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UXデザイン/顧客理解の大切さ

1.顧客の種類

既存顧客:製品を利用してくれている企業・ユーザ
②潜在顧客:購入する可能性がありそうな企業・ユーザ
③非顧客:まったく異なる市場にいるターゲット外の企業・ユーザ

UXデザインをする際に理解を深めたいのは①と②。
①の理解を深めることはLTV(顧客生涯価値)の向上に繋がり、②の理解を深めることは新規顧客の獲得に繋がります。

2.知ってるつもり

過去の自分もそうですが、制作会社でtoC向けにサイト制作をしてきた人にありがち。これまでの経験を活かし、競合・代替え製品を調査、顧客視点に立ち課題を抽出、自分で判断し進めて行くというスタイル。

顧客のことを知ってるつもりになり、自分の考えは顧客の考えと同じと思い込み、大部分を仮説ベースでデザインを進めてしまうと、それはもう顧客が直面している事実を元にしたマーケットインな考え方ではなく、一方的なプロダクトアウトになってしまいます。

toCではうまく行くことの多かったこのスタイルも、toBだとなかなかうまくいかないことに気づかされます。それもそのはずでtoCとtoBでは製品を契約する理由も、利用する環境も、抱えている課題も異なるから。仮説と事実のズレが大きい程、工数を掛けた割に期待した効果を得られないという結果に繋がってしまいます。

3.事実を知ろう

toBの製品は、企業の課題解決や売上アップへ向け導入され、複数部署をまたいで利用したり、管理者と担当者が分けて利用していたりと、個人とは製品が選ばれる理由も運用方法も異なります。

toBの顧客理解を深めるためには顧客へ話をきくことがベストですが、それが難しい場合は、顧客と直に接しているサポートや営業にお話を聞くことをお勧めします。

・サポート:既存顧客(製品を利用中の顧客から届く要望や不具合など)
・営業  :潜在顧客(販売導線、商談時の反応や商談のし易さなど)

商売において当然の話ですが、製品を提供する顧客のことを知り、事実を元にしたUXデザインであればあるほどリリース後に高い効果を期待できるようになります。

4.みんなが嬉しい状態に

①デザイナー:根拠ある提案が可能に/PDCAを回しやすくなる
事実を元にした提案は費用対効果が算出しやすく、他の施策と優先度を比較できて承認者も判断しやすくなります。効果が期待できると判断された施策は案件化され、UIUXデザインを顧客へ届けられる機会が増えます。
顧客が実際に利用することで改善へ向けたPDCAを回しやすくなります。

②顧客:課題を解決できる/企業の成長が加速する
製品を利用する現場担当者は、製品アップデートの度に日々の業務が楽になります。的外れな改善や機能追加が無くなり、現場で抱えていた課題が減ることで業務に対するストレスが軽減されます。
企業は、エンドユーザからの信頼の獲得や売上向上、業務効率化による業務コストの軽減が行え、企業の成長へ繋げることができます。

③営業:ホットリードの獲得/新規受注率アップ
顧客の要望が反映された製品にしていくことで、製品に興味を持ちご契約までもう少しの潜在的な顧客自らが能動的に製品サイトへ訪問していただけるようになります。
営業としても商談時に自信を持って紹介しやすくなることは重要で、顧客に刺さりやすいプレゼンができることで新規契約率の向上が期待できるようになります。

④サポート:顧客満足度の維持/LTV向上
顧客の課題を解決することで、以下のようなことが期待できます。

・使い方が分かりやすくなり学習コストが減った
・業務効率が良くなり他の業務にも手を付けられる状態になった

日々のサポートに加え、製品がアップデートの度に良くなっていると顧客が実感できると顧客満足度を維持しやすくなります。製品を契約している意味が感じられると継続して製品を利用していただくことができLTVも延びやすくなります。

5.まとめ

もし目の前で子供が泣いてたら「きっと迷子なんだろうな。スタッフを呼んでこよう。」と一方的な仮説を立てて判断はしないですよね?

何に困っているんだろう?と考え、安心させてあげる意味も込めて「どうしたの?」と泣いている理由を聞いてあげると思います。

UXデザインも同じです。課題を抱えている顧客に「どんなことに困っていますか?実現したいことは何ですか?」と聞いてみましょう。顧客理解が深まることで製品に求めていることが見えてくるはずです。

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