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リアル×ミライ:「子どもたちのために大人が学ぶべきこと」 川野 美穂さんの取り組み

こんにちは。変革実践プログラムのリード・コーチの渋谷です(渋谷 健のプロフィールはこちらから)。今回はリアル×ミライとして社会課題解決の実践者のご紹介です。

リアル×ミライソシャティと展開するリアルな社会課題解決に向けたアクション。今回は熊本で訪問小児看護師として活動しながら、とくに小児医療の観点から子どもたちのための大人の学びの機会づくりに取り組んでいる 川野 美穂 さんの取り組みをご紹介します。2021年に成立した医療的ケア児支援法にもつながる取り組みです。

医療的ケア児支援法とは?
医療的ケア児を子育てする家族の負担を軽減し、医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職を防止するための法律。障害や医療的ケアの有無にかかわらず、安心して子どもを産み、育てることができる社会を目指す。障害者総合支援法で各省庁および地方自治体の医療的ケア児への支援が「責務」となり、学校等での医療的ケア児の受け入れに向けて支援体制を拡充が求められる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000028029.html

必要なことはまず”子どもたちのための倫理”を知ること

全ての子どもたちには生きる権利、育つ権利、守られる権利、そして社会に参加する権利があります(子どもの権利条約より)。障害の有無は関係ありません。そしてその前提には生命倫理があります、川野さんは「いのちはどこから始まるか?」という問いを持ちながら、小児医療に関わる医療・福祉関係者や家族に対して、子どもたちのための倫理観の学びの機会を提供しています。

子どもの権利条約とは?
正しくは「児童の権利に関する条約」。 18歳未満の子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約。子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定。1990年に発効、日本は1994年に批准。
https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_rig.html
生命倫理とは?
生と死にどう関わるべきかの考え方。人に対する敬意、無危害 、慈恵、正義が基本的原則として掲げられる。医学や医療技術の進歩に伴って、その重要性を増している。自己決定権とそれに基づくインフォームド・コンセントが重要な概念。
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%94%9F%E5%91%BD%E5%80%AB%E7%90%86

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一人一人が”子どもたちのために何が必要か”を考えること

社会には多様な子どもたちがいます。医療的ケアが必要な子どもたち、何らかの障害を持った子どもたち。そんな子どもたちは家庭や学校で過ごします。大人には子どもたちの権利を守る義務があります。周囲の大人がどれだけ当事者として真剣に本音で向き合えるかが子どもたちの日常を左右します。だからこそ川野さんは、医療的ケア児支援法が成立した今、もう一歩進んだ活動の必要性も訴えています。

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そして、子どもたちのために必要なことをやること

子どもたちへの支援は何も子どもたちに直接行うことだけではありません。例えば医療的ケア児の家族に対する支援。実際はお母さんの負担が非常に大きく、社会的孤立を生んでしまいます(孤立の問題についてはこちらで解説)。今すぐできることはやる、けれども社会構造的な難しい問題にも腰を据えてしっかり向き合う。そのため現在、川野さんは長野のかやふささんの取り組みにも参画されています。

大事なことは”ひと”を育てること

子どもたちのための倫理を伝え、必要なことを考え、必要なことをやれる社会を築くために、川野さんが今最も力をいれていることは”ひと”を育てることです。「100人育ててれば、そこれぞれがさらに100人に伝えられる」と川野さんは言います。”ひと”を創ることが未来を創ること。変革実践プログラムに通じるそのアクションを今後も応援していきたいと思います。

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