言葉の覚え書き

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『言葉の覚え書き』目次

『言葉の覚え書き』目次

【第1部 表記】文体口語体と文語体 常体と敬体 能動と受動 文のねじれ 「べき止め」 「さ入れ表現」 可能の表現 助動詞「れる」「られる」 可能動詞 「ら抜き言葉」 改行・段落改行と段落 文字種日本語の文字体系 全角と半角の使い分け アルファベット、アブギダ、アブジャド ギリシャ文字 Unicodeについて ヘボン式ローマ字 漢字常用漢字 同音の漢字による書きかえ 字体・字形 かな現代仮名遣い 「じ」「ず」と「ぢ」「づ」 漢語に続くサ変動詞 交ぜ書き ひらがなを使う場

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シレンを乗り越える

シレンを乗り越える

「試練」は同音の漢字による書きかえ。元は「試煉」。 前回の記事で、「煉」は精製するの意と述べましたが、その派生的な意味として、立派に仕上げるというものもあります。

いちごにレンニュウをかける

いちごにレンニュウをかける

「練乳」は同音の漢字による書きかえ。本来は「煉乳」。 「煉」は、金属を鎔解することから転じて、加熱精製して純度を高めるという意味を表します。

「シュミレーション」?

「シュミレーション」?

simulationなので、「シミュレーション」です。

「趣味はゴルフです。最も、初心者ですが」

「趣味はゴルフです。最も、初心者ですが」

「……とはいっても」の意味を表す接続詞の「もっとも」は「尤も」と書きます。 「尤」は本来、とりわけ、の意味ですが、『全訳漢辞海』(第四版)によると、日本語独自の用法として、平安時代に(「ごもっとも」のように)理に適っているの意味が、江戸時代に上記の逆接の意味が生まれたとのことです。

「不倒不屈」?

「不倒不屈」?

「不倒不屈」ではなく、「不撓不屈」。 「撓」は「たわむ」と訓読みし、たじろぐ、屈服するという意味を表します。この場合のトウは慣用音です(本来は漢音でドウ)。

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「問い正す」?

「問い正す」?

尋ねて明らかにする意の「といただす」は、「問い質す」と書きます。

「住民本意」?

「住民本意」?

「至上命題」?

「至上命題」?

「命題」とは論理学の用語で、「AはBである」のような真偽を判別できる平叙文のことです。従うべきもの、達成すべきものという意味ではありません。 絶対に従わなければならない命令であれば「至上命令」、必ず達成しなければならない課題であれば「最重要課題」などが適切です。

「大暑の侯」?

「大暑の侯」?

ほとんど間違えているマナーの指南書も少なくないのですが、手紙の書き出しに用いるのは「……の侯」ではなく「……の候」です。 「候」は、「時候」「気候」のように、季節を表す字です。 一方「侯」は、もと封建時代の領主を表す語で、爵位(貴族の称号)の一つでもあります。

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「副作用」と「副反応」

「副作用」と「副反応」

薬学の見地からすれば、人体にとって元々の薬、元々の毒といったものは存在せず、体内に入ってくるものは全て異物でしかありません。入ってきた異物は、その化学作用が期待される効果を発揮した場合には薬と呼ばれ、望ましくない効果が現れた場合には毒と呼ばれるわけです。 当然、一つの物質のうちでも望まれる効果とそうでない効果とが同時に現れることもあり得ます。薬剤の場合、投与した化学物質による期待された働きを主作用といい、それ以外の働きを副作用といいます。 ワクチンにも同様の現象が起こり得