言葉の意味は、読み手の文脈で決まる。
この記事は、2017-06-01に執筆されたものです
みなさんこんにちは。UXデザイングループのマネージャー、アタラシです。家でリモートワーク中にこのブログを書いています。リモートワーク、通勤がないのでめっちゃいいんですけど、お昼ご飯を自分で用意しなきゃいけないところだけが個人的には難点です。今日のお昼は中本のカップラーメンです。ハイ、おいしい昼飯が確定しました。
UIライティングをテーマに連載してみます
細かいことは、まだ何も考えてないのですが、とにかく「UIライティング」っていうテーマを扱いたいなと。言葉って、たったひと言で、人間関係とか世の中が変わっちゃうくらい重要じゃないですか? なのに、UIについて語られるとき、テーマはデザインのことばかりで、言葉への言及はあんまり見かけない(最近、見かける頻度が高くなってきたような気もしますが)。だからちょっと、UIまわりの言葉について、観察したり考察したりしたことを、ツラツラと連ねてみようかなと思っとります。
ちなみに、アタラシは、前職でコピーライターとして広告コピーを書いていまして、クラウドワークスにもコピーライターとして入社しました。当初は、社内外のコミュニケーションデザイン(なにそれ)を担当しており、半年前からやっとプロダクトデザインに関わるようになった状態です。なので、まだまだいろいろと勉強中。その過程で、目がいくのは、やっぱり言葉まわりのことだったりします。
そういえば、「何でこんなにもUIライティングについては語られていないんだろう?」と考えていて、ひとつ「これかな?」と思いついたことが。それはもしかしたら、「デザイントレンドは海の向こうから入ってくるが、言葉のトレンドは入ってこない」ってことなのではないか、と。
海外(っていうかアメリカ)は、言語や宗教が多様な「人それぞれが違いすぎるのが当たり前」な文化だから、(少なくともUIにおいては)言葉を「いかに多用しないか」という方向への発展しかしておらず、言葉の「活用性」についてはあんまり発展してこなかったのかなーと、想像しました。
あ、でも全然違うかもしれないので、信用しないでくださいね!マジで何も調べずに書いてるので。どなたか、この件について考察したことある方は、ぜひご一報ください!普通に理由が知りたいです。
言葉の意味は何で決まるのか
さて、今回のテーマは「言葉の意味は何で決まるのか」ってことにしてみます。突然ですが、あなたに質問。
あなたにとって、以下の2つの言葉には、どういう意味の違いがありますか?
・ゴミ捨て場に落ちている看板に書かれている「トイレはこちら」
・街角で見つけた看板に書かれている「トイレはこちら」
文字的にはまったく同じです。意味も同じ。看板も同じ。看板がある場所だけが違います。質問の意味がよくわからない? まあ、そりゃそうっすよね。
じゃあ、これだとどうですか。想像してみてください。
あなたは今、ビール10杯飲んで、終電逃したあと、家に向かって歩いています。そして、超絶に漏れそうです。そんなとき、2つの看板を見つけました。あなたにとって、以下の2つの言葉には、どういう意味の違いがありますか?
・ゴミ捨て場に落ちている看板に書かれている「トイレはこちら」
・街角で見つけた看板に書かれている「トイレはこちら」
これだと、どうですか? 完全に意味が違いますよね。後者の「トイレはこちら」という言葉は、すぐ近くにトイレがあることを示唆してくれていているので、「おめでとうございます!あなたはまもなく救われます!そして、人としての尊厳を失うことなく帰宅できます」という、ものすごい意味の言葉になっているわけです。歓喜ですね。
今回のtips「言葉の意味は読み手の文脈で決まる」
ということで、早速ですが、まとめです。
・言葉というのは、読み手の文脈(背景)によって、だいぶ意味が変わる。
・UIだろうが、日常だろうが、言葉を扱うときは、読み手の文脈(背景)を積極的に意識すること。
言葉って、見るだけで済むデザインに比べると、見たあとに読まなきゃいけないものなので、直感的に伝える力は弱いです。そのせいで、UIデザインにおいては特に、「言葉はデザインの補足」みたいな捉え方をされることも多いのかなと思います。だけど、明確な意味の伝達には、やっぱり言葉は必須だし、メインのツールです。利用者の背景などをしっかりと考えて、言葉を上手に活用し、効果的なUIをつくっていきたいものですね。
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