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リジェネレーション/ロイ・オービソン (‘76)

Regeneration / Roy Orbison (‘76)
ロイ・オービソンは、かつてはエルヴィス・プレスリー同様、ロカビリーのオリジネーターの一人としてサン・レコードやRCAに作品を残したものの、大きなヒットには繋がらなかったが、その後に移籍したモニュメント・レコードで大きな実績を残した。その中でも有名なのは、ヴァン・ヘイレンにもカバーされた「オー・プリティ・ウーマン」であろう。モニュメント・レコードを離れた後はMGMに移籍するも不調が続き、プライベートでも不幸に見舞われた。晩年にはボブ・ディランやジョージ・ハリソンらと覆面バンド「トラヴェリング・ウィルベリーズ」に参加し、「レフティ・ウィルベリー」として活躍した。

本作は、そんなロイ・オービソンが再びモニュメント・レコードに戻り、’76年にリリースしたアルバムであり、マッスル・ショールズ・ホーンズやチェリー・シスターズのバックボーカルなど南部系のアーティストの参加も見逃せない部分である。

冒頭を飾るのは、トニー・ジョー・ホワイト作品「(アイム・ア)サザン・マン」で、南部の黒っぽいフィーリングに惹かれる曲である。本作では、シンガーに徹しており、いい意味でリラックスした雰囲気が楽しめるアルバムである。

モニュメント US盤
裏ジャケット
レーベル

「I’m a Southern Man」をどうぞ。

「Under Suspicion」

プレビューはこちらから。

彼がサン・レコードに残したロカビリー作品もマニアには高評価の作品であるが、多くのロカビリアンがそうであったように、’70年代は不遇の時代であったと言わざるを得ない。しかし、掘り返してみると、意外にも素晴らしいアルバムを残していることに気づくであろう。

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