の専門性⭐️【記事累積:1724本目、連続投稿:727日目】
(これまでの虚栄を解きほぐす「unlearn」のため、頭の中を刷新する「relearn」を躊躇なく進めるための記録)

<探究対象…授業の本質、弱みと強み、専門性、試行錯誤>
私は現在、ラオスの在外教育施設で小学生に対面での授業をしております。もともと私は中学社会や高校公民・地歴を専門としているので、小学生に授業を行う経験はそこまでありません。しかし4年前にも1年間、この学校で小学生に授業をしていました。そして当時も現在も偶然、小学4年生を担当していて、多少単元の入れ替わりはあるものの、当時と現在を比較しながら自分の授業について考えることができています。【情報の収集】

授業そのものについては、当時自分が作成した授業プリントのデータが残っているので、現在作成している授業プリントと比較できます。比較できるのはそれだけではなく、4年前は日記をつけていたため当時の授業に対する思いや心境などについても、当時と現在と照らし合わせることができる状態にあるのです。そしてその日記を読み直してみると、当時の自分の苦悩のようなものも見えてきます。【情報の収集】

日記に綴られている苦悩の細かな考察は別の機会にコラムとして書きたいと思っているので、今回は当時と現在の授業展開を比較したときに気づくことは何かについて考察してみようと思います。【課題の設定】

勤務校は日本語補習授業校というカテゴリーになります。インターナショナルスクールや現地校などをメイン校としている生徒で日本語学習の機会を求めている生徒に対し、日本で使用されている教科書を使いながら日本の該当学年の日本語学習をサポートするというのがこの学校の役割です。国によって補習校が提供する科目には違いがあり、シンガポールの補習校は週1回土曜日に国語のみを行いますが、ラオスの補習校は週3回で国語と算数の授業を行います。【情報の収集】

そのため4年前の日記には、小学生に国語と算数をしっかり準備して教えてはいるものの、自分が中学・高校の社会科が専門なので、小学校の国語や算数の教育における本質的な部分をはずしてしまっているのではないかという葛藤や劣等感のようなものが連日綴られていました。4年前の授業プリントからもそのような感情からくる迷いが感じられます。【情報の収集】

現在、そのような葛藤や劣等感は克服されているのかというと、根本的には変わっていないかもしれません。しかし4年前との大きな違いは、「国語の授業を通じて生徒に伝えたいまたは伝わってほしいメッセージは一つではないはずで、社会科専門の自分だからこそ伝えられるような特徴的なメッセージだってあるはずだ」と考えるようになったことです。【整理・分析】

4年前も現在も、日本語を読む機会を多く確保できればという思いから、小学生向けのニュース記事やコラムなどをプリントにして定期的に配っています。このプリントは授業で音読したり、家庭学習の音読課題にしたりしています。そしてニュース記事やコラムの性質上、地理・歴史・公民などが話題になっているので、それについて説明を加えたくなる場面が多くあります。しかし4年前は、そのような「内容に近づくこと」は、国語の授業展開と正面から向き合わずに社会の授業展開でごまかしているのではないかという迷いがあって、「内容に近づくこと」をできるだけ遠ざけ、「文章を読むこと」に集中していたのです。【整理・分析】

小学生向けのニュース記事やコラムなので全ての漢字にフリガナがついていて、文章を読むこと自体に難しさはありません。そのため読むことができています。ただしそれは形式的に読めているにすぎず、実質的には読めてはいなかったのです。【整理・分析】

また内容で気になることがあると質問したくなる子どもたちの気持ちも分かります。それでも4年前は、まずは「文章を読むこと」が優先と考えていたので、音読が終わるとそのまま次の活動に移っていました。しかし自分自身についても言えることですが、内容がよく分からない文章から得られるものは決して多くないと思います。そこで現在は、「内容に近づくからこそ、文章をしっかりと読んだといえる」という思いを持っています。そのため音読のあとに、トキ(時間など)は△、トコロ(国や場所など)は□、ヒト(人物など)は〇の印をつけて、文章の特徴をはっきりさせたり、キーフレーズを提示して文章の中から探したり、この文章のテーマは何か答えてもらったりする流れの中で、地理・歴史・公民などの情報を絡めた解説もするようにしています。【整理・分析】

この解説の場面に、「社会科専門の自分だからこそ伝えられるような特徴的なメッセージ」の一端があると私は考えています。それは単に内容を詳しく伝えるということではなく、文章の中に出てきた地理・歴史・公民などの内容と対比される概念や、類似の概念、上位・下位の概念などと繋げたイメージの全体像を「時間をかけず」に示し、興味・関心の広がりや深まりのサポートではないでしょうか。【まとめ・表現】

「(自分の)弱みを知れば、それが強みになる。」
これは日本の実業家でアメリカンファミリー生命保険(AFLAC)日本支社設立者である大竹美喜の言葉とされています。【情報の収集】

この言葉にあるように、私は4年前から自分が小学校教育の専門ではないという悩みを抱えていたわけですが、当時はただそれが自分の弱みだと思っていただけで、それに対して行動を起こすわけではなく、うまく授業ができなくても仕方がないという都合の良い言い訳に利用していた部分が大きかったと思います。しかし現在はその自分の弱みを事実として受け止め、弱いなら弱いなりにできることはないだろうかと考えるようになったわけです。そうして「小学校教育に対する弱さ」の裏側に隠れている「中高社会科教育の専門性」というものをうまく使っていこうと考え方を変えることができるようになりました。そうして4年前には単に「弱み」でしかなかった部分を、考え方の変化によって「強み」に変えようと現在は試行錯誤しているわけです。【整理・分析】

ただし、このニュース記事やコラムを読むというアプローチはあくまでも補助的なものです。メインになるのは教科書を用いた学習なので、こういった補助的な学習がメインの学習時間を圧迫するようでは本末転倒といえます。メインと補助のバランスをどのようにとっていくかが今後の課題です。また国語の教科書の中で、自分の専門性をどのように活かすことができるかも同様に今後の課題となっています。試行錯誤の着地点はなさそうですが、これはこれで非常に楽しい時間となっています。【まとめ・表現】【今後の課題の設定】

#探究学習がすき   #探究学習
#哲学   #大竹美喜

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