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BTB2開催レポート:リトリート 「組織を超えて“チームの力で森を守る”~ぎふの木ネットに学ぶSDGsのためのパートナーシップ~」 ぎふの木ネット 吉田さんと。

こんにちは。Beyond The Border2.0(以下、BTB2.0)のメイン・コーチの渋谷です(渋谷 健のプロフィールはこちらから)。BTB2.0はイノベーション課題・DX課題に取り組む、戦略デザインのためのコーチング・プログラム です。今回は2022年2月9日にオンライン開催したリトリートセッションのレポートです。

テーマは「パートナーシップ」

気候変動が大きな問題となってきている昨今、SDGsへの取り組みはより重要性が高まってきています。しかしながら非常に大きな問題であり一つの組織の力では限界があります。だからこそパートナーシップが重要になります。今回は岐阜で200以上の団体による産学連携で、環境にも生活者にも事業者にとっても価値ある岐阜県産材サプライチェーンを築いてきたぎふの木ネット協議会の事務局を務める吉田さんをゲストにお招きし、SDGsに向けたパートナーシップの在り方について考えていきます。

社会課題と事業を”直結”させる

吉田さんは岐阜県で創業100年を超える、木材を中心とした建築資材総合商社 ヤマガタヤ産業の取締役でもあります。木材に関わればそれは森林環境とつながり、SDGsやカーボンニュートラルに関わることは必然であり、自らの将来のためにもコミットすることが求められます。だからこそ吉田さんは「木」を起点に社会課題と自らの事業活動を直結させました。とくに岐阜県産材の活用に焦点をあてた活動を産学官多様な関係者を巻き込んで、ぎふの木ネットとして2019年にスタートしています。

丁寧に対話を紡ぐこと

吉田さんのぎふの木ネットでの最大の特徴は、丁寧に対話を紡いできたこと。SDGsやカーボンニュートラルといった大義がある一方、関係者それぞれは目の前の事業活動を継続しなければいけません。当然そこには異なる考え方が存在します。吉田さんたちはそんな関係者一人一人とあって、対話して、それぞれにとって事業として意味ある形で参加できるように整えてきました。それが結果として、200社を超えるぎふの木ネットの体制をわずか2年で築き上げることにつながったのです。

参加者との対話の様子

ピンチをチャンスに

新型コロナウィルスの影響によりウッドショックが起きました。また対面でのコミュニケーションも大きく制約されることになりました。これはとくに住宅販売に大きく影響することになります。顧客が住宅展示場に来れず、工務店とつながれなくなるためです。そこで吉田さんたちはデジタルを活用し、バーチャル展示場である「MOKUTOWN」をスタートしました。オンラインでイメージを共有し、工務店との接点を持ち、そして実際に着工する。新しい顧客体験をコロナというピンチを逆手にとって実現したのです。

ローカルな循環、グローバルなつながり

パートナーシップを考えるとき、ただつなげばいいというわけではない、というのが今回の最大の学びです。大前提として共通テーマのもとに対話を紡ぎ、課題を整理し、具体的に実行して発信すること。その活動を通じてじみちに信頼関係を築くこと。これをいきなり大きく行うのではなく、まずはローカルな循環を創ることが大切です。そしてそれぞれのローカルな循環がグローバルにつながっていくことで、より複雑で困難な社会課題を解決するとともに、個々の事業活動の継続・発展にもつながり得ます。今回は「木」がその中心でしたが、この考え方はほかの分野にも十分応用できます。今回はパートナーシップはいかに築かれるべきか、吉田さんからその在り方を多く学ぶ時間となりました。

参加者の対話から得られたまとめ

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