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「デジタル看護入門」第2回テーマ「ICT」アレルギーの特効薬は?


「ICT」と聞いて、みなさんはまず、何を思い浮かべるでしょうか。「IT」とか「ICT」という言葉に、すでにアレルギー反応が出現している看護師さんや看護学生さんも多いことでしょう。じつは学生さんに教える側の、看護学校の先生方のほうがもしかしたら、「ICT」アレルギーを持つ人が多いかもしれません。

「コンピュータは難しい!」「機械は何がなんだかさっぱりわからない!」という「ICT」アレルギー反応のある看護師さんや看護学生さん、そしてコロナ禍ということもあり、オンライン授業を手探りで行っている看護教員のみなさまの叫び声を毎日聞きながら、どのように、この「ICT」アレルギーをなくしていけるのか、アレルギーに対する特効薬はあるのかどうか・・・、そういったことを考えながら、よりわかりやすい「ICTと看護」の指南書を作ってみようと考え始めるようになりました。看護師さんたちの「ICTって簡単!」「そういうことだったのね!」という歓喜の声をぜひ聞いてみたい、そのような願いを大切にしながら、できるだけシンプルに「ICTと看護」についてこれからは解説していきたいと思います。

 今では、普段の生活にも欠かせない「ICT」の技術は、今では医療や看護の現場でも、様々な場面で活用されています。さらに「ICT」の技術は、日々の進化が目まぐるしいため、どんどん新しい機能や効果のある「医療ICT」が開発され、現場に投入されていきます。

 たとえば病棟で「電子カルテ」を閲覧するために、最初はデスクトップ型またはノート型パソコンを使用していたかと思いますが、今ではタブレット型の端末で、ベッドサイドでもカルテの閲覧や看護記録の記入ができたり、確実に利便性や効率性がアップしています。

「ICTと看護」に興味を持っていただければ、普段の看護でどのように「ICT」が活用されているかを理解できるだけではなく、どのような「ICT」が今の看護、そしてこれからの看護に必要なのかを考えていくことができるようになります。新しい医療ICTの開発のため、様々な職種の専門家が競い合うように技術競争を行っていますが、「患者さんにとって、本当に必要な医療ICTって何だろう?」と一番身近に考えることができるのは、やはり看護師さんだろうと思っています。みなさんの「患者さんへの想い」が、新しい医療ICTの開発や新しい看護の実践につながります。これからは確実に、患者さんひとりひとりの健康や幸せに「ICTと看護」は結びついていくことでしょう。

フライトナースや離島の保健師の経験を還元できるようなバーチャルリアリティ環境の構築およびコンテンツ作成が主な研究分野です。研究のための寄付を募っております。研究の成果はこのnoteで公表していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。