わすれる
ふと思った
許すことと 忘れることは 似ている
違うけど似ている
14歳でSLEを発症した時、自分の身の回りに起きた大きな変化、それはギターに触れた事だけではなく我が家に犬が来た事だった。
ラブラドールレトリーバーの子犬をブリーダーから買ったのだ。私が他の人のように好きに外で行動できない為、両親の計らいもあったかもしれない。単に何となくそういう機運が高まっただけだったかもしれない。何れにせよ、うちに犬が来た。
幼少期、シドニーでそこら中に放し飼いされていた犬たちと戯れていたので、犬には慣れていたが、我が家が実際に迎え入れるのは初めてだった。私は、本を沢山買って、しつけの方法や犬種別の性質なども読んで学ぶことにした。
30年近く前の本なので、今もその説が正しいのかどうかは知らない。だが、その本にはラブラドールのことをこんな感じで評していた。
とても賢く覚えが良い上に、嫌なことは根に持たずに忘れる
他にも賢くて警察犬やその他の訓練犬に適した犬種があるが、これこそがラブラドールの最大のストロングポイントなのだそうだ。盲導犬の訓練というのは、それは本当に大変なものらしい。だから賢い上に訓練の辛さを根に持たずに捻くれずにさっぱり忘れて、自分を必要としている人間に寄り添って一生を過ごす、そういう良さがこの犬にはあるらしいのだ。実際我が家でもそういう実感を本当にした。とにかく覚えが良いが、陽気ではちゃめちゃな所もあるので、しっかりと強い態度で教え込む必要もある。だが挫けない。
さて、許すと忘れるの話に戻す。
許す=forgive
忘れる=forget
英語でも似ている
語源を調べようとすると、セットで出てきたが解説が皆さま微妙に違うので、引用は避けておく。forgiveはどうやら強い意味での与えるという事、無償のxx的なものでしょうか。forgetは逆にforをopposite(反対)の意味としてゲットしないという事らしいです。
これだけ聞くと、行為は自分のものにしないという事で同じようで、一方で感情的には真逆の様にも思えるのですが、ここが日本語の妙。その単語の中にすごく振れ幅があるのが日本語だと思います。
日本語の「許す」と「忘れる」の中に、我々日本人が心の内に秘めている本意を図にしてみました。
中心のあたり、思入れや未練が然程大きくないがちょっと心に引っかかる事、これを忘れるようにする事で、私たちの心は少し軽くなり、毎日が楽になる気がする。そして、そんなテクニックを見つけた時、私たちはもっと人を、自分を許せる様になるのではないかと。
ありがとうございます!この様な情報を真に必要とされている方に届けて頂ければ幸いです。