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    首都圏の暗黒街探訪。格差を敵視する者たちよ、これが下層社会の実相だ。「自然は貴族主義的であり、封建制やカースト制以上に貴族主義的なのだ」(ショーペンハウアー)(各記事は有料コンテンツです。返金不可)

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    • 「Twitter」はコミュニティーか広告か

      旧「Twitter」の有料化をめぐる騒動の背景には、交流を目的とするユーザーと収益化を目的とする運営側との間に横たわる、ソーシャル・メディアへの認識の差異が根柢にある。そして行き着くのは、公開型のメディアにとって避けては通れないある傾向である──日常の会話でも往々にして、誰か一人の自慢話で閉口せざるを得なくなることがあるように。 記事はこちら

      • 自分も生き、他人(ひと)も生かす

        ジャニーズ事務所の創業者喜多川擴による性的虐待に目をつぶってきたマスメディア。ビッグモーターの保険金不正請求を見過ごした損害保険各社。共通するのは、利害を共にする者同士の過度な依存関係である。 記事はこちら

        • ジャーナリズムの役割とは

          ジャーナリズムは第四の権力だとか権力監視が役割だとかよく言われる。だが、本来の役割は、事実を淡々と記録することで、のちの検証や議論の用に供することである。 記事はこちら

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          夫婦は「別姓」に決まっている

          「選択的夫婦別姓」を求める主張が唱えられて久しい。ここで敢えて鉤括弧を使ったのは、「夫婦別姓」が単なるトートロジー(同語反復)であるからだ。すなわち、名字に関わる制度の変更を望む割には、彼らは名字の役割や定義については全くの無理解であることを、この語は示しているのである。以下の記事では、日本人の名字である「氏」が中国や韓国などにおける「姓」とは全く異なる性質のものであること、そして「氏」の持つ意味及びその背景について解説する。 記事はこちら

          夫婦は「別姓」に決まっている

          話し言葉の血なまぐささ

          話し言葉はその場で瞬時に発しなければならない上、形には残らないという性質から、語法や文法は崩れたものとなりやすい。戦前までの日本語は、文語と口語を截然と分かつことによって、書記言語が荒らされるのを防いできた。だが、明治以来の言文一致運動、表音主義に基づいた戦後の国語改革によって、話し言葉と書き言葉との区別が曖昧になり、書記言語が保ってきた語法文法の正則性が損なわれてしまった。更に、話し言葉特有の凌虐的な傾向が書き言葉に持ち込まれ、書記言語の有していた品位は堕落の一途を辿るばか

          話し言葉の血なまぐささ

          「底辺の仕事」が生まれるわけ

          とある就職情報サイトが一時期掲載していた「底辺の仕事ランキング」。土木、建設、ごみ収集、介護などを名指しして、肉体労働である、誰でもできる、単純作業が多いといった特徴を挙げて「底辺」呼ばわりしたこの記事は、世間から囂々たる非難を浴びた末に削除された。 名指しされた仕事は、インフラストラクチャーを支える不可欠な仕事としてクローズアップされた「エッセンシャル・ワーカー」でもある。感染症による行動制限のさなか、この世に要らない仕事などないと我々は思い至り、「職業に貴賤なし」を再確

          「底辺の仕事」が生まれるわけ

          「私、馬鹿だからわかりません」

          「私、馬鹿だからわかりません」──これを謙遜の言葉と取るのは大きな間違いである。実際はその逆で、尊大さ、他責性などを詰め込んだものだ。 そして何よりこの台詞は、相互理解を抛棄し、一切の対話を拒絶する不寛容の表れである。自らの凡庸さを棚に上げ、いやむしろその凡庸さを誇り、凡庸さを強制しさえする。それは、かつてオルテガが嫌悪した「大衆」の姿を髣髴とさせる。 記事はこちら 参考文献 ホセ・オルテガ・イ・ガセット(神吉敬三訳)『大衆の反逆』(ちくま学芸文庫)、筑摩書房、199

          「私、馬鹿だからわかりません」

          読めますか?──「形相」

          二とおり読み方があり、それぞれ異なる意味を表します。 ギョウソウと読んだ場合は、顔かたち、表情のこと。ギョウは「形」の呉音。 ケイソウと読んだ場合は、哲学用語で個物に内在する本質を指し示すもの。アリストテレスが「質料」ὕλη(ヒュレー)に対置する概念として用いたεἶδος(エイドス)の訳語です。例えば、彫像の材料となる大理石が質料だとすると、彫像の表す形が形相になります。

