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「離島で保健師をやってみた」第6回 〜離島での保健師の仕事って?〜


 まず、お話ししたいことは、離島でも、へき地でも、基本的な部分は、普通の市町村と同じということです。しかし、普通の市町村では複数の保健師さんで、業務が分担されていると思いますが、小さな離島の場合は、常勤の保健師は1名のところが多いため、保健師としての業務とされているものすべてを、ひとりの保健師で行う必要があります。病院でいえば、全病棟の勤務を任されている看護師さんと同じ感じでしょうか。とにかく全部です!(笑)

 もちろんサポートはあります。私の場合は、常勤の保健師が自分、地域包括支援センター勤務の嘱託の保健師さんが1名、国民健康保険担当の非常勤の保健師さんが1名いました。ともに対象の住民の方は(高齢者や国保の住民)は多いので、その2名の保健師さんにフォローをしてもらっていました。

 では具体的にどのような分野が主の担当であるか、簡単に説明をさせていただきます。まずは母子保健、対象は妊婦さんから赤ちゃんなのですが、とても広範囲に長期的に関わっていきます。妊婦さんの時期から、赤ちゃん、幼児、そして就学するまで(就学以降は養護教諭)乳幼児検診や予防接種などでフォローをしていきます。

 そのほか、精神・難病の対象者の訪問巡回相談、前述の地域包括支援センターの仕事として、介護認定、介護予防、訪問リハビリテーションなど、そして国民健康保険の対象者向けの定期健診および特定健診など、非常に多岐にわたります。そのような定期健診や巡回相談などのイベントをこなしながら、空いている時間に対象者の家庭訪問を行い、各島の地域を巡回するのが日課となります。さらにその合間に本島への研修会への参加などの出張が入ります。多くて月に2~3回は沖縄本島に出張します。(業務の専門的な内容はまた別の機会で)

 保健師の住居は保健師の事務所の2階でした。つまり仕事場と一緒です。もちろん2階とはいえ、外階段で区切られていますが、役場に隣接している保健師事務所の2階ですので、ほぼ役場に住んでいるようなものですね。これはほとんどの離島が同じ状況です。部屋はとてもひろく台所、居間があり、一人暮らしではもったいないくらいでした。ちなみに診療所の医師や看護師さんの住居は、さらに豪華でそれぞれ一軒家が用意されていました。(このあたりもまた詳しく)

フライトナースや離島の保健師の経験を還元できるようなバーチャルリアリティ環境の構築およびコンテンツ作成が主な研究分野です。研究のための寄付を募っております。研究の成果はこのnoteで公表していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。