オープンイノベーションとDXに関する雑記
リモートワーク、流石に飽きてきましたね・・・。
今日は軽めの記事を。
リモートワークの普及に応じてデジタル化の緊急性が高まる中、DX(デジタルトランスフォーメーション)が去年に増して様々な場で唱えられるようになってきましたね。
DXを目的としたCVCもこのタイミングでいくつか出てきており、投資テーマとしてもDX x 産業が2020年代は注目されます。(近年のSaaSブームを踏まえて、Vertical SaaSのノウハウも共有され始めていますので、この領域は相対的にやりやすくなっている?DXで検索すると素晴らしい記事がnoteでいくつかヒットします。)
また、周知の通り事業会社にもDXに特化した部署や組織が増加しており、しばしば一つの事業会社でオープンイノベーション部門とDX部門が並立され、独立してスタートアップとの連携を模索しているケースも見られます。
まずはこのような場合、どう棲み分けいるのかを、下記の通り、Innovation Ambition Matrixで見ていきたいと思います。
Innovation Ambition Matrixは、新規事業領域を既存、隣接、変革(飛び地)とポートフォリオで見ていくためのフレームワークで、例えば消費財メーカーの場合は、"既存:隣接:変革=80:20:2"がベストなバランスとされています。
そもそもDXの場合は、完全な飛び地(変革領域)を想定していることは稀でしょう。(既存のプロセスのデジタル化/デジタル x 既存アセットな新規事業が目的のため)
従って、下記の黄色の部分が主な対象になります。
他方で、コーポレートアクセラレーターなどのオープンイノベーションツールでは、下記のように、隣接・変革領域でのスタートアップとの協業が中心となります。
オープンイノベーション部門や新規事業部門のミッションが、"既存事業部がやれない事業をやる"とだけ定義されていて、"特定の新規事業領域を追っているわけではない" ことがしばしばあります。この場合は、短期的なシナジーが見出し辛く、オープンイノベーション活動も苦戦することが多いように感じます。(他方で、中計などでやるべき新規事業領域が特定されている場合は、仮にそれが変革領域であってもスピーディに物事が進んでいく印象があります。
この点が新規事業部門/オープンイノベーション部門とDX部門の双方がスタートアップと連携する際の一つの棲み分けポイントとなっていました。
しかし、このような棲み分けがコロナ以降も続いていくのか。来るべき大不況の中で、変革領域を追求する事業会社は当然ながら減っていくでしょう。(両利きの経営的にな考え方が浸透している事業会社は別)
その際に、部署として、オープンイノベーション系とDX系のミッションはかなり重複していく。(場合によっては合併する?)
また、間口を広げて待ちながらスタートアップと変革領域の新規事業を立ち上げる、というモデル自体も、(本質的には必要ではあるものの)時代の流れには逆行しそうです。インバウンド型のオープンイノベーションよりも、実際にやりたい事業/連携のあり方の仮説を持った上でスタートアップに対して積極的にアプローチしていくアウトバウンド型のオープンイノベーションが成功率を上げるため、また、ROIを示すために重要度を増していくはずです。
こんな感じの話をしながらオンライン飲み会がしたいですね!
有難うございました🙏
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