          読めますか?──「形相」

          日本においてデモクラシーはいかに成立したか

          ロバート・ダールは『ポリアーキー』で、自由化と政治参加という2つの次元を用いて、デモクラシー確立までの過程を測る指標を提供した。その正否を握るのは寛容のコンセンサスである。明治維新、藩閥政治、自由民権運動、大正デモクラシー、軍部の擡頭、そして戦後……。日本の政治が民主化に至るまでの道程を追う。 記事はこちら

          日本においてデモクラシーはいかに成立したか

          『ポリアーキー』から読み解く民主化の要件

          韓国では、どういうわけか歴代の大統領が非業の末路を辿るという。今のところ前任の文在寅は健在だが、同国では党派の対立が未だ尖鋭的なものであることだけは確かである。 ロバート・ダールは、民主化が進展するにはまず反対勢力に対する相互安全保障が確立されている必要があると論じた。というのも、利害関係者の数が増えれば増えるほど、それだけ衝突の危険性も増すからである。その際に、党派間で寛容のコンセンサスがどれだけ共有されているかで、抑圧の蓋然性が左右される。このコンセンサスの醸成は一朝一

          『ポリアーキー』から読み解く民主化の要件

          言論で対抗できぬ言論人

          「Twitter」の新機能「コミュニティノート」。これは、疑義のある投稿に閲覧者が付けられる註釈のことである。 ところが、この註釈を付けられた者たちからの評判は芳しくない。いわく「ニセ情報か言葉遣いの丁寧なクソリプ」「ただの匿名ネトウヨコメントが公的な装いで表示」等々。その肩書きが新聞記者や作家だというのだから、その正味の能力水準を疑わざるを得ない。 記事はこちら

          言論で対抗できぬ言論人

          婚姻は愛する人たちのための制度?

          所謂「同性婚」を推進する者たちは、しばしば「なぜ愛し合っているのに結婚できないのか」と異議を申し立てる。だが、これは法の原理に真っ向から反する主張である。記事では、法制度における婚姻制度の役割を、国家の起源に照らして考える。 記事はこちら

          婚姻は愛する人たちのための制度?

          「同性婚」という語義矛盾

          「同性婚」を認めない法規定の違憲性を問う集団訴訟は、現在全国で6件提起されている。「違憲」の言葉ばかりが独り歩きしているが、今のところ各地裁判決は、現行の婚姻制度をそのまま同性関係に適用することは困難であるとの見方でおおむね一致している。 なぜなら、婚姻制度は異性間の接触及び出産がもたらす身分上及び財産上の関係性を包括的に保護し、権利を整理して公示することを目的としているからである。 記事はこちらから

          「同性婚」という語義矛盾

          アファーマティブ・アクションの裏に残る白人富裕層へのえこひいき

          先月末、アメリカの連邦最高裁判所は、大学入試におけるアファーマティブ・アクションについて違憲判断を示した。 大統領ジョー・バイデンは「正常な裁判所ではない」と批判し、「米国の大学は人種的に多様な方がより強い」と述べてアファーマティブ・アクションを擁護した。 だが、アメリカの名門大学では、多様性を強調する裏で、裏口入学さながらの白人富裕層に対する優遇措置が温存されてきたことは、あまり知られていないようである。以下の記事では、門地を問わないメリトクラシー(能力主義)に取って代

          アファーマティブ・アクションの裏に残る白人富裕層へのえこひいき

          婚姻とは、登記と同じく、権利を保護し広く社会に公示するためのものである。その対象とするものは、一定の身分上の関係性を有する核家族であり、必然的に子の出生と養育を根柢に置く。 「同性関係を婚姻制度にねじ込むな」 https://ja.takeotamashiro.com/2023/07/blog-post_15.html

          婚姻とは、登記と同じく、権利を保護し広く社会に公示するためのものである。その対象とするものは、一定の身分上の関係性を有する核家族であり、必然的に子の出生と養育を根柢に置く。 「同性関係を婚姻制度にねじ込むな」 https://ja.takeotamashiro.com/2023/07/blog-post_15.html