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「たけし日本語学校」という名前

ベナンには2つの「たけし」学校が存在します。

西アフリカ、ベナン共和国には「たけし」という名のついた学校が2つあります。
1つは2000年にベナン農村部に建設した「たけし小学校」です。
この小学校はゾマホンさんが出版した本の印税で建設し、建設後はベナン共和国政府に寄贈しました。この小学校の在校生数はおよそ1,000人です。
また、この小学校の建設後、近くに保育園(託児所)もつくられました。

2つめは2003年にベナン首都部に建設した「たけし日本語学校」です。
この日本語学校は、ゾマホンさんはじめ、私たちがつくったNPO法人IFE(イフェ)が建設、運営しています。
この日本語学校の在校生数は常時100人で、子供から60歳代の大人まで無料で学べます。国籍もベナンだけではなく、近隣諸国の人たちも通っています。ここには、日本人の日本語教師が常駐しています。

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なぜ、「たけし」なのか?

「たけし」という名前は、ゾマホンさんが尊敬する北野武さんに感謝の気持ちをあらわすために名付けました。今回は北野武さんとゾマホンさんのエピソードをふまえてお話を進めたいと思います。

学校運営するためのお金

「たけし日本語学校」の学費は無料です。運営するためのお金はゾマホン講演会や、NPO法人IFEの会員費、私たちコアメンバーの持ち出しで運営しています。
多くの方々に北野武さんとの関係があることから、「たけしさんからお金をもらって運営しているからいいよね~」と言われたりします。
そういわれると、少し困惑します。そして同時に北野武さんにも申し訳ないなと感じます。

北野武さんはじめ、たけし軍団の方には様々なかたちで、お世話になってきたからです。どちらかといえば精神的な支えの1つといっても過言ではないと思います。

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継続することが大切だよな

1つだけエピソードを紹介すると、北野武さんから過去にこんなことを言われました。「1回の大きな寄付もいいけどよ、少額でも継続するほうがいいよな。でも、継続するって一番難しいんだよな。今月は違うことで出費があったから、寄付はやめよう、とかあるだろ。」

そうおっしゃりながら北野武さんは2004年から現在までゾマホンさんをご自身の付き人として、雇い入れる形でずっと支えてくださっています。(ゾマホンさんの大使時代は除きます。)たけし軍団の方々もそんなゾマホンさんをあたたかく育ててくださいました。私はゾマホンさんから北野武さんへの感謝や軍団の皆さんへの感謝の気持ちを毎日のように聞いていました。

北野武さんがゾマホンさんを雇っていただき、また北野武さんの著作の中でもゾマホンさんのことを書いてくださったり、テレビで紹介してくださったりすると、ゾマホンさんとともにやってきた私にとっては、北野武さんから間接的にエールを送ってくださっていると受け止めていました。
それが大きな励みとなりました。そして一方で、「必ず実を結ばなければ」という責任も感じました。

当時、20代だった私にとっては責任の重さを感じることもありましたが、
諦めずに続けられた1つの要因だったことには間違いありません。

継続するために・・・

今回は「たけし日本語学校」の名前について書かせていただいたので、北野武さんやたけし軍団の方々に焦点をあてて書かせていただきました。
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2003年9月1日から今日までたけし日本語学校を運営する中で、何度か存続の危機がありました。外的な要因もあれば、私自身の内的要因もありました。まだ17年目のわかい日本語学校ですが、今の時点で私がはっきりと言えることは「自分がやりたい」というだけの動機であれば、きっと今日はなかったということです。
継続するには目標をもつことは大事。継続するためには時間やお金も大事。そう思います。ただ私にとって、目標、時間、お金以上に大切なのは、応援したり、支えてくれたり、ともに歩んでくれる「人の存在」が一番大事なことだと感じています。そしてその方々への感謝の気持ちや、期待に応えたいという気持ちがさらなるモチベーションになると感じています。

今回も最後までお読みくださりありがとうございました。

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