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『COFFEEとHIPHOP』


『コーヒーと音楽はブラックに限る』

それがカフェ業界に20年、
コーヒー始めて10年目で辿り着いた
自分のスタイルだ。

初めてヒップホップという音楽を知ったのは
中学の時に平塚のダイクマでゲットした
コンピCD『RAP100%』だった。

ソイツはNaughty by NatureやDe La Soul、A Tribe Called Questを始め、オールドからミッドスクールまで錚々たるアーティストを幅広く網羅していて、フナイのCDラジカセで爆音で聴きまくった。

90年代初頭の西湘の片田舎に住む俺の周りには、ヒップホップな環境など周りに無かったが、TVKのファンキートマトやFineなどのメディアをキッカケに、特に日本のヒップホップカルチャーにハマっていった。


その時がヒップホップの初期衝動だ。

ちなみに俺の人生のベストアルバム第2位は、Zeebraの『THE RHYME ANIMAL』

大学中退後は料理の道を挫折しカフェの世界へ。

プライベートは渋谷中心に激しく遊び倒していた。

当時は良い仲間達に恵まれ、最高だった




その時代はヒップホップに限らず、パンクやレゲエ、ミクスチャーなど様々なジャンルのストリートカルチャーから、影響を受けまくっていた時だった。

そんなある日、恵比寿ミルクの店長シュウちゃんからある情報を教えてもらう。

『Tさ、ヒップホップ好きだったよね?
MC KANって知ってる?』

『うん、新宿のヤバいラッパーでしょ?』

『そいつらがウチでイベントやってるから見に来なよ』

そうして俺はLibra主催の『HOT POT SPOT』でMSを知る事になる。

新宿三越カフェ時代には、
店内BGMでかける程、更にドップリとMSにハマっていた。

それまで聴いていたラッパーと違い、特にMC KANのラップは、自分の脳内visionに彼のリアルな思想や情景が映し出される様な、そんなオリジナルでファットなスタイル、何よりもフレッシュだった。

もはや一つの文学と言って良いラップだ。

だから俺の人生ベストアルバム第1位は
漢の『導-みちしるべ』だ。

『日本のNASじゃん!』

新宿スタイルと言われるその生き様に、
俺は今でもドップリと浸かったままだ。

ヒップホッパーなら漢 aka GAMIを知らないヤツはいないだろう。

やがて彼は自分のレーベル『鎖グループ』を立ち上げ、スタジオとカフェ併設のオフィスを西早稲田に構える事になった。

その話を知った時は

『MC漢がカフェやるなら、コーヒーは俺しかいないっしょ』

と勝手に思っていたが

数年後にそれは実現する事になる。

イルブロスをイメージしたブレンド、東ティモールとエチオピアの深煎りコーヒー『東京イルブロスブレンド』
MC漢とD.Oをイメージしたスモーキーロースト。
俺の代名詞の深煎りコーヒーだ。


ずっと追っていたラッパーのカフェ。

そこのコーヒーを任されているのは、
まぁまぁ結構自慢だ。

漢くんが来てくれたTシャツも自慢だ

こうやって別々の道を歩いてきても、
カフェというカルチャーで繋がってくる。

カフェがストリートカルチャーの一端である証拠だ。

俺の望みはコーヒー好きをヒップホップ好きに、ヒップホップ好きをコーヒー好きにする事。

コーヒーと音楽はブラックに限る。

つまりは間違いのない、
ホンモノであり続けるという事だ。



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