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週末のあれこれ。'47の帽子とか、ミナ・ペルホネンとか。

週末は代官山に行きました。写真展です。東京に暮らして20年以上経ちますが、代官山などのお洒落な街でお洒落な食事や遊びをいまだにしたことがありません。いつも写真関係。ギャラリーか現像所に行くくらいです。

今回訪れた写真展は、かつて私のポートレート講座に来て頂いた方同士の展示でした。継続して写真を楽しみ、情熱を注いでいる姿を観るのは嬉しく、励まされます。最初の出会いはたまたま私が教える立場でしたが、以降は私の方が学ぶ機会が多い気がします。写真が創ってくれた縁。感謝です。

代官山に来たらいつも蔦屋書店に寄って写真集などのアート本を観て帰ることにしています。たいてい店内で何かしらのイベントをしていますが、その日はアメリカから輸入されている帽子のイベントでした。大谷翔平効果でドジャース関係の帽子がたくさん並べられていました。ちょうどその日、私はそのブランドの帽子を被っていたので、関係者の方に話しかけられました。

そのブランドの帽子を被っていながらそのブランドのことをあまり知らなかったこともあり、その帽子を扱う輸入代理店の社長に頂いたと話しました。社長は私が会社員時代の同期で、彼は退社後にアメリカやオーストラリアに渡り、現地でも経営者として活躍していました。帰国後に今の会社、’47を展開している会社に入社し、その後、社長になったと聞いています。

お互い元高校球児で私は大阪勤務、彼は東京勤務で、毎夏蓼科で開催された野球部の東西対決で対戦するのが楽しみでした。1年目は私が見逃し三振に仕留め、次の年はレストにホームランを打たれました。

彼は学生時代にシアトルに留学し、語学も堪能で仕事もよく出来ました。私は毎日を凌ぐのに精一杯でしたが、彼は涼しい顔で働いていました。彼は退社後、飛躍的にステップアップしていきましたが、やっぱり野球に関係する仕事がしたいと、今の会社に入りました。彼の親族にはプロ野球で監督を務めた人物もいて、野球一族の血が騒いだのでしょう。今では直にプロ野球選手と接する仕事をしていて夢が叶っているというか、まだまだ途上でしょうが、素晴らしい限りです。

そんな彼が少し前に私の展示に来てくれました。その際に帽子をくれました。デトロイト・タイガースの帽子でした。よくわかってるなあと思いました。私のマイナー嗜好を。ヤンキースとかドジャースの帽子だったらちょっと、という感じです。タイガースは過去、大選手を多数排出している名門ですが、日本ではまだまだマイナーです。かつて野茂英雄も在籍していましたが、現在は前田健太がいます。展示の際は久しぶりだったので色々と彼の近況が聞けました。活き活きとした様子で私も勇気をもらいました。すごいヤツです。いつも笑顔で、眉間にシワを寄せている私は見習わなくてはいけません。

蔦屋を去る際、先の関係者が社長に見せたいということで、私をスマホで撮ってくれました。そして後日、その社長の下で働く女性からメールがありました。彼女も私の元同僚で、先の社長と私の後輩でした。私が東京に転勤になった際、1年だけ一緒に働きました。そして私とほぼ同時期に彼女も退社し、ロンドンへ留学しました。彼女も展示に足を運んでくれます。仕事は劣等生の私でしたが、今でも気にしてくれているのは嬉しい限りです。

蔦屋を出てすぐに皆川明さんとすれ違いました。とても清々しい空気を纏われていました。ミナ・ペルホネンの服は持っていないけど、ここ何年かで皆川さんの著書を随分読みました。哲学や理念に共感するところが多々あったのです。展覧会やお店にも行ってみました。一瞬のすれ違いでしたが、その佇まいにはたくさんの情報が凝縮されていました。代官山や青山などのお洒落タウンでは著名人に遭遇することが多々あります。私はミーハーなのでよく気付きます。生粋の田舎者なのでしょう。

その日は天気も良くて暖かくて、穏やかな一日でした。強いていえば花粉が、というところでしょうか。迷ってニューエラのフィリーズの帽子を被っていかなくて、その日は吉でした。





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