![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30937500/rectangle_large_type_2_96052821042c1ed3f36c6d0c459de7cc.png?width=1200)
新書という超競争市場になんとか食い込んでいきたい弊社の話
Twitterという戦場
今日、一部の出版社のTwitterアカウントがざわついている。例えるなら、7/10から観客を入れて試合ができることになったプロ野球ファン界隈くらいざわついている……この例えはピンとこなかった。
きっかけは一つのツイートだった。(つい主は市川さん)
わかる人にはわかる画像作ってみた pic.twitter.com/qQzJPi9G47
— 市川 (@sakura1945815) July 20, 2020
「わかる人にはわかる」という言葉は魔力を秘めている。だって裏を返せば「わからない人にはわからない」のだ。(当たり前だ)
人は、特にTwitterを日常的に使い込んでいるようなツイ廃であればあるほど、「知らない」ということに敏感であるように思う。偏見だけど。
Twitterというのは戦場だ。如何にフォロワーにマウントをとれるかを競う、合戦の場なのだ。
そんな現代の関が原において、先ほどのツイートは非常に強力な武器となる。なぜならあのツイートをリツイートしたり、引用リツイートしたりすることで、「僕は"わかる”側の人間ですけどね」という圧倒的な火力を誇るマウントを繰り広げることができるのだから。
わかる人にはわかる画像
前置きが長くなってしまったが、先ほどのツイートの画像について。
あの画像を見て、僕は”わかる”側だったのか、そうではなかったのかといえば「何についてなのかはわかるが、個別についてはわからない」だった。
どういうことか。結論から言えば件の画像は「各版元の新書レーベルの表紙デザインを簡略化したもの」だったのだ。
僕はそこまではわかったのだが、それぞれどこの新書デザインなのかまで、全部に自信をもって答えられない。
そして、このツイートにぶら下がる一連のやり取りの中では正解について言及されていなかった。
ということで今回は僕の不勉強を反省し、これらのデザインはどこの版元の新書レーベルなのかをまとめていこうと思う。
わかる人にはわかる画像作ってみた pic.twitter.com/qQzJPi9G47
— 市川 (@sakura1945815) July 20, 2020
と、思って職場にいる人たちとキャッキャしながら、どこのレーベルか当てるゲームをしていたのだが、その中のひとりが衝撃的なことを口にする。
「これ、ねとらぼが既に記事にして答えも載ってんじゃん」
見える……見えるぞなにかが!
— ねとらぼ (@itm_nlab) July 22, 2020
全部分かると気持ちいい! 読書好きほど正解に近づく「分かる人には分かる画像」 - ねとらぼ https://t.co/Qdq7bpCk5Q @itm_nlabから pic.twitter.com/ov4BTMa0DF
早い、早すぎる。
早すぎて見えていなかった……。
流石ねとらぼ、と言うほかない話題への食いつき具合。僕が考えていることなど、ねとらぼ編集部からすれば日常茶飯事なのだろう。
ざわつく版元たち
「むぅ……敵ながら天晴……」(ねとらぼは敵じゃないし、ねとらぼにとって僕は眼中にもない)
そうデスクで呟く僕に、先輩社員から無情な声がかかる。
「でもさ、この画像いわゆる大手の新書レーベルも抜けがあるし、なんならうちの会社のも載ってないし。どうせなら全部の新書レーベルで作ってみたら?そうすればねとらぼを超えられるよ」
この指摘は確かにその通りなのだ。冒頭で言及した「一部の出版社のTwitterアカウントがざわついている」ということにもつながる。
そう、あのツイートには続きがあるのである。
仲間たちとの集合写真的な何かですね。https://t.co/tScTCK4DFm
— 中公新書 (@chukoshinsho) July 21, 2020
最初のツイートから約5時間後、中公新書が反応。上段二段目に鎮座していることもあるのか、さすがの風格である。
うちは仲間はずれですか…。 https://t.co/nkbXBV9zq1
— 平凡社 (@heibonshatoday) July 21, 2020
その15分後に今度は平凡社が言及。ラインナップされていないことを嘆いている。
むしゃくしゃしたのでやってやった。後悔はしていない。 pic.twitter.com/pwn11onUPw
— 平凡社 (@heibonshatoday) July 21, 2020
そして30分後にはとうとう自分で乱入していく。なんという勢い。カッコいい。そこに痺れる、憧れる。
若輩者なので少し小さめに。いや、あの、スペースあいてたのでつい…。 pic.twitter.com/U8zGI0KaCm
— 扶桑社 販売促進部 (@fusoshahanbai) July 22, 2020
日付が変わって今日。ようやく弊社が反応。ねとらぼの圧倒的早さに比べると何たる遅さ(他人事)と思ったり思わなかったりするが、大手新書レーベルの皆々様に食らいつくその勇気が眩しい。
パ・リーグへようこそ!
— 平凡社 (@heibonshatoday) July 22, 2020
セ・リーグ→文春、中公、岩波、ちくま、新潮、角川、集英社、講談社現代
パ・リーグ→光文社、NHK出版、平凡社、双葉社、ブルーバックス、扶桑社←new!https://t.co/265FAU4Tfk
すぐに平凡社からリプライがくる。ここに日本新書機構(Nippon Paperback Organization)が爆誕する。弊社はパ・リーグらしい。
(ちなみに冒頭のよくわからない野球の例えはここで回収されるようになっている)
うちもいないです笑
— 光文社新書 (@kobunsha_shin) July 21, 2020
仲間に入れてください…
— 講談社ブルーバックス (@bluebacks_pub) July 21, 2020
ブルーバックスと申します
更新! pic.twitter.com/2lC8yuSlvS
— 市川 (@sakura1945815) July 21, 2020
ちなみにその間、光文社新書と講談社ブルーバックスも嘆きのつぶやきをし、追加更新されるという流れも生まれていた。
しかしながら弊社のつぶやきは間に合っておらず、またも仲間はずれになっている模様。残念。かなしかなし。
ねとらぼを超えたい
ここで先ほどの先輩からの言葉に戻るのである。
「でもさ、この画像いわゆる大手の新書レーベルも抜けがあるし、なんならうちの会社のも載ってないし。どうせなら全部の新書レーベルで作ってみたら?そうすればねとらぼを超えられるよ」
とはいえ、すべての新書レーベルを網羅するとなるとどのくらいあるのだろう。
困ったときはウィキペディア先生に聞いてみる。
ざっと91レーベル。わーお。
既に12レーベルは作成されているので、残りは79。だとしてもかなり数である。正直面倒くさい。
とはいえ天下のねとらぼに先を越されてしまったというのはとても悔しい。
しかも先輩曰く
「どうせなら全部の新書レーベルで作ってみたら?そうすればねとらぼを超えられるよ」
なのだ。間違いない。見える、バズる未来が見える。
こうなったらやるしかない。明日からの4連休、Go Toもできない僕は、発売になったばかりの「ペーパーマリオ オリガミキング」や「Ghost of Tsushima」、放置気味の「あつまれどうぶつの森」を見向きもせずに。
ただひたすら新書デザインをミニマル化することが、僕に課せられた使命なのではなかろうか。
次回、「新書レーベルデザインを網羅してみた」
ご期待ください!!(完成した暁にはねとらぼさん、よろしくお願いいたします!!!!!!!!!)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?