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作品名の書き方、こんなときどうする?──聖書の場合

聖書とは、ユダヤ教及びキリスト教における宗教文書群の総体です。「旧約聖書(ヘブライ語聖書)」「新約聖書(ギリシャ語聖書)」という語自体はそれぞれ一般名詞として扱うため、一般の書籍とは異なって二重鉤括弧(『』)は付けません。

聖書の出典は、個々の文書単位で表記します。二重鉤括弧(『』)はこの文書名に付けます。

『創世記』
『ガラテヤ人への書』

脚註などでは、文書名の略称も用いられます。この場合、二重鉤括弧(『』)は不要です。


ガラ

聖書の文章は章と節で区分されています。引用箇所の特定には、この章と節で表示します。

神光あれと言給ひければ光ありき(『創世記』第1章第3節)

されば兄弟よ、われらは婢女はしための子ならず、自主の女の子なり。(『ガラテヤ人への書』第4章第31節)

脚註などでは、章と節をコロン(「:」)で区切る表記法もよく用いられます。

創1:3
ガラ4:31

聖書の訳文にはいくつか種類がありますので、明示する必要がある場合は、参照した書籍を記載します。方法は一般の書籍と同様です。

『舊新約聖書・文語訳』、日本聖書協会、2010年。

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