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会社を作ろうと思い立ってから創業までの半年間〜コーチと共に歩んだコンセプト探しの旅〜

2023年10月30日、会社員であり続けながら、株式会社たぐいまれを創業しました。会社を設立しようと思い立ったのが2023年3月。そこからどのように準備を進めたのかの備忘録です。


2023年3月 会社を作ろうと思い立つ

転職8社目、今の研修会社に入社して半年が経とうとしたとき、自分の人生において、起業しない人生などないなと思い、会社を作ることを決意しました。なぜ創業しようと思ったのかは、以下のnoteにて。

ちょうどこの時、3ヶ月後の6月に、キャリアコンサルティング技能検定2級を受けることも決めていて、4月は研修会社の繁忙期でもあり、それらが終わってから起業に取り掛かろうと決めました。

2023年4月〜6月 起業家マインドを分けてもらう

ゴールデンウィークも活用して、最近起業した方たちにお会いして話を聴かせてもらったり、自分のことをよく知ってくれている方たちに久々に再会して改めて自分を見つめ直したり、人と会うことを意識していました。

2023年7月 コーチングを受け始める

キャリコン試験が終わった翌週、自分で決めた通り起業に向けて動き始めます。まず最初にやったことは、コーチングを受けるためにコーチを見つけること。会社員を辞めるつもりはなかったので、生活のために何がなんでも起業を成功させなければならない、という切迫感はなく、いつでも起業しない道を選べてしまう状態でした。自分一人では確実に起業に向けてサボってしまう未来が見えていたので、お尻を叩き続けてくれる人が必要でした。

それまで2回ほど、1年以上の継続コーチングを受けたことがあり、自分自身もコーチングの勉強をしたこともあったので、コーチングを受けることは自然なことでした。すでに受けたこともあった中で、何より大事なのは相性だと思っていたので、数ヶ月前からSNS上で交流をしていた大坂谷さんの体験コーチングを受けて、そのままコーチを依頼させていただくことになりました。

コーチ大坂谷さんのX

体験コーチングの際に、自分の価値観を見つけるワークもできる、ということを聴いたので、まずはそこから始めてもらうことにしました。起業すると決めたものの、世の中をこう変えたいとか社会にこう貢献したいとか、あるいはこんな事業をやりたい、というものはなかったので、少しでもそういったものを見つけられるかもしれない、と思ったからです。こうして、二週間に一度のコーチングセッションがスタートしました。

2023年8月 事業内容を考える

さすがに、特にやりたいことはありません、のままでは話が進まないので、大坂谷さんと自分の価値観を探りながら、同時に、自分のできることから事業内容を考え始めました。考えてはみたものの、それまで副業でもやっていた人事系の仕事(採用支援や人事制度支援など)以外には思いつかず、人事に関する一通りのことは出来るものの、一方で際立って特徴のあるものは見つかりませんでした。

大坂谷さんは、セッションが終わると、そのセッション内で大坂谷さんが私に対して感じたことを、いつも文章にしてギフトにしてくださいました。セッション中は自分がアウトプットすることで気づきを得ますが、他者から見た自分というのも発見が多いです。大坂谷さんは常に私のことを肯定してくださるので、これで良いんだと、自分で自分のことを認めることができます。そしてセッション中に話した内容から連想される、著名人の言葉や書籍の引用を、毎回添えてくださいます。

大坂谷さんから色んな言葉をプレゼントしていただいたのですが、特に印象に残っているのが、まだセッションを始めた初期の頃に教えていただいた、禅の「無心風来吹(むしんにかぜきたりふく)」という言葉でした。私は初めて聞いた言葉でした。「夏の暑い日にそよそよと風が吹きますが、風は私たちを涼しくさせようとして吹いているわけではなく、ただ無心に吹いているだけなんだ」という意味で、「自分のためにやってることが、結果として人に幸福を与えている状態」を指すそうで、私に対して「人を前向きな気持ちにする人だ」という何とも恐れ多い印象を大坂谷さんがセッション中に抱いてくださり、浮かんだ言葉だそうです。そんな風な印象を受け取ってくださったことは嬉しいですしありがたいことで、改めてそんな自分であろうと思えた言葉でもありました。

2023年9月頭 人には見せない創業の想いを書き綴る

自分の根底にある価値観が、大坂谷さんとのセッションで次第に形が見え始めてきたところで、人には見せない前提で創業の想いを書いてみました。約5,000字にもなったその文章は、半日で一気に書き上げました。自分にはやりたいことや、実現させたい想いはないと思っていたのですが、ここまでのセッションのおかげで、自分の中にあったものを外に出して表現することができました。

2023年9月前半 起業コンセプトを考える

思いのほか、創業の想いをスラスラと書けたので、その勢いにのって起業コンセプトをまとめることにしました。ちょうど読んでいた細田高広さんの「コンセプトの教科書」のフレームワークをそのまま使わせてもらえば良いんだと気づいたのです。

細田高広著「コンセプトの教科書」

しかしながら、なかなか簡単にはいかないもので、この時は毎週TSUTAYAのシェアラウンジにこもって、コンセプト作りに励んでいました。そして出来上がったのがこちら。

起業コンセプト
起業コンセプト

起業コンセプトに限らず、もともとフレームワークを使うことに苦手意識があったので、ここまで形にできただけでも満足。環境を変えてちょっとオシャレなシェアラウンジに通って頑張ったかいがありました。

2023年9月後半 起業までのスケジュールを立て社名を考え始める

漠然と、年内までに起業しようと考えていました。でも気づけば今年もあと4ヶ月弱。ようやく具体的に法人登記する方法を調べ始め、調べているうちに創業日は暦を大切した方が良いらしいということもわかり、およそ1ヶ月後の10月30日に登記書類を法務局に提出することに狙いを定めました。

法人登記をするには、社名が必要であることは既に調べてはいたのですが、改めてスケジュールが決まると、社名はすぐにでも決める必要があるものの、まだ自分の中では決まっていませんでした。ここまで書き出した創業の想いや起業コンセプトとにらめっこしながら、いくつも候補を出しては消すを繰り返して、ようやく「たぐいまれ」にたどり着いたのです。社名の由来は以下のnoteにて。

提出しなければならない書類や提出までの段取りは決まっているものの、もちろん全て初めてのこと。私はfreeeを使って準備したので、ややこしい段取りも書類も、ノーミスで進めることができました。必要事項を入力すれば後は勝手に書類を作ってくれて、それを印刷してどこにハンコを押せば良いのか、どこの法務局に行けば良いのかも順番に教えてくれるので、素人の私には非常に助かるツールでした。

2023年10月 会社のロゴデザインを依頼する

登記に向けての準備と同時進行で、社名が決まったことでロゴデザインの依頼もしました。創業の想いや起業コンセプトはアウトプットできていたので、それをベースにデザイナーさんに依頼をして、素敵なロゴを作ってもらうことができました。

2023年10月30日 無事に登記が完了する

10月30日、1ヶ月前に決めたスケジュール通り、無事に登記することができました。ここまでの半年間は、やりたいことがないと思っていた自分にとっては発見だらけでしたし、コーチの大坂谷さんをはじめ、社名やロゴ、事業内容について相談に乗ってもらった親しい方たちや、手続きに関してわからないことを教えてくださった専門家の方たち、本当にたくさんの方に協力をしてもらいました。今まではどちらかと言うと、あまり相談せずになんでも自分一人で考えて決めることが多かったので、いつの間にか周りに頼れる人がたくさん増えていたことにも感謝です。

ここまで読んでいただきありがとうございました!