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BTB2開催レポート:リトリート 「中部電力のアジャイル新規事業開発 ~Beyond The Border卒業生のチャレンジ~」 中部電力 篠田さん・井ノ尾さんと。

こんにちは。Beyond The Border2.0(以下、BTB2.0)のメイン・コーチの渋谷です(渋谷 健のプロフィールはこちらから)。BTB2.0はイノベーション課題・DX課題に取り組む、戦略デザインのためのコーチング・プログラム です。今回は2022年1月26日にオンライン開催したリトリートセッションのレポートです。

テーマは「アジャイル」

VUCAといわれる超複雑化した現代社会においては、新規事業の創出はあらゆる企業において必須命題となっています。しかしながら何が成果になるのかが見えにくい現実もあります。ゆえにアジャイルなアプローチが不可欠です。今回はBeyond The Borderのプログラムで学び、アジャイルな新規事業開発を中部電力で実践する篠田さん・井ノ尾さんをゲストにお招きし、これからの新規事業開発の在り方を考えていきます。
ちなみに篠田さんは換気状態の見える化サービス「Airoco(エアロコ)」に、井ノ尾さんは豊田市官民連携介護予防「ずっと元気!プロジェクト」に取り組んでこられました。お二人とも若手ながらリーダーシップを発揮し、素晴らしい成果を社会に発信しています。

当たり前のことを当たり前に”やってみる”

お二人の取り組みの最大の特徴は”とにかくやってみること”。論より証拠で、顧客の視点で、でもわがままを聴くわけではなく顧客と一緒に考えて共創する。成果に焦点を当て、こだわりは横においてスピードを重視。その中で自分の想いをブラさずに、まず自分から学び動く。ある意味、よく言われている”当たり前のこと”かもしれませんが、それを当たり前にやるということは実は非常に難しいのです。それを若手のお二人がやり切ったお二人は本当に素晴らしく、お二人の言葉には多くの新規事業に取り組む方々への示唆にあふれていました。

中部電力 篠田さん

原動力は自らのパッション

セッションを進めるうちに参加者の関心は「なぜお二人はアジャイル事業開発が可能だったのか」という点に集まりました。そこから見えてきたことの一つはパッションの大切さ。非常に複雑な利害関係の中でやりきるためには、主体者として自分自身の強いパッションが不可欠なのです。そのためにはきっかけはどうあれ経営と一人の人間としての自分自身が同じ未来に対してコミットしていることが必要となります。またパッションがあることで周囲を巻き込んで、パッションを伝播させ、チームを築いていくことも可能になるのです。

中部電力 井ノ尾さん

可能性を現実に変えるための”価値の再発見”

パッションは重要です。しかしながらパッションだけでは成果は生まれません。お二人はパッションをもって動いていく中で実は自社の持っている価値の再発見をしていました。それは中部電力という電力会社としての機能だけでなく、その事業活動を通じて培ってきた地域社会における信頼関係です。この信頼関係が多様な関係者を巻き込み、共創的な関係性を築くことができたからこそ、お二人の新規事業は短期間で形になったのです。

セッションの様子

そこにあるイントレプレナーとしての価値

通常のアントレプレナー(起業家)とは異なり、イントレプレナーは既存の組織・事業のことも理解していなければなりません。それはときにしがらみにもなりますが、アントレプレナーにはない”見えない資源”が眠っている可能性もあります。いかに自らを知り、その可能性を最大化するか。それは大企業だけでなく、中堅・中小・零細企業においても同じです。今回のお二人のお話はイントレプレナー(社内起業家)の在り方を改めて問う時間となりました。


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