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5G線上のアリサ【第4章#3話】八名蜂谷首相の政策

#3話:八名蜂谷首相の政策



【視聴時間=03:50】


現実社会は“アリサ”を通し愛利沙に過酷な変化を与えた。

けれども実質的には変わらぬ現状を見ると情報量を、絞れば100万人でも10万人でも例え10人としても、数は案外関係ないのをこの時、愛利沙は体感をした。

「これも八名蜂谷やなはちが掲げた“感情の可視化”の一貫なのかしら。あたしのVRは今日も炎上ボーボー状態よ」

「奇種型トロイ、ロシラ騒動時代の悔しさを糧に、国はインターネットや5G、IOT化を徹頭徹尾政策の中に取り入れ、総理交代と同時に実現してきましたから」
清水/加護
「老害とは言わせない。これも総理就任の時に掲げた衝撃的マニフェスト。少子高齢化社会の日本にいる老人へ向け、動かずともネットの中で役に立たせようとする」

「若者に寄り添いながら経済状況をストップさせないっちゅう発想にわしら老人は惹かれたのよ」

「有言実行の男。今やネットの総意で国を動かしていると言っても過言ではない。まさしく老害とは言わせない世の中になったわよねぇ」
池田/井口/平野

元々選挙で放った言葉が大量拡散しバズって広まり続けることで、老若男女の支持を集め首相の地位を勝ち得た八名は、5年前から国民に向け

先頭に立ち先導しながら日々着々とネットを学び、5Gの時代に対し適応した後IOTも、すぐに吸収をし終えた末に国のアップデートを果たした。

「国家のアプデに成功をした救世主。まさしく超情強総理大臣に成長を遂げていった。そのバックにはネット知識に詳しい頭脳ブレインがいたと噂されるほどや」
「国会中継で今来たからこれまでの流れを三行で説明してください今北産業発言が出た時は驚いてお茶吹き出したわ!」

「日に日に日本がアップデートされていく感じがしたわよね」

「そうそう、平野さんみたいに日本中の高齢者がどんどんネット知識を吸収して、表に出していった辺りから国が変わったよなぁ」
池田/井口/平野/井口

紳士の加護が紅茶を準備。

今日も執事の役目を務め、「最終的にはインフルさえをも可視化にしたい」と発言をした、総理の凄みと狂気のようなテクノロジー化に及びだすと、パンデミックと共存を遂げた世の中の人は皆付いていき―――

「―――その選択は、日本を再び経済大国に押し上げ、完全に“次世代化を遂げたガラパゴス国家”として世界中で称賛と注目を浴びることになりました」
加護

あらゆる社会問題を下の世代に残す国策ではなく、上の世代がネット化を果たし“国家のアップデートが義務”と、八名蜂谷は演説で言い切り老人たちと若者たちの、熱狂的なまでの指示を受け現在に至ることになる。


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